映画の感想をざっくばらんに、パラパラ読めるよう綴っています。最近は映画だけでなく音楽などなど、心に印象に残ったことも。
パラパラ映画手帖
No1380『フェリシーと夢のトゥシューズ』~あなたにあるのは、情熱~
夢を追いかける物語が好きだ。
原題は「Ballerina」、カナダ・フランス映画。
パリ・オペラ座バレエ団芸術監督とエトワールが振付をしたというアニメということで、
行ってみた。
想像とはだいぶ違ったが、おもしろかった。
バレエの躍動感がたっぷり。
特に、フェリシーが、パリの酒場で、故郷のブルターニュ民謡で踊るシーンや、
オペラ座の建物の中をライバルと競うようにして、縦横無人に踊りまくったり、
ブルターニュの児童施設の建物の屋根の上で跳んだりはねたりするシーンがいい。
お金持ちの娘で完璧に踊る技量のあるカミーユと、
バレエの役をめぐって競うことになった時、先生がフェリシーに言う。
「カミーユにはなくて、あなたにはあるもの、それは情熱よ」
こういう映画は、主人公の練習を重ねるシーンをどう描くかがポイント。
くどくなってもいけないけど、省略しすぎると不自然になる。
踊るのは大好きでも、全くバレエの基礎の無いフェリシーをどう教えるか。
オデットという、オペラ座で掃除婦として働く女性が、
バレエを教えるシーンがいい。
木の高いところにベルをぶらさげて、跳躍して触れて、鳴らしてみる練習。
その下に水たまりをつくって、
ジャンプして着地するときに、音をさせないようにと言われる。
なかなかできないフェリシー。
鳩の羽根が水たまりに舞い降りるシーンが、ヒントになる…!
アニメならではの動きで、おもしろかった。
19世紀末という時代設定で、パリでは、エッフェル塔がつくられている途中だったり、
ニューヨークの女神像がつくられていたり、
なにより、オペラ座の建物がどっしり建っていて、
フェリシーが初めてのパリでみつけた時の喜び。
フェリシーと一緒に故郷の施設を逃げ出す幼馴染の少年ヴィクターが発明好きで、
人力で飛ぶ飛行機を考えたり、飛ぶも、テーマのひとつ。
ヴィクターのキャラは、宮崎アニメの、魔女の宅急便のトンボに似てる。
大人のキャラでは、脇役だけど、児童施設の園長先生が
フェリシーを応援するところが、なかなかよかった。
子どもっぽいところもあるけれど、
夢を追いかける映画はやっぱりいいなと思う。
自分自身の心にもう一度問いかけたくなる。あなたの夢は…?
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