仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

ハーディング現象

2015年02月26日 | 現代の病理
川崎市で殺害された中学一年の上村遼太さんの事件、昨日の新聞では、関係者の中もを任意同行で調査中とありました。本日(27.2.26)は発売の『週刊新潮』『週刊文春』でもとりあげられていますが、遺体が発見されて、状況判断から2日もあれば、逮捕されると思ったのですが…今朝の時点では、まだ逮捕されていますせん。

逮捕が遅くなって、危惧されることは、加害者少年の自殺です。群集心理の中での暴行、そして一人になって、ことの大きさを自覚して、その重みに耐えられず自死。加害者のためにも早く、逮捕してあげればという思いを持ちます。

少年社会における関係性のもっている重要さが、ひしひしと感じられます。加害者の少年たち、すべてが極悪ということではないのでしょうが、関係性に染まっていくことの中に見出される安心があります。

『最新 行動経済学入門』に“ハーディング現象”という説明がありました。群衆心理のことで、他と群れをなそうとする心理。 (人間は多くの人が 行っている行動に追随する傾向。安心感が得られるため)とあります。ハーディング現象は投資家が一斉に株の買いや売りに走る現象のことで金融界において使われる言葉のようです。心理学でいう同調行動です。

被害者の少年は、染まって行くことから逃れようとして、被害にあったものと思われます。染まって行きつつあることから、どう離脱していけるのか。これは他人事ではありません。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする