奥井みさき、旅の記録と徒然日記

仕事の合間に旅行、旅行の合間に仕事。
フリーライター・奥井みさきの旅日記と、日々思うこと。
札幌からです。

最後の東日本フェリー … 青森から室蘭へ、そして札幌(2008年10月13日の日記から)

2009-10-16 05:04:50 | 道外の旅日記
とうとう帰る時間になってしまいました。
さようなら、青森。

駅前からフェリーターミナルへ行くシャトルバスは12:30発。
バスは中心部を巡りながらターミナルへ向かいます。
在来ターミナル下車。

室蘭までのチケットは事前にネットで買っていたので、
発券手続きは自動発券機にQRコードをかざすだけで乗船券がでてきます。

出航は13:30、船は“びなす”(7,198総トン、定員800名)。
徒歩乗船で車両甲板からエスカレーターを2機乗り継いで客室へ。
日曜のフェリーは空いています。
ドライバーも含めて、100人もいたかなぁ…。

さて、出航…ですが出航時間前に船内のレストランへ。
みそラーメンをいただいているちょうどそのときに、出航となりました。
こういうのも、なんかいい。

べた凪、今日も快適な航海になりそうです。
陸奥湾をゆっくり進むうちに、青森港を13:45に出発したナッチャンが追い抜いていきました。

14:00過ぎには下北半島・脇野沢を出て青森に向かうシィラインの高速船[ほくと]とすれ違い。
この船はナッチャンのような大きな船ではなく、
80人乗りのモーターボートを大きくしたようなもの。
我がびなすから見ると、とても客を乗せるような大きさに見えません。

その次は津軽半島・蟹田から下北半島・脇野沢へ行くむつ湾フェリー[かもしか]と直角に交差。
そして函館から青森に行く高速船とすれ違い。

この時間の陸奥湾は海上交通のラッシュ時間なのでありました。
それらを外のデッキから眺めていたので体が冷えてしまって…。

さぁ、風呂だ。
お風呂の利用時間は16:00まで。
展望風呂でなかったのは残念でしたが、体は暖かくなって気分も上々です。

天気もいいので海岸線もはっきり見えます。
地図の通り下北側は夏泊半島、脇野沢、仏ヶ浦、佐井、大間、弁天島。
津軽側は奥内、蓬田、蟹田、平舘灯台、竜飛崎。

平舘海峡を抜けた頃から船は下北半島に沿うように進路を東へ変えて行きます。
船の左側は津軽と別れ、亀田半島を見るようになりました。

汐首岬、戸井、恵山の町並みと恵山。
ホントに間近に見えます。ジオラマを見ているようだ。
恵山の岬を回りこんで進路は北へ。
こんどは椴法華、尾札部、川汲…。

このあたりで日暮れ。
椴法華が見えていたあたりから明かりを煌々とつけた漁船が見えてきました。
日が暮れるともう回りはそんな漁船だらけ。
イカでしょうか、サンマかな?

陸から見るのと違って、船の左右に見えるんだもん。
燃料高騰の折、ご苦労様です。

室蘭着岸まであと少し。
私が乗る東日本フェリーの本当の最後になった船旅が終わりました。
この青森ー室蘭航路、つい先日正式に撤退が発表されました。
もう復活することはないのでしょうか?

この航路は函館本線が函館まで全通する前、鉄道が岩見沢から室蘭に伸びた時に、
日本郵船によって函館経由で開設された伝統ある航路です。

今回こうやって乗ってみると、なんて風光明媚な航路なんでしょう。
出航から着岸まで、常に陸地が間近に見えます。
イルカやクジラに出会い確率も高いと見た。
廃止になるのは、残念だなぁ…。
アクセスも便利なのにね。

また室蘭はこれでフェリーがなくなります。
最盛期には5航路もあったのに。

下船。
船の旅が終わりました。

東日本フェリー。
その名の通り、一時は東日本全体に航路をめぐらせていたのに。
伝統の青函航路からも撤退かぁ…。

長い間、お疲れさまでした。

私は室蘭から普通列車で東室蘭へ、スーパー北斗に乗り換えて札幌。
10時間以上普通列車に乗ることはよくありますが、
1時間以上特急列車に乗るのは珍しい。

早いよ、特急列車。

札幌を出てから帰ってくるまで、48時間。
仕事以外で、観光だけでどこかに行くというのは本当に久しぶり。
荷物も心も軽く、行ってきました。

青森は楽しかった。前から見たいと思っていた三内丸山遺跡も見れたし。
船は残念。特に高速船。
北海道で双胴の高速船なんて、もうないだろうな。
最後に乗れて、よかったよ。

