ヌマンタの書斎

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今年の夏の甲子園

2018-09-04 11:46:00 | スポーツ

実を言うと、私はあまり高校野球が好きではない。

野球は好きだし、野球をする高校生たちが嫌いな訳でもない。では、なにが気に食わないかと云えば、それは高校野球に熱中する大人たちと、それを利用するマスメディアである。

全国で予選大会を勝ち抜いてきた高校生たちが、必死でプレーするのは当然であり、その姿をやたらと美化する風潮が嫌なのだ。

今年の夏は、記念すべき第百回大会だそうだ。話題の中心は、優勝した大坂桐蔭ではなく、準優勝の金足農業高校である。久々の秋田県勢の決勝進出であるからして、秋田が盛り上がるのは当然だろう。

また優秀な中学生を青田刈りして強いチームを作る名門私立高の野球部とは異なり、公立の高校であり、しかも都会では珍しい農業高校であるから、高校野球好きの大人たちが盛り上がる、盛り上がる。

私は秋田とは縁もゆかりもない人間だが、さすがに今回の金足農高校の頑張りには拍手を送りたくなりました。

でもねぇ・・・酷だよね。予選から甲子園決勝まで、一人で投げ抜いた吉田投手もそうですが、ほぼ9人で、あの日程をこなしてきた金足農ナイン。こんなチーム、滅多に出てこないと思う。

だから、ただ観戦して応援するだけの大人たちが騒ぐのも無理ない。無理はないけどさ・・・

でも、やっぱり騒ぎ過ぎだと思う。地元秋田の人たちは仕方ないというか、当然だと思うけど、それ以外の外野が騒ぎ過ぎ。それを煽っているのがTVや新聞であることは明白。

私が高校野球を好まない理由の一つに、野球偏重がある。その原点が高校時代である。この夏の日差しの下で汗を流してスメ[ツしているのは、野球部員だけではない。サッカーやバスケ、バレー、柔道、テニスといったメジャーなスメ[ツだけでなく、マイナーなスメ[ツだって、みんな必死にやっている。

でも注目を集めるのは野球が一番。だから高校の部活に対する予算も、どうしても野球部に手厚く配分される。広告効果などを考える私立は仕方ないけど、公立でも同様な傾向がある。

高校生の頃、これが気に食わなくて友人たちと企んで、野球部の予算を削減して、他の部活に配分したことがある。知人の多い奴を生徒会長に立候補させて当選。これで生徒会を牛耳り、もう一方の自治組織であるクラス委員会の学年委員長は私がやった。クラス委員は成績のイイ奴が担任に推薦される形なので、当時トップクラスの成績であった私が就くのは計画通り。

秋の生徒総会で緊急動議を発動させて部活予算の適正化を求め、各クラスに持ち寄って多数決を取り、冬の臨時生徒総会で新・予算案を提議して議決。翌年の部活予算の配分は、従来の野球部優先を排し、平等に配分させることに成功した。

野球部の連中は多少引け目があったようで黙っていた。マイナーな部活の連中からは、大いに感謝されたものだ。ただ、唯一の誤算は、翌年の新クラスの担任が野球部の顧問であったことだ。

私が裏で糸を引いていたことは、既にバレていたので、三年の一学期の体育の成績は1であった。5段階ではなく、十段階評価である。出席日数は足りていたので、これは明らかに意趣返しであったと思う。おかげで推薦を申し込めなくなった。

その仕返しとして、私は模試では高得点であったセンター試験を、本番で思いっきり手抜きした。担任は私が高得点を取るものだと期待していやがったから、イイ面の皮だったと思う。

もっとも希望の私立に落ちたのは完全に予定外であったから、人生そうそう上手くはいかないものだと痛感したものだ。


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