さて、行って参りましたNICOの初武道館。
・・・ん、なんていえばいいんですかね。
正直な話、あまりにも良すぎて逆に言葉が出てこないというか。
単純な言葉で言うと、自分の人生の中のベストライブの上位に食い込むような、
そこまでのカタルシスを感じてしまったんですよ。
まあ、つまりは、早い話、最高だったっていうことですよ!
あそこまで武道館が似合うバンドになっていたとはね。
ってのが今自分の中で率直に浮かぶ感想です。
ちなみに椿屋四重奏とmonobrightからお花が届いていました。前者はちと意外かも。分かるけど。
会場に着いたのが開演の30分前、相変わらず武道館付近は独特の雰囲気というか
伝統の匂いを感じさせる土地鑑で
毎回ここに着く度に「ああ、来たなあ」って思います。ダブルミーニングでね。
集客に関してはベボベと同じくらいだったかな?
完全に埋まっては無いけれど、でも一応形にはなっている感じ。
正直スカスカな場合も想定して行ったんですが、これだけ多くの人が集まって来てくれていて嬉しかったです。
開演時間から5分が過ぎた頃あたりでライブがスタート、まずは青い光が会場を照らしつつ
スクリーンにメンバーが映し出されて、それはみんなでライブ前に気合を入れている映像でした。
そこから、そのままメンバー登場!
これは特別感を煽った効果もあっていい演出だったと思う。こっちも気が引き締まった。
一曲目は、インディーデビュー作の一曲目でもあった「そのTAXI、160km/h」。
個人的にこの曲が一曲目だったらいいな、ってちょっと思ってたので何気に嬉しかった。
しかも、これが非常に堂々とした演奏で。
気合が入ってる、というのは当然感じられたんですが、それを含めて地に足が着いてる感じ。
一曲目からハイライトかよ!って思うくらいのステージングだったと思う。文句なく格好良かった。
つーか、マジで武道館に似合ってたのよ。彼らも曲も。
そこからの「ビッグフット」のロックンローラーっぷりも見事でしたね。
この曲で一気に会場をNICO色に、彼らのロック色に染め上げる事が出来ていたように思えます。
この曲も本当、大きな会場向けだなあ。
「証たちを~」のフレーズをアレンジして何度も繰り返してたのが印象的だった。
続く「Eden」で更にバンドの勢いは加速、2階席まで届く怒涛の疾走感に痺れつつ
青さを強調した照明と相まって、別世界に連れて行かれてるかの如きトリップ感も同時に受けてました。
ここでMC挟み。
「僕らと皆さんで武道館に大きな足跡を刻もうじゃありませんか!」とでっかく宣言する光村龍哉。
「でっけーぜ、武道館!」と率直に感想を口にしたり、
「2階席の人見えてる?」とか観客に呼びかけたり相応のはしゃぎっぷりを見せつつ
「僕も小学校の時、松田聖子を観に武道館へ来ました。 渋いでしょ?」と自身の武道館初体験を語り
その後「対馬くんドラムお願いしますよ!」と行って次の曲に突入。
で、その曲は「バニーガールとダニーボーイ」だったんですが、
これがまた武道館に合う合う(笑)。なんかさっきからこの表現多様してますけれども、
実際似合う!って感想がまず頭に浮かんでしまっていたのだから仕方ない。
もう磐石の盛り上がりっぷりで、ハンドマイクで客席を煽ったりと本人たちもノリノリ、
質の良いロック・スターっぷりを存分に発揮してました。
「April」と「プレイヤ」という比較的あまり演らない曲もプレイされてたんですが、
これがまたえらい良くて。
前者は元はカップリング曲とは思えないくらい気持ち良くポップに響いていたし、
後者に至っては明らかに他の曲と雰囲気が違うっていうか、異色の名曲として響いていたのが痛快でした。
こういうコアな一面もあるってことで。
それは後にもう一回体験するんですけども。
そこからの「Lonesome Ghost」の流れは、はっきりいって反則。
ってかよく考えたなこの流れ!きっちり「プレイヤ」と繋がってるよ。
武道館で聴く「Lonesome~」は思った以上に格別で、
まるであの広い会場がクラブホールと化してしまったかのような、そこまでの感触を受けてしまいました。
マジで気持ち良かったわあ・・・。
もう一つ新譜から「錆びてきた」、この曲はプレイ中ずっとフラッシュがパチパチ焚かれていて
その演出が非常に曲によくハマっていたのと、
最後のほうで炎がバーン!と上がった演出も中々良くて、
