暇に任せてTVを観ていたら、憲法改正に関する特集をやっていた。そのなかで、土井・元社民党党首が出ていて、「戦後60年の平和は、憲法9条のおかげです」などと、真面目腐って述べていた。
筋金入りのアホや。
戦争という雨が降らないのは、テルテル坊主様のおかげです、と信じ込んでいる。戦後60年間、日本が戦場にならなかったのは、アメリカ軍が駐留しているからだ。この平和原理主義者の面々は、その事実をどうしても認識したくないようだ。
もっとも、そのアメリカにしたところで、本音は日本を守るためではなく、戦略拠点としての日本列島を保持したいからだと思う。また、日本を自らの配下に置き、自由にさせないことも考えた上での駐留だと考えられる。
憲法9条、憲法9条と唱えさえすれば、平和が実現すると思い込める愚鈍さは、いつ改まるのだとうと考えていたが、どうやら日本人には骨髄まで染み込んだ思考法なのかもしれない。
表題の本のなかで、日本海の対岸の渤海という国が、平安時代攻めてきた話が書かれてあった。地元の武士が集って、必死の思いで撃退した。しかし、戦が終わって褒賞があるのかと思いきや、叱責されたいうから驚く。当時の平安朝の貴族どもの考えでは、敵を撃退できたのは、平和を祈り、敵の敗退を願う歌(和歌)を詠んだおかげで、実際に戦った武士の功績ではないらしい。
こんな現実離れした人間が、当時の日本を治めていたというから驚く。これじゃあ、武士に政権を奪われるのも無理ないと思う。思うが、それ以上に驚かざる得ないのは、現代の平和原理主義者である護憲派の人々も、和歌を詠んで平和を願った平安貴族と大差がないことだ。
作者の井沢元彦は、それを「言霊信仰」だと喝破する。一理あると首肯せざる得ない。だとしたら、日本人の心に染み込んだ属性に近いものなのだろう。恐るべき国民性だと思う。
日本人は、わりと極端から極端にぶれやすい国民だと思う。今の日本が、きわめて平和志向の強い国であることは否定しない。しないが、いずれ反対に振れる可能性は高いと思う。その際、彼ら護憲派がいななる役割を果たすのか?あまりしたくない予想だが、危機的状況に陥った日本にあって、それでもなおかつ非現実的な空論を唱える護憲派の平和原理主義に反発する形で、劇的な変貌をみせる気がします。
なお、表題の本は週刊ポスト誌に10年以上にわたって連載され、現在も書き続けられています。史料に頼りすぎて、当時の常識を勘案しない歴史学会の通説を攻撃するスタイルは、一般読者として大変面白い読み物だと思います。ただ、当然に学問として認められたものでもないし、様々な反論異論が噴出しているものでもあります。日本史にあまり詳しくない私としては、楽しみに読むに留め、信奉しないよう注意している本でもあります。
かなり売れている本で、いつのまにか文庫本としても刊行されているので、機会がありましたら是非ご一読下さい。
筋金入りのアホや。
戦争という雨が降らないのは、テルテル坊主様のおかげです、と信じ込んでいる。戦後60年間、日本が戦場にならなかったのは、アメリカ軍が駐留しているからだ。この平和原理主義者の面々は、その事実をどうしても認識したくないようだ。
もっとも、そのアメリカにしたところで、本音は日本を守るためではなく、戦略拠点としての日本列島を保持したいからだと思う。また、日本を自らの配下に置き、自由にさせないことも考えた上での駐留だと考えられる。
憲法9条、憲法9条と唱えさえすれば、平和が実現すると思い込める愚鈍さは、いつ改まるのだとうと考えていたが、どうやら日本人には骨髄まで染み込んだ思考法なのかもしれない。
表題の本のなかで、日本海の対岸の渤海という国が、平安時代攻めてきた話が書かれてあった。地元の武士が集って、必死の思いで撃退した。しかし、戦が終わって褒賞があるのかと思いきや、叱責されたいうから驚く。当時の平安朝の貴族どもの考えでは、敵を撃退できたのは、平和を祈り、敵の敗退を願う歌(和歌)を詠んだおかげで、実際に戦った武士の功績ではないらしい。
こんな現実離れした人間が、当時の日本を治めていたというから驚く。これじゃあ、武士に政権を奪われるのも無理ないと思う。思うが、それ以上に驚かざる得ないのは、現代の平和原理主義者である護憲派の人々も、和歌を詠んで平和を願った平安貴族と大差がないことだ。
作者の井沢元彦は、それを「言霊信仰」だと喝破する。一理あると首肯せざる得ない。だとしたら、日本人の心に染み込んだ属性に近いものなのだろう。恐るべき国民性だと思う。
日本人は、わりと極端から極端にぶれやすい国民だと思う。今の日本が、きわめて平和志向の強い国であることは否定しない。しないが、いずれ反対に振れる可能性は高いと思う。その際、彼ら護憲派がいななる役割を果たすのか?あまりしたくない予想だが、危機的状況に陥った日本にあって、それでもなおかつ非現実的な空論を唱える護憲派の平和原理主義に反発する形で、劇的な変貌をみせる気がします。
なお、表題の本は週刊ポスト誌に10年以上にわたって連載され、現在も書き続けられています。史料に頼りすぎて、当時の常識を勘案しない歴史学会の通説を攻撃するスタイルは、一般読者として大変面白い読み物だと思います。ただ、当然に学問として認められたものでもないし、様々な反論異論が噴出しているものでもあります。日本史にあまり詳しくない私としては、楽しみに読むに留め、信奉しないよう注意している本でもあります。
かなり売れている本で、いつのまにか文庫本としても刊行されているので、機会がありましたら是非ご一読下さい。