OBERON 日記

1999年1月25日。パソコン通信から始まった公開日記。
できれば、死ぬまで続けたい・・・(爆)。

東電は被災者じゃないの?

2011-06-23 12:17:16 | Weblog
また、物議を醸し出すタイトルかな(^^;。別に、そんな突っ込んだ話じゃないんですけどね。

実は、これは、うちの馬鹿ボン・裕太の言葉なんです。普通なら、もう社会人としてシッカリ働いていないといけない年齢の彼なんですが・・・いつもお話しているように、わたしに対しては、未だに幼い顔で接します。だから、話す言葉も内容も、かなり幼くて、お恥ずかしい限りなんですが・・・でも、まっ、だから考えさせられることもあったりするということで、今回はご勘弁願いたいと思います(^^;。

『なぁ~、なんで東電は、あんなに責められてんの?東電も、被災者とちゃうの?』

彼が、こう言ったのは、ちょっと前のことだったんですが・・・その時も、東電へのバッシングは、大いに盛んだったわけですが・・・彼には、そういう周りの風潮が理解できなかったようです。

一応、わたしとしては「被災者には違いないけど、彼らには、個人や、普通の民間の会社とは違う、公的責任があるからね。仕方なかったんです、わたしたちも被災者なんですとは言えない立場なんやろうねぇ~」と、言いました。

すると彼は「でも、今回の地震と津波は、予想をはるかに越えるものやったんやろ。せやから、原発以外のとこでも、すごい被害が出てるんやろ。なら、東電としても仕方が無かったんちゃうん?」って、言いました。

なので「原子力発電という、万が一の場合には、大変な被害をもたらすものを扱って、大金を稼いでいる会社には、予想外でしたという言いわけが許されないんやろうね。それに、被災後の対応に関しても、適切じゃなかったと思われてるんでしょ」と、言いました。

すると彼は「ほんとうに、東電の対応は適切じゃなかったん?精一杯やってはいるけど、巧くいかないんじゃないの?そういうこと、あるやんか」と言うので

また、もとに戻って「東電は、個人や普通の企業とは違うから、精一杯頑張るだけでは不十分なんやろうね」って答えました。

こういう会話を、彼は、まったく興奮せずにしました。東電に対しての怒りがないだけじゃなく、東電を批判している人にも怒っているわけじゃなく・・・ただ、今の状況が理解できないと思っているようでした。まったくもって、子どもですよね。

けどね・・・彼に、この疑問を投げかけられて、わたし、思ったんです。わたしたちは、どれだけのことを理解した上で、東電を責めているのかなって。何も分からないまま、でも、一番責めやすい対象だし、誰かを責めなきゃ収まらないから、わぁ~っと責めているだけなんじゃないかって。

もちろん、原子力発電推進にまつわる電力会社の責任とか、既得権益を守るためになした国民にとって不利益をもたらす電力会社の行為とか、震災後の不手際とか・・・そういうことを、ちゃんと調べて理解した上で、東電に大きな罪ありと責任追求している方もいらっしゃるでしょうが・・・正直、わたしなんかは、何がどうなんだか、本当のところは何も分からないけど、責める相手は国と東電しかないし・・・国や東電を責めている限り、わたしが世間から非難される心配はないし・・・風潮に乗っかってるだけですからね。

もちろん、東電が悪いどうのこうのとは別に・・・原発がらみの被害に関しては、東電と国で、出来る限りの補償はして欲しいと思うし・・・今の状況を考えると、原発のリスクは大きすぎるから、脱原発の方向に進むのはやむなしかなと思ってはいますが・・・裕太が言うように、東電を感情的に罵るのは、被災者でない身としては、慎もうと思いました。

わたしなんぞは、ついつい小賢しくなりがちなんですよね・・・何かと、分かった風な口をききたがる傾向が強い。けど、その情報は、どこから仕入れたんだって言われると、ネットの記事だけだったりする。その記事が、どれだけ信憑性があるのか・・・一度だって自分で検証したことなんか無いけど・・・それが世の中の大勢を占めていることだし、たぶん正解だろうと・・・あるいは、その記事の内容が、自分の気持ちにそぐうものだから、それが正解だということにしておきたいという心理が働いている場合も多いです。

けど・・・裕太みたいに、素直に分からないことを分からないと思い、どうしてそうなるのかなと疑問に感じることが大切かなって・・・そんなことを考えさせられたのでした(^^;。


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