疲れた時には甘味が欲しくなる。
そう云い訳しながら、外回りから銀座の事務所に戻る時に立ち寄っていたのが、銀座・若松という甘味屋であった。ご存じの方も多いと思うけど、いわゆるあんみつ発祥の店である。
既に閉店してしまったのだが、その理由はビルの建て替えによる追い出しである。実はこのビルの建て替えは、この十年ほど銀座地区の一大ブームである。
たしかに新耐震基準に適合していないビルの建て替えもあったが、私が入居していたビルのように古いが頑丈に過ぎて却ってIT化に適合しないビルもある。バブル期でも建て替えの話はずいぶんとあったが、古参の銀座ビルオーナーたちは頑固にそれを拒否していた。
しかし近年そのビルオーナー達が亡くなり、新しい世代に代替わりするようになった。そうなると、なにかとトラブルの多い古いビルの貸しビル事業よりも、売りに出して大金が欲しい新オーナー達が徐々に増えてきた。
先代のS先生の頃から数えれば半世紀近く銀座に事務所を構えてきたが、既に銀座地区に残る顧客は二件だけ。これが私が神田に移転した大きな理由の一つであった。正直建て替えの話が出てから、立ち退き料を頂いての移転も考えていた。しかし、一緒に事務所をやる予定だったN先生が急死されたので、仕方なく大急ぎで移転したのです。
予定よりも早すぎた移転ですが、これは税理士が一人で事務所は一つという制約があるためで、正直銀座に未練はあった。その未練の最大のものが美味しいお店が多いことでした。アンミツの若松屋は、その一つでして、なんの変哲もないオーソドックスな甘味でしたが、それが安心と満足感を与えてくれたのです。
まぁ美味しいお店なら、古くからの繁華街である神田もそうそう負けていませんが、やはり銀座は一枚上手。ただ、年末に銀座を散策していて感じたのは、古くからの老舗がどんどん無くなっていることです。もちろん、そこに新しい店が入るのですが、元あった店の風格とか伝統がない。きっと新しい料理文化を提供してくれるとは思うのですが、これは時代の波に洗われてこと本物になる。
ちなみに若松屋さんは、他に適当な場所があればそこで事業再開するそうです。でも・・・多分銀座の目抜き通りは難しいだろうと思う。今の新しい不動産オーナーは、多くの場合ファンドそれも外資系ファンドが多いのです。他の新テナントビルを見ていると、伝統的な銀座の老舗はそう多くない。
これも時代の流れなのでしょうね。
助手席の人、隠れたりしてたら余計に怪しく思われる気がします・・・外国人観光客はただ珍しがって楽しんでいるようですけど。
裏話を明日にメールします。
分るわ~
しかも銀座つったら憧れの地
友人が銀座でお店やってます
家賃が凄いよね
こっちと0が1つも2つも違うもの(驚)
こっちは地理的に県人の人が使ってるホテルだと思う
なんたって、助手席の人は隠れて入ってくの(^^)
海外からの人やモノ、金の流入は必ず日本に変化をもたらします。良いものもあれば、悪いものもある。後者のほうが目立つので排外論がこの先増えるでしょうね。私は前者とのつながりを大事にしたいです。
ウチはほぼ毎年、墓参りで長崎に帰省するのですが、コロナ禍も漸く落ち着いて2年ぶりに帰省したら、何十年と通い続けて来た新地の中華の名店が本館を閉じ、新館で細々と営業を続ける事態になっていました。
コロナ禍を機にベテラン調理師が引退もしくは帰国し、通常営業がままならなくなったようです。味も落ちています。
昨年は定休日でもないのに店が開いておらず、40年近く前に通い始めてから初めて、いつもの好物の料理を食べられない事態に。
ショックでした。
コロナは人の命だけでなく、かけがえのない大切なもの達を、私達から奪い去って行きましたね。
また、一部の二代目、三代目オーナーは、初代に比べて、創業の苦労や事業継続の大変さを知らないから、先代が遺したビルに特に愛着もなく、安易にお金に換えて手放すのでしょうね。
時代の流れとは言え、海外に“買われる”日本は、戦争せずに容易く侵略出来る国なんでしょうね。
最近、米国、韓国もそうですが、違法薬物の蔓延も、実は侵略を企む海外勢力によって、社会の内側から蝕まれているのではと危惧しています。
率直に言ってコロナ禍が老舗に止めを刺した感があります。あの三年間はきつかったと思います。老舗の味は残って欲しいのですが、新しい挑戦にも寛容でいたいです。
若松さんもそうですが、私は早朝の銀座を歩くばかりで、お店の営業中には殆んど入ったことがありません。
銀座にお馴染みのヌマンタさんにとっては、こうして老舗のお店が消えて行ってしまうのには格別な思いがおありでしょうね。
若松さんが、もし神田で営業再開したりしたら面白いですけどね。
遅くなりましたが、本年も宜しくお願い致します。