フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月12日(木) 曇りのち晴れ

2014-06-13 10:11:15 | Weblog

     7時半、起床。

     マフィンとサラダと紅茶の朝食。

     11時に家を出て、大学へ。

     昼休みの時間を使ってゼミ3年のグループ発表の事前相談。

     3限は大学院の演習。

     昼食は授業の合間にラウンジの売店で購入したおにぎり(3個)。早稲田駅から戸山キャンパスに来る途中のコンビニが閉店してからおにぎりを食べる機会が減っていたが(その分、蒲田駅で崎陽軒の弁当を購入することが増えた)、今日は36号館の売店でおにぎりを売っているのを思い出して行ってみたのだが、変わり種のおにぎりが多かった。コンビニで買っていた時は定番の鮭、梅干し、昆布、おかかの中から選んでいたが、今日は焼きおにぎり、しらす醤油、鶏そぼろの3個。これはこれで美味しい。

     4限はNさんのゼミ論指導。

     5時過ぎに大学を出る。うとうとしていて大手町を乗り過ごし、日本橋まで行ってしまう。まだ明るい時刻なので、地上に出て、東京駅まで歩くことした。

     途中、丸善(日本橋店)に寄って、ポール・オースター(柴田元幸訳)『闇の中の男』(新潮社)を購入し、店内のカフェで少し読む。傑作の予感がする。週末の読書はこれで決まりだ。

     丸善丸の内店が出来てからめったに来なくなったが、ほどよい広さ、ほどよい混み具合で、日本橋店は落ち着ける場所である。

     丸善の横のさくら通りを通って東京駅(八重洲北口)に出る。

     丸善のカフェで書いた絵葉書(Iさんへの返信)を駅前のポストに投函する。

     7時頃、帰宅。

     風呂を浴びてから夕食。今日は鮭と野菜の蒸し焼き。

     深夜、『続・最後から二番目の恋』(第9話)を録画で観る。今回はほとんど会話劇であった。千明(小泉今日子)と薫子(長谷川京子)のカフェバーでの会話。和平(中井貴一)と娘のえりな(白木彩奈)の夕食の食卓での会話。長倉家のいつもの朝の食卓での会話。和平と市長(柴田理恵)との料亭での会話。千明と中学時代の同級生(風見慎吾)との社員食堂での会話。千明と女友だち(森口博子・渡辺真紀子)とのワインバーでの会話。そして、和平と千明とのホテルのカウンターバーでの会話。このドラマの魅力である会話のやりとりの面白さをフルコースで満喫した。ところで、今回のすべての会話は飲食をしながらのものであった。海辺とか、公園のベンチで話し込むというタイプの会話は一つもなかった。これは偶然ではあるまい。もし「食べる」、「飲む」という行為を間に挟まずに、「話す」という行為だけで各場面を構成したら、会話の密度が高くなりすぎて、ドラマの全体が息苦しいものになっていただろう。

     これは日常生活の場面でも同じことで、たとえば、私はカフェで人と話すことを好むし、研究室で学生や来客と話をするときも、必ずお茶と茶菓子を用意する。それは私がコーヒーや紅茶やスイーツが好きということ以上に、「飲む」「食べる」という行為が「話す」という行為を円滑なものにすると同時に会話の密度が過度なものにならないために有効であるからである。

        コンビニに買い物に行くときに見た月が、ほぼ満月で、澄み切った空に煌々と輝いていた。