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『追跡者(チェイサー)』

2014年12月25日 | 日々の雑感
韓国ドラマ『追跡者(チェイサー)』

BSフジで午前10時くらいから『追跡者』という韓国ドラマを放送しているのだが、これが最高に面白い。刑事をしているペク・ホンソクの一人娘が交通事故で瀕死の重傷を負って病院に運ばれる。なんとか持ち直しかけたのに、容態が急変して死亡する。交通事故を起こしたのはハノグループという財閥の長女で、大統領候補の夫がいるのだが、若い男を不倫しており、このPKジュンという男が倒れた女子高校生(ホンソクの娘)をさらに車で轢いて瀕死の重傷にしたのだ。

ここから大統領であるカン・ドンユンと彼のバックにいるハノグループの会長と事故の真相を究明し、復讐をしようとするペク・ホンソクとの間の息詰まる追走劇が始まる。

カン・ドンユンは、ホンソクの娘が入院している病院の病院長(ホンソクの友人)に手を回して、破産寸前の病院長に大金を渡して、ホンソクの娘を薬物大量投与で殺させる。

被害者が死んだことで、ウヤムヤにはできないと考えたカン・ドンユンは、妻であるハノグループの長女を説き伏せ、恋人のPKジュンのところに取引に行き、資産を渡すから自首してくれと頼む。最高裁判事であった知り合いを辞めてもらい、彼の弁護士につけて、軽微の有罪で済むようにさせる。

裁判の行方を見守っていたペク・ホンソクは、PKジュンの情状酌量のために、娘が高校生なのに援交をしたとか薬物のせいで死んだとか、娘を侮辱する虚偽が振りまかれることに激怒して、PKジュンともみ合っているうちに彼を銃殺してしまう。

友人の刑事たちに助けられながら、逃亡するホンソクは、裏にカン・ドンユン大統領候補がいることを知り、彼の虚偽を暴こうとする。他方、カン・ドンユンは妻の父親であるハノグループの会長との間に確執が深まり、この両者の間でも一触即発の攻防戦。カン・ドンユンの補佐官であるシン・ヘラも彼の態度に、ハノグループの会長の側に着いたり、彼に捨てられると分かると、カン・ドンユンのもとに戻ってきたりと、めまぐるしい展開に目を離すことができない。

折しも、大韓航空の社長の娘という副社長がナッツ・リターン事件を起こして、大財閥の家族がしたい放題をしている韓国社会の歪んだ側面が、テレビ報道を賑わしている。この報道を始めて新聞でみた時、私は思わず、『追跡者』と同じだ!と、叫んだほどだ。

テンポの速さ、先の読めない展開、韓国社会の真相を抉りだすようなリアルさ、じつに面白いドラマだ。

『ゴールデンタイム』とこの『追跡者』が今年見たなかで最も面白かった韓国ドラマの双璧だな。

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