それでいて元々の演奏がしっかりしてるもんだから当然というべき格好良さ、
しかし「風人」であっさりとその沸点を越え、
この曲もずっと炎の演出があったのですが、それとは関係なしに曲自体がとにかく最高、
というか自分の観た限りめちゃめちゃ盛り上がってるように感じられました。
前半のハイライトを「プレイヤ」~「Lonesome Ghost」とすると中盤のハイライトは間違いなくここでしょう。
それにしてもあの時は自分も本当に高揚してたな・・・。
再びMC、
光村「聖地と言われてる場所だけあって何でも気持ちいいわ」
「ハメ外して行こうと思ってます」と宣誓。
した後に、ツアーの思い出を語るコーナーがあったんですけど
古村くんも坂倉くんもどっちもDSについての話で「DSしかねえのかよ!」って突っ込まれてました。
その辺はやはりみっちゃんのまとめが上手くて、
千葉LOOKでライブした時に3時間トイレを我慢していた話でキッチリ笑いをとって賑やかしていました。
てか、まさか武道館で千葉LOOKの話が聞けるとは! 身近なハコだけに、思わずニヤリ。
「千葉LOOKに観に来てくれていた人いますか~?」の問いかけに思わず前のめりで手を挙げてしまった(笑)。
でも自分の他にも結構いて、なんだか感動。
ここから後半戦、キーボードを入れて再スタートの「Aurora」。
アルバムのショート版ではなく、ピアノバージョンから始めてフルの「Aurora」を聴かせてくれました。
この構成も特別感があって良かったな。
「ホログラム」は正に武道館でこそ聴きたかった曲なので自分の中で非常に盛り上がる、
続く「芽」も往々にしてスケール感でかい!と思って観てたら
光村龍哉の表情がめっちゃ笑顔で、ああ、気合入れてるだけじゃなくてちゃんと楽しんでもいるんだな
ってことがよく伝わってきて、それも良かった。
しかしここでまた重箱の隅を突くように「GANIMATA GIRL」!ギターリフだけでも上がる。
もちろん歌も非常にハジけててただただ気持ち良い感じで聴けていたんですが
最後の方で思いっきり特効がパンッ!と鳴らされ、実際にハジけてもいました。
こういうのがあるからでかい会場は面白いんだよな。
その流れを更に加速させるように投下された「THE BUNGY」「Broken Youth」に至っては、もう!
言葉にならないくらい出来すぎ。
前者では「さっさと武道館飛べよ!」と歌詞を変えて歌ったシャウト部分が気持ち良すぎて絶頂、
後者ではもうイントロの部分で大きな歓声が上がるくらい、完成されたアンサンブルの凄みがありました。
「Broken~」のイントロが鳴った瞬間の高揚は忘れられないだろうな。
途中で古村くんも極まりすぎたのか、床に寝転がってギターソロ弾いたりとメンバー達も相当気持ちよかった様子。
そりゃそうだなと。音でも伝わってくるもの。
それが持続してしまったのか、古村くんは続く「かけら」でも轟音のギターソロを弾いていましたが(笑)、
その「かけら」~「トマト」の流れからは、
バンドアンサンブルの力強さを上回るくらいの光村龍哉のボーカリストとしての芯の強さを感じました。
っていうか出てた。剥き出しで。
改めて声量すげえな、と思いつつ。歌だけでも聴かせられるパフォーマンス力も見事だなと。
そんな思いと共に、しんみりとした、でもどこかやりきったような雰囲気の中本遍は終了。
もちろんアンコールもやってくれました。
ただし、通常のアンコールではなく、バンドセットをわざと前の方に寄せる形での敢行。
つまりはライブハウスの仕様に少しでも近づけた訳ですね。うん、粋だ。
「下北沢251もこんな感じ!」と、みっちゃん。
「image training」からバシッとスタート、
「N極とN極」では恒例のシンギングタイムがありつつも、それよりもやっぱリフが格好いいんだよ!
と、この曲のリフの強さを再確認。
そしてここでバンドからお知らせ。
既に公式でも出てますが、次のツアーが決まったそうです。
その名も「ミチナキミチ」ということですが、
このタイトルの由来は「全て行ったことの無い場所だから」、とのこと。
この言葉を聞いた瞬間、「じゃあ横浜とかにも来んのかな?」って思ったらズバリ当たっていて笑った。
で、このツアーでは毎日新曲をやる!ってことで
それに先駆けてこの日も新曲を。「速度」という曲なんですが、これは何と言ったらいいんでしょうか、
ありそうでなかった的な?
