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2017年洋画ベストテン

31日、なんだか帰省し損ねましたので、今回、早いですが、
2017年に観た外国映画で心に残ったものをご紹介します!
明確な順位はつけられませんが、心に残った順に

〇「タレンタイム~優しい歌」
アジアン映画祭でも何度も観て、マレーシアの大好きなヤスミン監督の遺作です。
2009年の映画で、ついに2017年日本で一般公開。
重い病気で入院しているお母さんのユーモアあふれる優しい表情が忘れられません。
最愛の息子に、もう見舞いに来るな、自分が苦しむ姿を見せたくない、って言うのはすごくすてきで、
天国にもっていきたい映画の一本。

〇「ダンケルク」
初めて、万博公園のアイマックスに行きました。その緊張感と興奮は忘れがたいです。
アイマックスの正方形の大きな画面で観てこその空中戦のスリリングさはすごかった。
海の男たちが助けにいくのもすばらしく、
戦争が人の命を次々に奪っていく無残さと悲惨さもきちんと描いていて必見。
ただDVDになったら、画面のサイズが気になるところです。(撮影は正方形のカメラでされたそうです。)

〇「ヒトラーへの285枚の葉書」
世評はそんなによくないみたいですが、私は、圧倒されました。
ヒトラー崇拝で一色に染まっている時代に、
平凡な夫婦が、息子が戦死したことを機に、
反戦、反ヒトラーの文言を綴った手製の葉書をベルリンの街のあちこちに置く。
命の危険を覚悟して、異を唱えた夫婦の姿に、
抵抗の精神と人間の尊厳を感じました。

〇「わたしはダニエル・ブレイク」
イギリスのケン・ローチ監督の作品。ダニエルを演じる役者がいい。
職人として、まじめに働き、生きてきたのに、いつのまにか生きていく術を失ってしまう悲劇。
社会の在り方。それでも、誇りある人間としてどう生きるのか。このタイトルが意味するものは大きいです。
ラスト、もう、ただ、映画の重みを感じずにはいられません。

〇「マンチェスター・バイ・ザ・シー」
実に寡黙な映画。
カモメが飛んでいる海辺。
不意に過去と現在を交錯させながらもわかっていくのは、
どうしようもないほど深い主人公の心の深い傷。混乱。

人間、どうしようもなく失敗します。
だからこそ、どうしようもなく泣きじゃくるあのシーンは忘れられません。

この映画を観て、『ブロークバック・マウンテン』(2005年)の
死んでしまった元恋人の男の洋服ダンスを開けるシーンを思い出した。
人間には、いろんな意味で、忘れられないこと、ひとがある、その重み。。。

〇「パターソン」
淡々と続く人生。毎日、きちんと仕事して、きちんと日常を過ごすこと。
人生は日常の積み重ね。
わかっていても、忘れがちなそのことを淡々と描いていて、さすがジム・ジャームッシュ監督。

〇「ブランカとギター弾き」
私はこの映画大好きです。
フィリピンのスラムを舞台に、幼いブランカが、浮浪児として、たくましく生きている。
でも、ひとりぼっちはさみしくて、心の中では、すごくお母さんがほしいと思っている。
街の広場で出会った盲目の老人が弾くギターの音に惹かれるのもいいし、
最後のシーンは、ステキとしかいいようがない。
これを撮ったのが、日本人の若い監督であることを、同じ日本人として、
すごく誇らしいと思います。

〇「皆さま、ごきげんよう」
イオセリアーニ監督。
現実と幻想との混ざり加減が絶妙で、なんか、道を歩いていたら
塀にドアがあって、そこから現実か幻想か、違う世界に迷い込んでしまうような、
不思議な世界で、のんびり、ほんわかとやっている登場人物たちのありようがいい。

〇「マグニフィセントセブン」
負け戦とわかっていても、どう戦うのか。
捨て身で敵陣に挑む味方が最後に逆転を投げ込めるのか。
きちんと伏線を描いているからこそ、チャランポランに見えるガンマンの生き様が
光る。。。涙。

〇「未来よ こんにちは」
年をとることについて考えさせられました。
主人公の女教師は、夫も子もありながら、
かつての教え子に、ほのかに心を寄せてしまう。
つい心をときめかしてしまう。
結末は涙するしかないとわかっていても、恋するのが人間。
その涙の切ないこと・・。
短いワンピースで、街を闊歩するヒロインがかっこいい。
ただ、ラスト、息子に赤ん坊が産まれて、
おばあちゃんにしてしまうのは、おさまりすぎだと思った。

〇「ベイビー・ドライバー」
塚口サンサン劇場の重低音上映と
堺の爆音映画祭に行きました。ヒロインはめっちゃ美人。
音楽映画でもあり、boy meets girl。
主人公が街でコーヒーを買って、強盗仲間がいるビルまで、
音楽聴きながら歩いていくシーンは最高だね!

〇「SING/シング」
動物アニメと思って、油断して、距離置いてみてても、
いつのまにか、心は巻き込まれて、最後はしっかり涙していました。

〇「ブレードランナー2049」
男性の夢を映像にしたのかもしれない、とふと思いました。
SFの一つひとつの世界観がたっぷり味わえました。

〇「人生タクシー」
イラン映画です。
いろんな人がタクシーに乗ってきて、それぞれに真実がある。。。
その感じがとてもよかった。

〇「ムーンライト」
少年時代の主人公を支えてくれた人の存在がよかったなあと思いつつ
2017年最初の公開だと、どうしても記憶が曖昧になってしまいます💦

〇「ハクソー・リッジ」
自分の命をも顧みない行動はすごいし、砲火の中、実によく動く。
〇「沈黙ーサイレンスー」
ラストのエンドロールに感涙。
最後にこういう静かな波の音、虫の音を用意できるなんて映画だなあと思った。
この2作は、同じ俳優さんです。

以上です。

「希望のかなた」は関西では、1月第1週目の週末から上映。
「立ち去った女」も年末、見逃しました💦
「ラ・ラ・ランド」は多分、観ないです(笑)監督の前作「セッション」の語り口が好みでないので。

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