つれづれ

思いつくままに

ツバキ文具店

2017-06-05 15:56:10 | 
手書きの文字は、書いた人の人となりを表す、と言いますね。
まさに、「書は人なり」です。

最近は、手書きの文字に触れる機会が少なくなました。
少しさみしい気がします。

手書き文字には、書き手の息遣いやその人のセンスが表れます。
自分の名前が手書きで書かれた手紙を受け取ったとき、その文字を見ただけで、あっ、まるまるくんからだ、と。


毎週金曜日の よる10時から放映された、8夜連続NHKドラマ『ツバキ文具店』。
小川糸原作の 同名単行本を、映像化したものです。
6月2日で、最終回となりました。

手紙を書くことを生業(なりわい)とする、若い女性のみずみずしい成長の物語、鎌倉が舞台です。

代書屋という職業、手紙一つひとつに一所懸命に向き合う主人公・鳩子を、多部未華子が演じていました。
見えないものや忘れていた大切な記憶を、ゆっくりと過ぎゆく時に乗せて、呼び覚ましてくれる。
紡ぐ記憶に こころが揺れ動く鳩子を、じつにしっとりと表現していました。
多部未華子、いい役者さんになりましたね。

映像に追いついたり 抜かれたりしながら、単行本『ツバキ文具店』を読んでいました。
そのあいだに わたしの文箱には、エルバン社のインクが 3色も増えました。
ビルマの琥珀、忘れな草ブルー、それに 灰色の雲。

だれにあてて出す というアテはないのですが、『ツバキ文具店』を観ていて、読んでいて、大切な人に手紙を書きたくなったのです。
相手によって、色を変えてみたかった。

格好から入るのが性癖で、このつぎ丸善へ行ったら、ガラスペンを買ってみようかな などと考えています。
さすがに シーリングスタンプには、手を出さないと思いますが…


達筆でなくてもいい、短くて、軽やかで、相手の心に自分の思いが素直に届くような手紙、そう、鳩子がガラスペンでセピア色のインクに込めて代筆した「さくら様」に始まり「早々」で終わる あの手紙のように、わたしも だれか大切な人に手紙を書けたら どんなに素晴らしいだろう、と。

『ツバキ文具店』を観終わった、読み終わった、いまの心境です。
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2 コメント

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ぼくの先祖はヒッタイト人 (ハンス)
2017-06-07 15:51:45
初めましてこんにちは。
実は2010年に書かれた「ぼくの先祖はヒッタイト人?」の感想ですが、最新記事の方が目に留まるだろうと思って書き込んだ次第です。
私は栗東市に住む者ですが、地元の歴史に興味があり、辻の鋳物師を調べていたらあなたの記事が面白くてなおかつ勉強になりました。
まずはごあいさつ代わりに投稿します。
返信する
Re:ぼくの先祖はヒッタイト人 (nobuhikoyamada)
2017-07-09 23:31:26
コメント、ありがとうございました。
『人間にとって一番有用な金属は鉄』という信念を 頑なに持ち続けている私が書いたブログに興味を抱いていただいたこと、うれしく思います。
栗東市辻の鋳物師集団が作った大釜の情報が集まり次第、また発信したいと思っています。
返信する

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