しかしこれが大変格好いい曲で、ファンキーさも感じさせるアンサンブルが新鮮で聴き応えがありましたね。
ポップな部分とコアな部分を合わせていた印象もあるかも。これシングルで切るかな?
最後の最後は・・・「壁」!
この選曲は正直やられましたよ。めちゃめちゃ渋い終わり方じゃないですか。
しかも「壁」ですからね。「壁」。
正に「Walls Is Auroras」ってタイトルの公演にはふさわしい締めだったんじゃないでしょうか。
振り絞って熱演するメンバーの姿も当然格好良い。熱唱に継ぐ熱唱。
全ての演奏が終わった後は、真ん中、右端、左端の3箇所で万歳をしてたんですが
わざわざ思いっきりステージを全速力で駆けて行くメンバーのハシャぎっぷりがいちいち面白かった。
つーか、若いなー!あのテンション。
アナウンスが流れた後にスクリーンに「サンキュー 武道館!」「また会おう NICO Touches the Walls」
という文字が映し出されて、本格的にこの"晴れ舞台”は幕を閉じました。
正しくもう思い残す事は何もなし!ってくらいの満足感でした。私的には。
えーと、総評必要ですか?(笑)。
ここまで一曲一曲を絶賛しといて総評もクソもないような気がするんですが。
だってもう全曲の感想語ってるし。
ぶっちゃけ一曲一曲がハイライトのようなものでした。
というかですね、この武道館が発表された時って割と不安要素のが強かったというか
端的に言うとまだ早い!って風評が多かったと思うんです。
実際私も面白いなと思ったものの、ちょっと急いでるのかなって思う部分もあって。
で、この日ライブを観ましたら、もうそういう印象とは全く真逆でね。
早いどころか、むしろ遅かったくらいなんじゃない?っていう。
それは集客的な意味じゃなくて、実力という部分でね。つまりは相応だと感じた訳です。
これでフルに人が入っていたならば更に完璧なライブになっていたと思うんですが(客観的に考えると)、
まあそれは一種のないものねだりだと思うんで最早言いませんが
確実に言えるのは、この日のNICOは紛れもなく「武道館アーティスト」だった、ってことですね。実際にね。
それくらいしっかりと、武道館を消化できていたような、そういうライブだと個人的には思いました。
これはちょっと予想外だったなあ・・・。まごうことなき「最高」のライブだった。
うーん、取り敢えず今はもう少し余韻に浸っていたい感じです。
なんかもう色々と凄すぎでしたね。
参った。
セットリスト
1.そのTAXI、160km/h
2.ビッグフット
3.(My Sweet)Eden
4.バニーガールとダニーボーイ
5.April
6.プレイヤ
7.Lonesome Ghost
8.錆びてきた
9.風人
10.Aurora
11.ホログラム
12.芽
13.GANIMATA GIRL
14.THE BUNGY
15.Broken Youth
16.かけら-総ての想いたちへ-
17.トマト
encore
18.image training
19.N極とN極
20.速度(新曲)
21.壁
はあ、気合入れすぎて書いてて疲れたわ(笑)。
本遍でも記述してますが「Aurora」はフルバージョンでした。
それとついでに、このツアーは自分3回参加してましてZeppとLOOKにも行ってたんですけど
折角なのでそれも載せておきますね。
この日やらなかった「アボガド」とか「泥んこドビー」も何気に聴けてたんだな。
Zepp Tokyo
http://blog.goo.ne.jp/nijigen-complex/e/9f36d190d2cdf67c45e740e23b52d463
千葉LOOK
http://blog.goo.ne.jp/nijigen-complex/e/dd39417e24a41bc293afdcec260e7e2a
つー訳でNICOにとって大きな経験の一つになったであろう今ツアーも無事終了ですね。
かなりの好ツアーだったと思います。
それを受けてのこれからの活動も、俄然期待が高まりますね。
私としてはこの武道館でNICOが再び演る機会がくればいいなー、って思ってます。
クソ長いレポになってしまいましたが、
ここまで読んでくださった方どうも感謝です。
あと、リンクさせていただきたいのですがよろしいでしょうか? 検討をお願いします。
>武道館が似合いそうな雰囲気
メジャーデビューしてから明らかに垢抜けましたからね~。
王道感とかスケール感が増したというか。
「ビッグフット」とかはその最たるものだと思います。
インディーデビューの頃から聴いてきた身としては、
「そのTAXI、160km/h」始まりには感慨深いものがありましたね・・・。
と、同時にあれから4年も経ったのかと。
>いつかは生で
NICOのライブは余裕で音源を越えて来ますよ(笑)。
音源もヘビロテしてますけどね。
あと毎回セトリの組み方が秀逸で、そこも個人的にお気に入りポイントですね。
この日だと「April」~「プレイヤ」~「Lonesome Ghost」の流れが恍惚過ぎました。
リンクに関してはOKですよ。よろしければ、後でこちらからもリンクさせてもらいますね!
