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No1343『聲の形』~きちんと見ること、聞くこと…~

『君の名は。』を見にいこうと毎週末思うのに、あっという間に満席で、なかなか観れない。
先に、同じアニメの『聲の形』を観た。想像以上にハードな作品で驚いた。

いじめ、聴覚障害、自殺、死…。
閉じこもることは簡単で、つい心を閉ざして、
まわりを見ることも、聞くことも拒絶してしまいたくなることがある。

でも、心を開くことで、聞こえるものがあるし、見えるものがある、
最後は、なんだか、そういわれた気がして、とても救われた気がした。

学校って、何十人もの、いろんな人間でクラスをつくって、
毎日、ずっといっしょに同じ時間を過ごす。
そんな大変なこと、今から思うと、よくやってこれたなと思う。

内向的な人間にとっては、生きにくい場所。
携帯ができて、情報化はやたら進んで、
学校という社会で生きていくことは、ますます過酷に思えるだけに、
毎日きちんと通っている子たちは偉いなあと思う。

歩く足をアップする場面が何度かあって、いいなと思った。
二人が並んで座ったり、立っているのを、意図的に
一人だけ映像におさめ、次のショットで、隣の人を映す。
隣り合っているはずなのに、いっしょの映像で写さず、分断して描くのは、
アニメにしては、珍しい気がして、なんだか印象に残った。 

梢子といっしょに住んでいる少年(少女)がとてもいい。
彼(彼女)がいるから救われる。

家族を描きつつ、まわりも描く。
誰もが、模索しながら生きている。苦しみが、もどかしさが伝わる…。

主人公たち2人だけでなく、クラスメートだった子たちも描こうと努力している。
まわりを描き込むことで、2人の葛藤が浮き上がったような気もする。 

絵の一枚一枚が本当にきれいで、
花火はきれいだったし、ジェットコースターは怖くて空は抜けるようにきれい。

絆創膏のような×印が、ある意味、ショッキングな映像でもあって、
こういうふうに視覚化するんだ、、、って感じ。 

客席で観終わって、出てくる時、若い男の子たちが、
映画に出てくるいろんな女子高生たちについて、しゃべっていた。

エンドロールでも、大きなスクリーンで、立つ人はいなかった。
皆の心に、それぞれの形で、届けばいいなと思う。 

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