映画の感想をざっくばらんに、パラパラ読めるよう綴っています。最近は映画だけでなく音楽などなど、心に印象に残ったことも。
パラパラ映画手帖
「生誕110年 映画監督 清水宏」東京フィルムセンターにて初夏に開催!
今日、中崎町の映画館に向かう途中、
改札を出るところで、4人家族と一緒になった。
小さな娘と男の子と若い夫婦。
幼稚園くらいの女の子が一人で、嬉しそうにぱたぱた走って、
私を追い抜いて行く。
小さな足で、懸命に階段を駆け上がっていく。
その様子があまりにかわいくて、
私も思わず、女の子を追うように急ぎ足になった。
この階段で合っていたかどうか、登り始めてから思ったが、
もう私の眼中には、女の子の後姿しかない。
お兄さんであろう男の子が「ひとりで行って大丈夫?」と両親に尋ねる声が
後ろの方から聞こえてくる。
ちょうど地上に出たところで、
父親が下の方から、
「○○ちゃん、危ないから、ちゃんとそこで止まってなさい!」
振り向いた女の子の顔が、ちょうど逆光で、
おかっぱ頭が、光にきらきらした。
いわゆる美少女ではないけれど、
屈託のない、とってもかわいい笑顔で、
楽しそうに、にこにこ笑って、家族を待って、立ち止まっていた。
女の子って、こんなに可愛いんだとびっくりするくらいの
すてきな笑顔で、
思わず話しかけたいくらいだったが、
家族もすぐ後ろにいるであろう手前、知らぬふりをして、映画館に向かった。
子どもの映画といえば
『蜂の巣の子供たち』という清水宏監督の映画は
私にとっての金字塔。
男の子が、病に伏せった少年をおぶって、山を登るシーンは、本当に忘れられない。
熱にうなされ、海が見たいと頼まれ、
男の子は、山に登って、一目、海を見せてあげようと、小さな体で懸命に登っていく。
その子にとって、海はお母さんや故郷につながる景色。
山の風になびく草、木々。山の空気。
こどもでも、大人でも、そういう、他人のために懸命になれる姿は、心に強烈に焼きつく。
こうあれたらいいなあと思う。
導入がやたら長くなりましたが、さて、本題。
なんと、その清水宏監督の特集上映が
この夏6月5日(水)から8月7日(水)まで
東京のフィルムセンターで開催されるのです。
この3月28日が、監督の110歳のお誕生日なのです!
ということで、
「生誕110年 映画監督 清水宏」と題して、
1929年の『森の鍛冶屋』から遺作となった1959年の『母のおもかげ』まで、
史上最大規模の回顧上映を行うとのこと。
万歳!!!
これはもう、今年の夏休みは、早めに完全消化させてもらって
10年ぶりくらいの東京行きを実現して、東京へ行って映画を観よう!
久しぶりに友達にも会いたい!
と今年の、大きな楽しみが生まれました。
生きててよかった!そんな感じです。
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