昨日、武道館にいました! 1Fスタンドから見てました!!!
このブログ、「NICO Touches the Walls 武道館」って打つと一番初めに出てくるブログですよ~! 書かれている感想まさにその通り!!!全部コピペしたい気分になりました。笑
いやもう最高でしたね。僕が初めてNICOを見たのは2007年に渋谷O-Eastで、The Birthdayというバンドの前座として出てきたときでした。
The Birthday、NICOの2バンドは自分の中で格別に思い入れが深いバンドなので、なんか不思議な感じがしてます。
昨日は武道館に行けて良かったです!
ちなみに僕は「April」と「Image Traning」が好きなんです。
というわけで、本当に長々すみませんでした。
昨日いましたか!
すっげえ良かったですよね。
個人的には不満点が見つからないくらい、最高のロック・ショーだったと思ってます。
セトリもかなり好感触でしたし!
>一番初めに出てくるブログ
マジっすか!それはちょっと恥ずかしいような・・・(笑)。
いや、しかし読んでくれる方が一人でも多くなるのは書き手としては喜ぶべきことです。
嬉しい報告どうも感謝!です。
>全部コピペしたい気分になりました
恐縮です(笑)。
でも、今回のは並大抵の感動じゃなかったので書いてる時は必死でしたね・・・。
>2007年に渋谷O-East
そこから考えると、めきめきと出世していった感じですね。
最近だとフラッドがそのポジションかな・・・?
>「April」と「Image Traning」が好き
自分も好きです!
「April」の方は演るとは思ってなかったので不意打ちで嬉しかったなぁ~。
>イキナリこんないい思いしていいのか
ああ、よく分かりますよ。
そのくらい素晴らしい公演でしたからね。
自分もまさかここまでやってくれるとは思わなくて、終わったあとガッツポーズでもしたい衝動に駆られてしまいました。
>多くのNICOファンに怒られそう
いや、好きになった期間は関係ないと思いますよ。
今好きであれば全然問題ないと思います。
>BUNGYからのBroken youth
これ凄かったですよね・・・(笑)。イントロの時点で絶頂でしたからね。
あの時、一気に会場がパッと明るくなった演出も一種の祝福感があって良かったですよね。
あれは忘れられないし、泣いたという気持ちもよく分かりますね。
自分はまず一曲目で早くも感慨深い気持ちになってました(笑)。
>NICOを猛勉強するとともに他のミュージシャンのライブなどにも
ライブは面白いですよー。
観に行き始めるとあれも観たい、これも観たいってなっちゃいますからね。
NICOは名曲良曲が多いバンドなんで掘り下げていけば色々面白いと思いますよ。
「僕がいなくても地球は回ってる」とか。
>まさにその通りだと思います!
マジでありがとうございます! 定長さんのコメントも読み応えありましたよ。
それと無事に行く事が出来た、というのは本当に良かったと思います。
>メンバーカスタマイズのギター
あ、いたらしいですよ。
twitterで検索してたら見つけました。
あの光るギターは正直男の子向けですよね(笑)。
西京BOYさんのライブリポ読むと、いつも行って見た気分になる&くやしいなぁ!ですw
ああ、東京さ住みたい(笑)
このレポートはですね、
自分でも悪戦苦闘して書いただけあって
今までの中じゃ一番、自分なりによく書けたなあって感じがしてます。
でもまだまだ上を目指さないと!と言いつつ
>いつも行って見た気分になる
という言葉には素直に感謝です。
「Broken Youth」のイントロは神レベルでしたよ(笑)。
本当に何かが開けた感触で、音楽を好きでいて良かったなあ、って思ってしまいましたよ。
「プレイヤ」も相当のもんでした。
>東京さ住みたい(笑)
結構記念碑的な公演は関東に固まってしまいますからね・・・。
なんか最近は「行ける幸せ」を感じる日々です。