ヌマンタの書斎

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ジェンダー平等118位

2024-06-14 09:29:44 | 社会・政治・一般

政治の評価は、唯一その政治の結果のみで評価されるべきだと思う。

報道によると世界経済フォーラムが発表した世界の男女格差の状況をまとめた2024年版「ジェンダーギャップ報告書」では、日本は調査対象となった146カ国のうち118位で、前年の125位からは改善したが、主要7カ国(G7)では最下位だった。

朝日新聞などはしたり顔でこの記事を報じて、だから日本はダメなんだ、自民党政治ではダメなんだと言わんばかりである。偉そうに語っているけど、歴代の朝日新聞社長で女性、あるいは女性役員ってどれだけいたのか。女性記者ならいたと思うが、経営陣に女性がいる印象はほとんどないぞ。

実際問題、女性を経営陣に加えようとしない業界の筆頭は、ほぼ間違いなく銀行だ。どうも女性行員は男性行員のお嫁さん候補程度の扱いらしい。もっといえば、中小企業とりわけ零細事業者の経営者が女性である場合、銀行はほとんど好意的にはみてくれない。よほど信頼と実績がないと、まず融資の依頼を断ってくる。

おかしなことに監督官庁である金融庁や財務省では女性はかなり活躍している。ただ銀行業界には別の考えがあるらしい。

正直言うと、私は男女平等には興味がない。特に結果としての男女平等には否定的だ。意味がないとさえ考えている。優秀ならば男女を問わず採用するべきだし、結果を出した者こそを組織の上位に置くべきだと思っている。だから役員の大半が女性でも構わないし、その逆だって違和感はない。

経済にせよ政治にせよ、男女が平等である必然性はないと思う。結果を出せる優秀さこそが唯一の選定基準であるべきで、世の中の男女が半々だからといって社長や政治家が半々である必要はない。第一、男女半々を達成している国が暮らしやすく、優良な国だといえるのか。上位にあるニカラグアやエクアドル、ナミビアが入っているが、まさか日本寄り先進的だとでもいうのか。

漫画ONE PIECEの主人公ルフィの科白で好きなもに「俺は支配なんかしない。海で一番自由な奴が海賊王だ」がある。

実は海賊とりわけ近世の海賊には意外と女性船長がいた。海賊は結果が全てであり、腕っ節の強さよりも富を稼いで乗組員の懐を潤す船長こそが一番だ。全ての海賊に当てはまる訳ではないが、新たに船長が選ばれる時は、乗組員の合意が必要であり、優秀ならば女性でも選ばれた。これは山賊にもあったらしい。

よく男女の能力は平等なのだから、結果も平等であるべきだと言う人がいる。敢えて書くが、男女の能力どころか、男性同士、女性同士でも能力は人それぞれであり、能力の優劣は確実に存在する。人はそれぞれ異なる能力を持っている。

ある女性は料理が上手で飲食店を経営したいと夢見ていた。しかし私は否定的だった。なぜならその女性の料理が美味しいのは、高額で珍しい食材、調味料を使うからだ。案の定、その方が始めたお店は一年持たなかった。いくら料理が美味くても、経営者としては夢を見すぎであった。

ある男性は多彩で豊富な人脈をもっており、イベント開催を得意としていた。その勢いでイベント運営の会社を作ったが、参加者は次第に減っていき、2年後には資金的に行き詰った。人気のある人ではあったが、金を持ってきてくれるお客の選別は出来ず、ただの人集め好きなだけであったからだ。ビジネス=マネーであることを理解していなかった。

ある男性はさほど料理は上手くなかったが、貧乏暮らしが長かったのでやり繰り上手であった。市場には遅めに行き、廃棄されそうな食材を買い集めては上手く調理して店を出し、それをその日のうちに売り捌き在庫がなくなると店を閉めた。安かったので、お客は早めに来るようになり、今も細々と、でも確実に利益を上げている。

ある女性は口下手でアピール下手。しかし細かい作業は得意で、しかも丁寧であったため独立して無店舗で小物販売を始めた。ネットでの販売が中心であり、対面のストレスがないことが彼女を強い経営者に育てあげた。決して値引きに応じないが、大手がやりたがらない面倒な細工にも応じるので逆に信用を得た。コツは嫌な客を断ることだと静かに笑っていたが、その笑顔には凄みがあった。

男性だからでもなく、女性だからでもない。成功する人は自分の得意な形をもっている。これは30年を超える税理士業で診てきた一つの現実である。

日本において女性の政治参加、女性経営者が少ないのは、男女差別が原因とは思わない。ただ子育てに関しては、女性にハンデがあるように思う。幼い子供を育てるのが不得意な男性は多く、そんな男性に可愛い我が子を任せられないと仕事を止めた女性が多いのは確かだ。

もし今よりも女性が活躍しやすい環境を作りたいのならば、育児を頼める家政婦制度を政府が構築するのが一番効果的だと思います。それを求めている声はけっこうあるのですがね。


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