最近、勘違いしている人が多い気がする。
教養を身につけようとすることは良い事だと思うが、実用的な知識は教養にあらず。教養という奴は、実用の対極に位置する、実に役に立たないものだと思う。
具体的に言えば、それは哲学であり、古典文学であり、全く持って実用的でない代物ばかり。日常生活においては、まったく役に立たないものなのだが、あるとないでは雲泥の差がつくのが教養。その差は、考える力の差であり、観察する力の差でもある。
私が哲学とかいうものを知ったのは、高校の倫理社会の教科書においてだと思う。最初は単なる好奇心だけだった。なかでも強く惹かれたのは、デカルトとカントだった。要約では物足りなかったので、図書室で探し出して読んでみた。正直言うと、ぜんぜん面白くなかった。すぐに投げ出した。
それから数年後、再びデカルトにチャレンジしてみることになった、しかも英語版でだ。きっかけは大学の授業。講義のなかで、講師の方が英文末フ難しさについて語り、そのなかでも日本語では面白くないが、英語でなら判り易く面白いものの一つにデカルトがあると聞いたからだ。
当時は翻訳ソフトなんてないから、辞書を引きつつ、苦労して末オました。でも遅々として進まない。ところが、分からないながらも、漠然と読み進めていくうちに、ある日急に道が拓けた。多分、細かいところは、自己流に解釈してしまっているから、正しくデカルトを理解したとは言えないと思う。でも、日本語版で読んだ時よりも、はるかに頭の中で入ってきた。
自己流で、都合の良い解釈をしているであろうことは、私でも分かる。でも、若い時のこのような非実用的な勉強が、今の自分の脳みそを鍛えたことは間違いない。もっとも、未だもって教養不足は重々実感しているのも事実。その深さに限界がないのが教養の凄さ。
そんな私だからビジネス書の類はほとんど読まない。読むとしたら、歴史の流れのなかで消えることなく残って、今も読まれているものだけだ。お仕事大国、日本ではビジネス書が年間数百冊刊行されている。されど、その大半が1年以内に消えていく。表題の本は、刊行されてから数十年たつが、今読んでも現代の世に通じるものがあると思う。
別に誰が何を読もうと勝手だが、ビジネス書なんてものは実用に供してこそ価値がある。間違っても、これで教養が付くなんて考えちゃイケナイ。読むのなら、時代の流れに押し流されることなく、今も読み継がれているものが良いと思う。少なくとも私は、この「人を動かす」以上のビジネス書を知りません。
教養を身につけようとすることは良い事だと思うが、実用的な知識は教養にあらず。教養という奴は、実用の対極に位置する、実に役に立たないものだと思う。
具体的に言えば、それは哲学であり、古典文学であり、全く持って実用的でない代物ばかり。日常生活においては、まったく役に立たないものなのだが、あるとないでは雲泥の差がつくのが教養。その差は、考える力の差であり、観察する力の差でもある。
私が哲学とかいうものを知ったのは、高校の倫理社会の教科書においてだと思う。最初は単なる好奇心だけだった。なかでも強く惹かれたのは、デカルトとカントだった。要約では物足りなかったので、図書室で探し出して読んでみた。正直言うと、ぜんぜん面白くなかった。すぐに投げ出した。
それから数年後、再びデカルトにチャレンジしてみることになった、しかも英語版でだ。きっかけは大学の授業。講義のなかで、講師の方が英文末フ難しさについて語り、そのなかでも日本語では面白くないが、英語でなら判り易く面白いものの一つにデカルトがあると聞いたからだ。
当時は翻訳ソフトなんてないから、辞書を引きつつ、苦労して末オました。でも遅々として進まない。ところが、分からないながらも、漠然と読み進めていくうちに、ある日急に道が拓けた。多分、細かいところは、自己流に解釈してしまっているから、正しくデカルトを理解したとは言えないと思う。でも、日本語版で読んだ時よりも、はるかに頭の中で入ってきた。
自己流で、都合の良い解釈をしているであろうことは、私でも分かる。でも、若い時のこのような非実用的な勉強が、今の自分の脳みそを鍛えたことは間違いない。もっとも、未だもって教養不足は重々実感しているのも事実。その深さに限界がないのが教養の凄さ。
そんな私だからビジネス書の類はほとんど読まない。読むとしたら、歴史の流れのなかで消えることなく残って、今も読まれているものだけだ。お仕事大国、日本ではビジネス書が年間数百冊刊行されている。されど、その大半が1年以内に消えていく。表題の本は、刊行されてから数十年たつが、今読んでも現代の世に通じるものがあると思う。
別に誰が何を読もうと勝手だが、ビジネス書なんてものは実用に供してこそ価値がある。間違っても、これで教養が付くなんて考えちゃイケナイ。読むのなら、時代の流れに押し流されることなく、今も読み継がれているものが良いと思う。少なくとも私は、この「人を動かす」以上のビジネス書を知りません。