のと鉄道運転士 「のとてつ5828」の乗務日誌

能登半島を走る第三セクター鉄道「のと鉄道」
のとてつ5828運転士の公私の乗務日誌

あれから三年

2008-03-31 | インポート

 能登線が廃止されてから今日で三年が経ちました。サヨナラセレモニーが行われたのが、ついこの前だったような気がしますが、もう三年もたったのですね。

 仕事が非番だったので久しぶりに旧沿線に沿って自宅に帰りました。至る所で線路・枕木が完全に撤去され、鉄橋・橋脚はなくなり道路を邪魔していた線路はすっきりとなくなっていました。もう、ここに鉄路があったことさえ忘れてしまいそうな場所もあって、時代の流れについていけなかったここ「能登」の現実と、鉄路ももぎ取られ過疎を通り過ぎて廃墟と化す一歩手前の現状を目の当たりにしました。

 でもこれも能登に住む大半の方々の選択だったのですから仕方ありませんが、いまだに「悲しい」というより「情けない」と思う感情があるのは私だけかもしれませんね。


雪は降らないけど「なごり雪」

2008-03-30 | インポート

 今年度もあと二日。4月からは新たな場所で、新たな人生の旅立ちとなる方も多いと思います。とくに田舎から大都会へと旅立つ高校生が多いこの時期で、今日も乗務する上りの最終列車に一人の高校を卒業したばかりと思える女性が旅立っていきました。

 両親が駅のホームまで見送りに来ていましたが、発車間際になっても乗降口にいる両親から離れようとせず、「ドアが閉まります」のマイク放送したにもかかわらず、ドアを閉めるのがかわいそうなくらいでしたが、「信号が青になったから発車しますよ」とこちらから両親に顔で合図すると、両親は離れるよう促したようでそっとドアを離れました。「警笛の乱用」にあたるかどうかは皆さんの判断ですが、思わずドアを閉めて出発する時に「汽笛一声」しちゃいました。

 思わず「イルカ」の名曲「なごり雪」の歌詞をイメージしてしまいました。雪は降っていなかったけど、しとしとと雨が降っていて、情景たっぷりでした。列車から両親が見えなくなるまで女性は手を振っていました。まるでドラマか映画のシーンそのもので目頭が熱くなってしまいました。

 女性は終着の七尾駅について顔を見たら、目を真っ赤にして涙ぐんでいました。多分両親と別れて七尾に着くまでの約40分の間も泣いていたのでしょうね。「今どき珍しい!」と思ったのは私だけでしょうか?あの女性を含め、新生活を迎える方々にはぜひ頑張ってほしいですね。


寒さにもマケズ・・・

2008-03-29 | インポート

 昨日は最後の三木鉄道に別れを告げて、足早に関西から逃げ出し?やっぱりここしかない?北陸線の写真撮影となり、温泉宿に泊まってゆっくり温まって美味しい料理とお酒を満喫して、今日は早朝からの撮影です。

 花粉症はかなり終わりにきているのか、症状も和らいできているようですが、昨日といい、今日といい「めちゃ寒い」です。寒いの平気人間の私ですが、さすがにこたえました。

 「桜」を期待して撮影にのぞんだのですが、まだ先のようですね。今回のターゲットは485系雷鳥とEF81牽引の貨物列車。ジョイフルトレインも臨時列車も甲種回送もなかったけど、やっぱりこれらは「絵」になりますね。

土曜日にもかかわらず、マニアとの遭遇はほとんどなし。俗に言う「お立ち台」ではなく、自分だけの「穴場」で撮影したせいかもしれません。撮っている時ってほんと全てを忘れさせてくれるような気がします。私にとっていわゆる「ストレス解消」になっているのかもしれませんね。


ありがとう三木鉄道

2008-03-28 | インポート

 夜中に現地に着いて、車の中で仮眠して、一番列車に乗って、人の出てこない間に撮影して、即撤退いたしました。マニアだらけになる事を予想しての行動です。

 のと鉄道の穴水-能登鹿島間の距離とほぼ同じだけの営業区間で、これだけなら「バス代替」でも可能といえばそれまでですが、以前に三木鉄道に勤務していた若者が辞めて、「のと鉄道」にやってきたこともあって、彼の勧めで二度ほど見て(乗って・撮って)きたこともあって、どこかしら愛着があったので、長年親しまれてきた鉄路がなくなるのは寂しいものです。

ありがとう三木鉄道!