さて、さようなら。
ここまで付き合ってくれたみなさんも、ありがとうございました。
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最後の東日本フェリー … 番外編(青森コンパクトシティ)(2008年10月12日の日記から)

2009-10-16 04:56:41 | 道外の旅日記
青森の中心部を歩いていると非常に快適に感じます。
これはなぜかというと…。

青森市はかつて、市街地が郊外へ延びていっていました。
これは青森に限らずどこでもそうで、中心部の空洞化は都市共通の悩みとなっています。

住宅地が郊外に延びるといろいろと問題が出てきます。
除雪しなければいけない道路が延びる。
上下水道や学校、その他さまざまな公共施設を作らなければいけない。
環境も破壊されますしいろいろと大変だ。

そこで青森市は中心部にいろいろな機能を集めることを考えました。

それがコンパクトシティです。

実際に今回行ったところは三内丸山遺跡を除き全て徒歩圏内です。
いくら地方都市とはいえ、人口30万人。
旭川や函館と同じ規模ですが、ほとんど徒歩で観光なんてありえないでしょ?

これは非常に快適なわけなんですよ。

その他どんなものが中心部にあるかというと…。

私も行きましたアスパムには既に書いたとおりハローワークなどが、
駅前の複合型商業施設“アウガ”には図書館、男女共同参画プラザ、
市場(朝5時から開いている!)などが入居しています。

商業施設は昔ながらの“駅前商店街”が健在(これは最近では珍しい)、
その中に2軒のデパート(さくらの、中三)が存在し、前述の市場も活況を呈している。
市役所、県庁も含め駅から1km四方ほどのところに全て揃っています。

つまり中心部に行けば買い物から役所の手続きまでほとんど徒歩で済ませることができる。
もろん飲み屋街もこの中です。

都市というのは本来こうあるべきですね。
中心商店街に活気がある都市は魅力的です。
大型商業施設だけが賑わってるなんて、興ざめだ。

今回は青森の街中を2日間歩きましたが、
やればできるじゃん…、青森を見ていてそう思いました。

都市計画、侮るべからず。

ちなみに札幌も、都市の規模の割には造りはコンパクトです。
念のため。
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最後の東日本フェリー … 青森観光(青森市森林博物館)(2008年10月12日の日記から)

2009-10-15 03:22:18 | 道外の博物館
さていよいよ最後の見学です。

青森市森林博物館。
青森駅西口から歩いて10分ほど。

ここは旧青森営林局庁舎です。
展示は青森の森林や木のこと。

私は山育ちなものですから、結構得意分野です。

まずは一般的な木のことや植生、水平分布や垂直分布などの解説。
そのあとは山の暮らしの展示。

私の実家にもあったなぁ、大きなのこぎりやチェーンソー。
懐かしいやら感心するやら。

進んでいくとこれぞザ・青森の森林である、青森ヒバ。
日本三大美林(他は木曽のヒノキ、秋田の杉)のひとつです。

いろいろありましたがここでは、耐久性、抗菌性、ヒノキチオール…とだけ言っておきましょう。

博物館的にはこれで十分なんですが、それにしても青森ヒバ。
お土産屋さんなどに行くと今でもいろいろ利用されていることがわかります。

入浴剤、まな板、お箸、表札など…。
青森の方にとって、ヒバは特別な木なんでしょうね…いろいろな意味で。

お箸、買ってくればよかったなぁ。

ここまできて、特別展。
私はここに来て初めて知りました。

森林鉄道写真展

ラッキーだなぁ~。
私の故郷にも森林鉄道(濁川森林鉄道、だ)があったので興味津々。
特別展の資料もしっかりいただいてきました。

青森に森林鉄道が開通したのは明治時代、日本初の森林鉄道だったらしいです。
総延長は最盛期で121km。
これは森林鉄道としてはすごい距離だ。
廃止は昭和42年。
そんな遅くまで活躍していたとは、さすが青森!

