のろや

善男善女の皆様方、美術館へ行こうではありませんか。

『アメリカv.sジョン・レノン』

2007-12-08 | 映画
この記事を書くためにネットに接続いたしましたら
Yahooのニュース欄に「ピーター・バラカンさん襲われる」の見出しがあり
心臓を掴まれたような心地がいたしました。
幸い、「のどや目に軽い痛み」という程度で大事には至らなかったようでございます。
ああ、よかった。
それにしても、何ということ。



本日は
ジョン・レノンの命日でございます。

去年の12月8日に『The U.S. vs. John Lennon』のサントラを購入いたしました。
それから一年たった本日、ようやく映画が日本でも公開されましたので、さっそく行ってまいりました。
邦題は『PEACE BED アメリカVSジョン・レノン』

↑オフィシャルサイトのトップにある”WishTree”に、貴方もぜひ願い事を書き込んでくださいまし。
数年前に滋賀県立美術館で開催された『Yes オノ・ヨーコ展』にあったもの(こちらは実物の木)と同様に
祈り/願い事 を宣言し、形に表すことで、その実現への足がかりとするプロジェクトかと存じます。
どうぞ貴方の真摯な願いをお書き入れ下さいまし。
たとえ微小なことに見えようとも、望む世界を在らしめる/表現する、ということを実行しようではございませんか。

『The U.S. vs. John Lennon』
このタイトルを見て正直、「ジョン・レノンを”たったひとりで権力に対抗した英雄”としてまつりあげる作品ではなかろうか」
と、鑑賞前は若干怪しんでおりました。

実際に観てみると、別にそういうものではございませんで
むしろドライと申しましょうか、適当な距離感が感じられました。
「主役」はもちろんジョン・レノンではございますが、当時活躍していたジャーナリストや活動家、政府側の人間などなど
沢山の人たちがそれぞれ自分の立場から、「ジョン・レノンとその周辺」を語ることによって
ひとり彼のみではなくあの時代そのものを、多角的に描き出しているからでございましょう。

ベトナム戦争があり、反戦運動があり、諸々の社会的不正があり、それに対するカウンター・カルチャーがあった。
その反戦/カウンターカルチャーという流れの中のひときわ目立つフィギュアとして、”ジョン&ヨーコ”がいた、という文脈が
かの時代の空気を全く吸っていないワタクシにもよくわかりました。


とりあえず本日はこれにて。