映画の感想をざっくばらんに、パラパラ読めるよう綴っています。最近は映画だけでなく音楽などなど、心に印象に残ったことも。
パラパラ映画手帖
No484『ラブン』~闇の怖さ~
2009-12-21 / 映画
前回の特集で、いまひとつ不消化だったというか、
1回観たきりで、少し眠かったような記憶がある本作は、
オーキッドの両親を中心に描いた作品。
監督のデビュー作なのだが、
これがなかなか、わからないながらもおもしろい。
登場人物の登場の仕方も、画面オフで、声だけ聞こえたり、
気をつけていないと、誰が誰だかわからなくなってしまう。
それでも、いろいろに想像できる魅力に満ちている。
冒頭のシーン。石をぶつけて缶を倒すような遊びを
缶をアップに、スクリーンの真ん中に、上から撮る。
人物は写らない。
画面外から少年の声がして
四方八方、あちこちから順に石がとんでくるが、なかなか缶は倒れない。
「オーキッドの母が来たよ」「目をつぶって投げても当たるんだ」と
少年達の小声の会話が聞こえてくる。
しばし画面の動きがなくなり、静寂・・。
一体どこから、石が飛んでくるのか、どきどきしていると
ひゅっと右の方から石が飛んできて缶が倒れ、タイトルロールが始まる。
このおもしろさ。
この母の設定は、映画への伏線となるし、
この遊びは、映画の最後へとつながる。
監督は、映像としておもしろがらせることを知っている人だ。
そして、世の中には悪意が存在し、
ねたみも、いやがらせもあること。
そういう人がいることを、きっちり描きつつ、
それを乗り越え、受け入れていく人の姿を描いている。
力むことなく、さりげない、自然なたたずまいにひかれる。
なんと達観した人だろう、
この作品を観ても心底、痛感した。
1回観たきりで、少し眠かったような記憶がある本作は、
オーキッドの両親を中心に描いた作品。
監督のデビュー作なのだが、
これがなかなか、わからないながらもおもしろい。
登場人物の登場の仕方も、画面オフで、声だけ聞こえたり、
気をつけていないと、誰が誰だかわからなくなってしまう。
それでも、いろいろに想像できる魅力に満ちている。
冒頭のシーン。石をぶつけて缶を倒すような遊びを
缶をアップに、スクリーンの真ん中に、上から撮る。
人物は写らない。
画面外から少年の声がして
四方八方、あちこちから順に石がとんでくるが、なかなか缶は倒れない。
「オーキッドの母が来たよ」「目をつぶって投げても当たるんだ」と
少年達の小声の会話が聞こえてくる。
しばし画面の動きがなくなり、静寂・・。
一体どこから、石が飛んでくるのか、どきどきしていると
ひゅっと右の方から石が飛んできて缶が倒れ、タイトルロールが始まる。
このおもしろさ。
この母の設定は、映画への伏線となるし、
この遊びは、映画の最後へとつながる。
監督は、映像としておもしろがらせることを知っている人だ。
そして、世の中には悪意が存在し、
ねたみも、いやがらせもあること。
そういう人がいることを、きっちり描きつつ、
それを乗り越え、受け入れていく人の姿を描いている。
力むことなく、さりげない、自然なたたずまいにひかれる。
なんと達観した人だろう、
この作品を観ても心底、痛感した。
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