鉄向けのミニ知識
ライマー製シェイ式蒸気機関車はここから阿里山へ行ったそうです

最後の第7展示室は館外。
ここには森林鉄道の機関車、客車などの実物があります。
ぬかりない。
さすがですね。

ヒバのチップ(大200円)を買って、博物館を辞しました。
これはいまでもお部屋の中で芳香を放っています。
除菌効果があっていいかもしれない。
そのうち湯船にいれて、ヒノキ風呂を楽しみましょう。

正直、ここまで充実しているとは思いませんでした。
私の興味と合っていた、ということもあるんですが。
でも小さな博物館でも学芸員の努力で、他に負けない展示ができるんだ。
最後は人の力だな。

観覧料 240円

続く
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最後の東日本フェリー … 青森観光(アスパム)(2008年10月11日の日記から)

2009-10-14 01:37:55 | 道外の旅日記
日曜日。

フェリーターミナルへのシャトルバスは12:30の出発。
それまでまた市内観光です。

まずはアスパム。
海沿いに建つ高さ76m、正三角形の大きな建物です。

県の観光物産館で、お土産屋さんや郷土料理のお店、観光案内所などが入っています。

1階のお土産屋さんを物色した後に、2階へあがりパノラマ映画へ。
縦4.9m×横6.5mのスクリーン9面で360°の大型映像システムで、
青森県の観光案内を上映しています。

1日10回ほど上映、1回15分。
観覧料金が600円もする。

こんなもんに、15分で600円。
何か違うよなぁ…。
どういう感覚でこんな値段設定になってるんだろう。
っていうか、お金取るなよな。

という私は、見た。
それは、半額だったから。
300円なら、話のタネに見てもいいかと思って。
まぁ団体向けのアトラクション、なんでしょう。

ところでアスパム、観光施設の他にハローワークやジョブカフェ、
弘前大学サテライト教室なども入居しています。

続く
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最後の東日本フェリー … 青森観光(メモリアルシップ八甲田丸)(2008年10月11日の日記から)

2009-10-13 00:07:32 | 道外の博物館
郷土館を出て、駅の方へ。
途中ちょうどバスが来たので、少し楽をする。

この日最後の見学先は青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸。
青森駅から歩いて5分。

八甲田丸は青函連絡船青森発の最終便となった船です。

青函連絡船には、何回も乗りました。

普通船室(椅子席、座敷席)、グリーン船室(椅子自由席、座敷自由席、指定席)、
寝台、シャワー、食堂、サロン“海峡”、売店など。

夜行便に乗るときは込んでいるときはグリーン船室を使っていました。
深夜0時過ぎにもかかわらず船に乗り込むと売店が開いており、
そこで焼き鳥とお酒を買って寝酒にして寝ました。

昼行便ではサロンでお茶をするのが楽しみだったなぁ。
食堂の名物“海峡ラーメン”は不味かった。
なんであれが名物になったんだろう?

国鉄では連絡船までが北海道の管轄で、青森桟橋が本州と北海道の境目でした。
連絡線の中に入ると売店の時刻表が道内版になり、牛乳はよつばになっていた。
このよつばの牛乳が美味しくて、北海道に帰ってきたという気になったもんです。

さて、メモリアルシップ八甲田丸。

ところどころ当時のまま船室などが保存されていて懐かしかったのですが、
それはまぁよろしい。
私が見たかったのは現役時代には決して見ることのできなかった部分です。

船長室、事務長室、操舵室、無線室、甲板、煙突(展望台になっていててっぺんまで上れます)など。
それから鉄道連絡線にしか存在しない鉄道用車両甲板と控車の実物。
そしてエンジンルーム。

船の中、一番下層のエンジンルームから煙突のてっぺんまで、全て見尽くせた。
そこまで見せていいのか、というところまで見せてるのはすごい。

それぞれの解説も丁寧でわかりやすかったです。

八甲田丸
全長:132.0m
全幅:17.9m
総トン数:5,382.65トン
総出力:12,800馬力
旅客定員:1,286名
積載車両:48両
(他に乗用車も12台積めました)

観覧料金、450円(観光手形利用で10%引き)

この日(土曜日)はこれで終わりホテルへ。

外に飲みに出ようかと思ったけど、疲れたので中三のデパ地下で済ますことに。
それでも地場産のマグロの刺身だけはいただきました。

明日へ続く
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最後の東日本フェリー … 青森観光(青森県立郷土館)(2008年10月10日の日記から)

2009-10-12 01:13:10 | 道外の博物館
駅行きのバスを新町1丁目で下車。
中三の前です。

これから向かうのは青森県立郷土館。

“郷土館”などというほのぼのした名前がついていますが、県立総合博物館です。

建物は五十九銀行青森支店として建てられたもので、国の文化財に指定されています。

よくある総合博物館です。
時代に沿って考古展示から自然展示へ。
三内丸山遺跡を見てきたあとなのでよく理解できました。

面白くなるのはこのあとの歴史展示から。

北東北は朝廷から遠く離れているために中央の権力がなかなか及びませんでした。
中央の権力を無視し地方の豪族が支配するという時代も長く、
また中央の権力支配が確立してからも例えば平泉文化が花開くなど、
独自の発展をしてきたんですね。