どこにでもいるんですね

2008-03-27 | インポート

 夕方のテレビ番組で、今月末で廃止となる「三木鉄道」に来る一部のマニアの悪態についての特集がありました。

 列車が接近しているのに平気で線路内でカメラを構えるマニア、立入禁止の場所でカメラを構えるマニア、私有地に無断で入り込んでカメラを構えるマニア、そして車両から部品を盗むマニア・・・と、とんでもない姿が報道されていました。

 のと鉄道でも、輪島線・能登線の廃止の時もやはり同じようなことがありましたが、こうやって報道されて改めていろんな方々に非常識な鉄道マニアが存在することを知ってもらったことは、現場サイドからみたら大変ありがたい事だと思います。

 しかし常識外れのマニアはほんの一部。きちんとルールを守って純粋に最後の姿を収めにきているマニアの方が多いのに、一部の劣悪なマニアのおかげで、「鉄道マニア」というものが、みんなあんなふうに見られるのはかわいそうですよね。

 しっかりマナーを守って最後の姿を見届けてあげたいですね。そんな私も日勤終わって最後の「三木鉄道」を見に向かってます・・・・・。


何かスッキリ

2008-03-26 | インポート

 昨日で能登半島地震から一年経ちましたが、昨年4月以降JR七尾線の415系全車両に付いていたヘッドマークが取り外されました。

 これだけ長期にわたってヘッドマークが付けられていたのも多分初めてじゃないでしょうか。だから地震以降自然な感じで見ていたのですが、突然なくなってしまい、最初見た時は「あれっ?何か変だ・・・」という気になったので、不思議ですね。

 だから何かスッキリした感じがするというか、「変」というのが感想でしょうか。

(415系も顔つきが変わった? いえいえこれが原型)

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祝・開業20周年

2008-03-25 | インポート

 今日は「のと鉄道」が旧能登線をJRから経営移管されて開業して、ちょうど20周年という節目の日であります。

 残念ながら、「能登半島地震」一周年という大ニュースがあったために、マスコミはまったく触れられずに静かに一日終わりました。

 20周年を記念して、全車両の七尾方には特製のヘッドマークも掲げらけれました。結構色合いといい、デザインといい良い仕上がりになったと思いますが、いかがなものでしょうか?

(記念ヘッドマーク)

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能登半島地震から明日で一年

2008-03-24 | インポート

 早いもので明日で「能登半島地震」から一年が経とうとしています。一年前、私はたまたま休みで自宅にいました。ちょうど甥っ子・姪っ子が遊びにきていて、突然グラッときて、あわてて一緒にいた姪っ子を抱きかかえて守っていたことを思い出します。

 幸い自宅にも被害がなく、みんな怪我がなくてよかったのですが、会社は一週間近く復旧のため列車運休を余儀なくされ、代行バスで大変な思いをしたことが思い出となってよみがえってきます。自然災害だから仕方ないのですが、ああいうことは二度とあってほしくないですね。

 明日の地震発生時刻の9時41分は、七尾駅での折り返しの列車内で迎えることになります。列車内で静かに回想したいと思います。


行路一巡

2008-03-23 | インポート

 ダイヤ改正が今月15日にあったので、今日で9日目・・・・・つまり仕事の上で行路が一回りした事になります。

 今までと違ったダイヤ・作業・入出区と一つ一つ念入りに確認しながらの毎日でしたが、ひとまわりして、だいたいの流れがつかめました。

 時間に余裕があったり、僅差だったりと戸惑いもありましたが、明日からは二巡目なので少しは余裕が出来そうな感じです。


春なのに・・・

2008-03-22 | インポート

 連日、気温の高い日が続いて、めっきり春らしくなってきましたね。構内の梅の木も真っ白な可憐な花をつけています。

 しかしながら、この時期は私を含め「花粉症」の者にとっては連日悲惨な日々を過ごしています。

 仕事柄、花粉症グッズでもある「マスク」「ゴーグル」などは、お客様に不快な印象を与えてはいけないとの事で身につけるわけにもいかず、薬もよく効くといわれるのは眠気を催すだけに服用するわけにもいかないので、全くの無防備状態のため、どうしようもありません。

 加えて、ただでさえ煙草の煙に敏感で、「急性受動喫煙症」になった(なっている)事もあるくらいなのに、駅事務所では喫煙の無法地帯、運転区も休憩室は「禁煙」になっているはずなのに規則を破る不届者がいて煙草の臭いが漂っていて、それに鼻と目が過敏に反応するため、さらに悪化してしまってます。

 唯一の女性運転士・検修助役・旅行センター所長・工務区助役・本社事務員さん・・・・・みんな同じ「花粉症」で悩まされておりますが、共通しているのは「煙草を吸わない」「受動喫煙の被害者」なんですよね。

 不思議なことに、わが社では「喫煙者」で「花粉症」の人っていないんですよね。たぶんニコチンで体が鈍感になっているのだと思いますが・・・

 杉花粉の飛散はまだまだ続きそうで、「煙草の害」がなくならない限りは悲惨な日も終わりそうにないですね。

(せっかく綺麗に咲いているのに・・・)

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