仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

みんながしているから

2014年01月02日 | セレモニー
「直葬」が増えた要因で、大切なことを忘れていました。それは“みんなするから”ということです。

1998年12月、M氏は、結婚式場紹介所のヒントから、葬儀社を紹介する会社である「株式会社コネクト」を立ち上げ、首都圏に270社の葬儀社の参画を得て事業をスタートした。

そのMさんに、築地本願寺で初めてお会いしたとき、彼はこう言った。

10数年前、私がブライダルに勤めた時、結婚式は神式が9割、あとの一割が仏教やキリスト教でした。それから10年してキリスト教が9割、あとの一割が仏教や神式になりました。なぜ変わったのか。それはみんながするからです。いま葬儀は仏式がほとんどですが、その理由はみんながしているからにすぎません。(以上)

要を得ている。葬儀でもこれからの課題は“みんながしているから”以上ものを体験できる工夫が求められます。

そのようなこと思っていたら、元日に『和田教完のお別れのことば』(文芸社刊)が届きました。ある雑誌に「通夜で棺に向かって語られた言葉と告別式で読み上げられた法語(引導)集」と載っていたので購入したものです。内容な108人へのお別れのことばと引導集です。800円で469頁と分厚いのですが、内容は個別なことで購入は薦められません。しかし葬儀の折に、個別にお別れのことばを引導の言葉を綴っているというのが、非常に刺激的です。

このような葬儀ならば“みんながしているから”以上のものが伝わります。今年は、それを見習って、少し個別的な葬儀の表白に取り組みます。
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