また日本の北の果てということは世界への北の玄関ということで、
その地政学的な重要さは近代になってからも変わることがありません。
それはロシアの南下などの場面でよくわかります。

そんな展示内容です。

ついで民族展示。

恐山のいたこ、岩木山の山岳信仰、マタギとその風習、祭りetc.
民俗的なものはそこに行かなければ理解できないことがたくさんあります。
文献などで“知る”ことはできますが、“理解”することは難しい。
そこに行き、空気を感じることで初めて理解できるんですね。
だから、こういう展示は大事です。
そしてこの民俗がさ、徐々になくなっていってるんだもん。
今しか見れない、というものが多いんだよなぁ…。

最後は、りんご展示。

青森といえば、りんごでしょう。
三内丸山遺跡でも、“発掘量がりんご箱○○万箱分”とか書いてたくらい。
そのりんごのことが、たくさん展示してありました。
インド、ゴールデンデリシャス、紅玉、ジョナゴールド、スターキング、国光。
昔食べたけど、今はどこに行った?

まったく、青森らしい展示でした。

県立総合博物館は、こうでなきゃ。

観覧料、310円。

さらに続く
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最後の東日本フェリー … 青森観光(三内丸山遺跡)(2008年10月10日の日記から)

2009-10-11 01:07:19 | 道外の博物館
シャトルバスで青森駅に着いたのが11:30頃。
これから明日の帰りまで市内観光です。

まずは三内丸山遺跡。
駅前から市営バスにのって30分ほどのところにあります。

三内丸山遺跡は佐賀県の吉野ヶ里遺跡と並ぶ縄文時代の代表的遺跡です。
遺跡自体は江戸時代から知られていたそうで、
平成4年から野球場を作ろうとして発掘調査をしたらいろいろ出てきたので、
野球場を作るのを中止して遺跡を保存したんだって。

まずは“縄文時遊館”。
インフォメーションセンターですね。
ここで遺跡の概略を見たあとにいよいよ遺跡見学へ。

遺跡の広さは38ヘクタール。
そこに最大500人の縄文人が住んでいたとう。
当時としては大都会だったでしょうし、付近の中心都市だったのでしょう。
時代は縄文前期から中期、今から5500年前から4000年前まで。
なんと1500年にも及ぶ長期にわたって人が暮らしていたところです。

同じ場所に1500年も人が住み続ける。
そんなところ、ありますか?
住むだけならいくらでもあるでしょうけど、
その間大都市であり続けるなんて。
東京だって、都会になったのはここ数百年ですからね。

三内丸山遺跡とは、今例えるなら京都みたいなところだったんですね。

縄文人の暮らしぶりはというとこれまたびっくり。
竪穴式住居に狩の生活という“原始的な縄文人”のイメージとはかけ離れた遺構が出ています。

こんなでかいもの、どうやって作った?
なんてのが復元されて見学できるんです。

あとはさまざま、いろいろ。
興味のある方はHPをご覧ください。

私は見学できるところは全部見てきた。

期待通りの見ごたえでした。

見学は無料です。

さて、市内へ戻りましょう。

続く
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最後の東日本フェリー … ナッチャンで青森へ(2008年10月08日の日記から)

2009-10-10 04:14:07 | 道外の旅日記
いよいよ高速船です。

事前の配船表ではナッチャンWorldとなっていましたが
配船変更になっていましてこの日はナッチャンReraでの旅となりました。
あとで知ったんですが、ナッチャンWorldで火災があったんですね。
その影響での配船変更と思います。

まずは乗船手続き。

窓口でクーポンを出し、乗船券をもらいます。
全席指定、座席はG1-4。

ターミナルは在来フェリーと高速船が同じで1階が発券カウンター、売店、レストランなど。
2階が待合室、3階が高速船乗り場。

出発まで売店を冷やかし、7:40に出発する青森行き在来フェリーを見送ります。
そして7:45、乗船開始。QRコードを読取機にかざすだけでそのまま船内へ。

自分の席に荷物を置いて、船内探検。
船は下層からT1、T2はカーデッキ、T3がエコノミー、ビジネスクラスとパブリックスペース、
そしてT4デッキがエグゼクティブクラス専用デッキとなっています。

双胴船なので横に広い。
キャビンの内側はパブリックスペースで売店、カフェ、キッズルームなどがあります。
その外側は座席で更に窓側はパブリックソファ、前方や横方向もキレイに見渡せます。
そして最後方がオープンデッキ。

