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つれづれ

思いつくままに

カミーノ・デ・サンティアゴ

2020-06-12 12:54:36 | 

サンティアゴ・デ・コンポステーラで 自分へのみやげに買った栞に、ホタテ貝の貝がらの絵が描かれています。
いま読んでいる文庫本に、それは挟まれています。
なんで ホタテ貝なのか、ずっと わかりませんでした。
三回に分けて放映の BSプレミアム「聖なる巡礼路を行く~カミーノ・デ・サンティアゴ1500km~」を 先日みて、その意味がわかりました。

キリスト教の聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラを、徒歩で目指す旅「サンティアゴ巡礼」。
目的地コンポステーラに到着した巡礼者は、そのまだ先を さらに西へ目指します。
大西洋を望む最果てのフィニステレ岬で、ホタテ貝の貝がらを拾うためです。
ホタテ貝は、巡礼達成の証だったのです。

この番組を 50歳代でみていたら わたしも、この巡礼に挑戦していたかも、などと空想します。
この番組の最終回、サンティアゴ大聖堂広場に到着した巡礼者たちは、「やったわね」と 抱き合って巡礼達成を悦び、「また巡礼に戻ってくるだろ?」「もちろん」と誓い合う。

ここで わたしは、少し違和感を持ちました。
それぞれの巡礼者たちは 「日常」に疲れ果て、それぞれ やむに已まれぬ事情から 巡礼を思い立ち、苦難の1500kmを踏破しました。
日常の打破、かも知れません。
それでも 彼らの軸足は、あくまでも「日常」であるはずです。
あって欲しいです。
彼らを 映像を通して眺めていると、ひょっとして 巡礼が目的化してしまっている? と思えてしまいます。
少し怖いです。

もし わたしが50歳代でこの巡礼に出ていたとしたら、映像で見る巡礼者たちと 同じ境地に嵌まっていたかも知れません。
この巡礼に いまもし わたしが出るならば、それは 行き倒れ死を覚悟のうえでなければならない、そう強く思います。

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タクシー運転手 ~約束は海を越えて~

2020-06-02 19:20:47 | 

6月1日放映の BSプレミアムシネマ『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』を観た。
3年前に韓国で大ヒットした作品で、2年前の日本公開時に見逃した映画だ。
戒厳令下にも関わらず 光州事件を取材したドイツ人記者と、彼を乗せたことで 悲惨な事件現場を目の当たりにしたタクシー運転手の、実話をもとにした映画である。

この映画で わたしは、韓国の良心をみた思いがする。
『八月のクリスマス』以来 注目しつづけてきた韓国映画の、最も愛すべき精神を 感じ取ることができた気がする。

エンドロール直前に流れる、実在のドイツ人記者 ユンゲン・ヒンツペーター氏が亡くなる直前 2015年11月に語る言葉が、この映画が “ あの日(光州事件が起きた1980年5月18日)” を どう捉え どう描きたいかを、如実に物語っている。
「勇敢な韓国人タクシー運転手 キム・サボク(偽名)氏と 献身的な光州の若者たちが いなければ、光州事件の真実を伝えることはできなかった。 サボクさんに会いたい。 この映像を通じて サボクさんを探し出せたらと願っています。 もし見つかれば、私はあなたに会うために ソウルに飛んでいきます。 あなたのタクシーから 今の韓国を見物したいのです。」

良質の映画であった。
BSプレミアムシネマに 感謝しなければならない。

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