のと鉄道運転士 「のとてつ5828」の乗務日誌

能登半島を走る第三セクター鉄道「のと鉄道」
のとてつ5828運転士の公私の乗務日誌

臨時花見列車

2008-04-15 | インポート

 今日は本来なら連休初日だったのですが、前日の日勤の帰り際に急遽「臨時花見列車」を走らせることになったのですが、乗務員の都合がつかないので乗務してもらえないかと当直からの申し出に断るわけにもいかず、仕事することになりました。

 列車のスタートが18時半過ぎなので出勤時間は15時だったので、午前中は畑をしてお昼ご飯を食べてのんびりと出社しました。

 臨時列車は定期列車に併結されて穴水から七尾まで車両回送、七尾駅で分割作業してからお客様を乗せて出発し、和倉温泉駅でも乗せ約35名の花見客を乗せ一路別名「能登さくら駅」と呼ばれている「能登鹿島」まで向かいました。車内では発車前から宴会がスタートしたようで、運転席まで弁当とお酒の匂いが漂ってきました。駅の旅行センターの社員によるビール・お酒・のとワイン・おつまみなどの車内販売も行われ、まずまずの売れ行きだったようです。

 西岸を過ぎてからは車内灯も消して、真っ暗な車内からストロボフラッシュするツインブリッジ能登を眺めた頃にはボルテージも上がり、そのまま能登鹿島駅に入駅した時は最高に達しました。普段の定期列車で通る時はそれほどでもなかったのですが、改めて室内灯を消して眺めた能登鹿島駅の桜は私が見ても最高でした。

 一旦、ここでお客様を下ろし、列車は穴水駅まで行き、15分ほどで折り返して再び能登鹿島駅に戻ってきました。花冷えのする寒い夜だったせいか、ダイヤでは40分停車していましたが、ほとんどのお客様は暖房の効いた列車からの花見でした。

 のと鉄道では初めての試みの「花見列車」でした。お客様の評判も上々だったようで、来年も行う気配でした。

 この臨時列車の運転に際しての初体験といえば、お客様を七尾までお送りした後、穴水までの「回送列車」はノンストップ。下り最終の定期列車が運行終了してしまったため行き違いもないのでこうなってしまったのですが、日中では鈍足となってしまう回送列車ですが、今日ばかりは七尾-穴水を35分のノンストップの特急並みの足の速さ。たぶんこういった体験ははじめてだと思います。急行列車がなくなって普通列車だけになってしまった現在となっては、運転していて気持ちよくてとてもしびれました。

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