8:00に出発、青森到着予定は10:00。
在来フェリーが所要時間3時間40分なのでほぼ倍のスピードです。

函館港内はゆっくり進み、海峡へ。
加速し巡航速度になったらあとは青森に進むだけ。

さすがに早い。
20分早く出発した在来フェリーを早々に追い越し。
オープンデッキからはウォータジェットから噴出る波がよく見えます。

楽しい。単純に、乗っているのが楽しい。
船内も飽きないし景色もいい。
いろいろな乗り物に乗っている私ですが、
乗っているだけでこんなに楽しい乗り物というのはそうないですね。
在来フェリーに比べてもフロアが広いのですごく開放感があります。
前方、右、左、すべて見渡せる乗り物なんて、ないでしょ。

ところで高速船は青森と函館から同じ時間に出発します。
ということは、中間地点ですれ違うということだ。

9:00、ランニングメイトのナッチャンWorldとすれ違う時がやってきました。

スピードは時速65kmほど。
海の上で130kmの相対速度ですれ違うって~のは、すごいもんだ。
あっという間にすれ違ってあっちに行ってしまった。
船内、感嘆の声。

ところでこのとき、航路の内側に舵を切りお互いに少し船体を寄せ合うんですね。
高速船同士、この微妙な舵加減が熟練の技だと思いましたね。

そして今度は函館行きの在来フェリーとすれ違い。

2時間、短いね。
定刻10:00、青森到着。
快適な高速船の旅は終わりました。
この乗り物が廃止になるのかぁ…。
残念だなぁ…。
でも、運賃が高いからなぁ…。

続く
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最後の東日本フェリー … 函館まで(2008年10月07日の日記から)

2009-10-09 03:01:01 | 道外の旅日記
出発は金曜の夜。

普通に仕事を終えてお家で荷造り。
とはいっても実質1泊なので荷物はショルダー1コだけ。

22:30過ぎに家を出てJRでまずは札幌駅。
地下鉄に乗り換え大通、そこから歩いて東1丁目の中央バスターミナルへ。
ここから函館までは夜行高速バスで行きます。

道内は夜行のJRがなくなり、バスが主力になっています。
この時間も釧路や網走までの夜行バスが次々と出発しています。
その夜行バスの最後になるのが、函館行き。

時間は23:55。

席は独立3列シート。
隣を気にせずに函館まで行けます。
が、後ろは気になる。
フルにリクライニングできない感じだな、こりゃ。
後ろの人次第ですけどね。

函館駅前到着は5:10。
朝市は5:00から開店しているんですね。
その市場を冷やかし、朝食をいただき、新聞を読みながらのんびりと時間つぶし。

土曜の朝、通勤通学客も少なく賑わっているのは札幌行きの特急のみ。
こういう朝の気だるさは悪くありません。

フェリーターミナルまでの連絡バスは6:50発。乗客は6人。
ですが時間になってもバスは来ません。
寝坊か、忘れたのか、あるいはわざと走らせなかったのか…。
私は多少遅れても時間的には余裕があるのですが、
在来フェリーに乗る人は乗り継ぎ時間があまりないので焦るよなぁ。

7:00まで待ってバスが来なかったら電話しようと思っていましたが、
その前に他のお客さんが待ちきれずにバス会社へ電話しました。
そこ結果、タクシーがやって来ることに。

どうせ毎日連絡バスに乗る人なんて、この程度なんでしょ。
いいんじゃないの、毎日タクシーで。
とか思ったりして。

バスだからいいけど、JRとかなら新聞沙汰だな。
“帝○バス、運転手が寝坊して運休”
そんな新聞記事、どこかに出ていなかったですか?

タクシーをすっ飛ばして定刻より若干遅く、函館フェリーターミナルに到着。

さていよいよ高速船に乗るときがやってきました。

続く
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最後の東日本フェリー … プロローグ(2008年10月07日の日記から)

2009-10-08 06:17:42 | 道外の旅日記
函館ー青森間の高速フェリー、ナッチャンReraが就航して1年余り。
今年5月には2隻目のナッチャンWorldが就航しましたがなんと、
高速船は今月いっぱいで運休(廃止)するという発表が。

また在来航路も函館ー青森が関係会社の道南フェリーに移管、
函館ー大間、青森ー室蘭は廃止しフェリー事業から撤退となりました。

東日本フェリーといえばその名のとおり、
北海道を中心に東日本に航路を張り巡らしていた会社で、
かつては大洗や直江津まで足を伸ばしていました。
懐かしいところでは函館ー野辺地、福島ー三厩などという航路も。

また室蘭からは最盛期には5航路もありましたが、
今回の発表により全航路廃止に。

さて、それでは乗りに行かなければなるまい。

私は今月3日から5日にかけて、
東日本フェリーに乗るべく旅に出たのでありました。

続く
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