日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

松井秀喜よ、日本に戻って復興“希望の星”となれ!

2012-01-23 | その他あれこれ
ダルビッシュ投手のレンジャース入団が決まって、スポーツメディアの報道はダル一色の様相です。年俸は6年契約で約46億円。単純計算なら1年あたり8億円弱(実際には1年目5億円台からスタートする複雑な契約のようです)といいますから、円高のあおりで円ベースでは過去最高には届かなかったものの、ドルベースでは松坂投手を抜いて日本人初年度契約の最高額を更新したそうです。個人的には、筋金入りの日ハムファンでもありもろ手を挙げて応援という気持ちでありますし、恐らくは並みいる大リーガーたちを前にバッタバッタと三振の山を築きあげてくれると確信してもいます。がんばれ、ダルビッシュ!

ところで時を同じくして、ここ一週間ばかりのこの派手な扱いのダルビッシュに比べていささか地味に報じられているのが、日本製の大砲ゴジラ松井クンの去就であります。2年前にヤンキースを出されエンゼルスに。さらに昨年エンゼルスを追われるも日本球界に戻ることなく私の反対を押し切って(って別に本人に声は届いていないでしょうが)アスレチックス入りをした松井クン。あの時も、また一年でお払い箱になってDM屋として転々とすることになりはしないか、と日本の至宝の行く末を心配をして日本球界への復帰を強く訴えました。果たして、予想違わず今年もFAを通告され(FAって言い方はいいですが、要は「お好きにどうぞ」の自由契約)、三年連続して行き先の決まらない宙ぶらりんなオフシーズンを過ごしているのです。

ON以来と言われた松井クンほどの選手がこんな状況に甘んじていて本当にいいのかと、さびしい気持ちにさせられもします。日本に逃げ帰るような形になることが本人のプライドから許せないのでしょうか。いいじゃないですか、古くは日ハムの新庄クンや阪神城島捕手だって、日本球界に戻って大いに日本の野球ファンを沸かせてくれています。聞けば今年どこの球団と再契約をしてもらうことになっても、大リーグでの年俸はせいぜい100万ドル程度とか。日本円で1億円いかないんですね。それってさびしくないですか。DH稼業も悪くはないですが、大リーガーってあちらでは攻・走・守の三拍子そろってこそ一流選手として評価される風潮が根強くあり、DHで中途半端な大リーグ生活を続け食いつなぐような状態が松井クン程の大選手にいかほどの価値があるのでしょう。これ以上大リーグに居残っても、年々自身の価値を下げることにしかならないのではないかなと…。

昨年も、「お払い箱→移籍」を繰り返すみじめな姿を晒す前に、日本球界が生んだ至宝として最後の何年かは日本に戻ってあなたを育ててくれた日本の野球ファンに“恩返し”をしたらどうかと提案しました。今年は昨年同様の理由に加えて、松井クンにできることとして東日本大震災からの復興支援というさらに大きなテーマがあるように思っています。もちろん、大リーグで全盛期のような活躍が期待できるのなら海の向こうから復興を支援をプレーで伝えることも可能でしょう。でも38歳になるDH稼業の今の松井クンに、それを期待しろというのは酷というものです。国内に戻って各地を回りながら、大リーグから戻って不屈の精神でがんばる松井選手のプレーを目の前で見せ感動を与えることで、大きな復興支援ができるのではないかと思うのです。

新生横浜ベスターズの新監督に就任した中畑氏も、「松井よ日本に戻ってうちでやらないか」とラブコールを送っていると聞きます。日本に戻る意思を表明するなら、多くの球団が契約交渉に乗り出すことは間違いないでしょう。それは松井クンが、今でも変わらず日本球界の至宝だからなのです。和製大リーガーたちもそろそろ世代代わりの時を迎えています。ダルビッシュ投手の大リーグ移籍はその大きな象徴でもあるのでしょう。まだ遅くありません。交流戦がある今、国内球団ならどこでプレーをしても全国を回ることができます。一日も早く国内復帰を宣言して、ぜひとも4月には日本でプレーをし日本を元気づけて欲しいと願っています。松井クン、4月に日本で会いましょう!日本の野球ファンは待っています。