超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

(アニメ)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 第8話「モテないし、見栄をはる」 感想 

2013-08-27 03:04:40 | アニメ

















今週観ていて改めて思ったんですが凄い性質のアニメだなと
何が凄いって全部のエピソードがもこっちを下げる為に作られてる、って事なんです
普通はキャラの好感度を上げる為にエピソードを組み立てていくもんなんですが
この作品に関しては間逆、
なのに不快な気分にならないのが更に凄いなあ、って個人的に感じます(笑)。

その理由を自分の中で考えてみたところ、単純にもこっちが「可哀想な人」だからなんだと
虚勢張ってガキ相手に無茶苦茶して客観的に考えたら卑怯な人物ですけど
根っから・・・というよりは
全てきーちゃん相手に良い顔したい、彼女に憧れられたい、姉としての威厳を保ちたい、っていう
ちっぽけなプライドから来たものでそれこそがこの物語に絶妙なリアリティを生んでるなあ、と
ある意味切実だしそうやって墓穴掘るのもまた人間くさくて観ていて心配になってしまう
それ即ちきーちゃん=視聴者、という構図にも繋がる訳で
もこっちが観ていて「大丈夫か?」って思ってしまう人物だからこそ生暖かい目で観てしまう節はあって
どんだけ株が下がっても憎めない、頑張って欲しいと思える主人公である理由が示されてた回だったかな、と。
・・・にしても「やりまくり」ってステイタスになるのかな(笑)。


個人的に待望していたきーちゃん回でしたが、うん、概ね良かったと思います
出だしの部分とかはオリジナルですけど終わりと比較してみるとその変化の度合いが凄すぎる(笑
純粋にもこっちを慕っていたきーちゃんが失望するほどのショックを与えてしまいましたが
最終的にはあまりにも残念過ぎてむしろ憐れみの目に変わってしまう、という
その顛末がアニメで観ても実に見事でした
なんつーか・・・これが本当の下克上ですな(笑
この後目線以外でも完全に立場が変わってしまうのですが、そこまでは今シリーズではやらないかな?
もこっちの自滅が殆どを占めていた8話でしたが、一応彼女なりに姉として尊敬されようと頑張ってはいました
その手段は最悪に近いものでしたが、その「気持ち」だけは伝わってたみたいなのが救いでした。

まああれだ、きーちゃん的には全力土下座に対するショックは大きかっただろうけど(笑
その後のリアクションはアニメで観てもやっぱり最高でした
案外もこっちの妄想も間違ってなかった、という。
同時に妙に切なくなるお話でもありましたが、そういう「毒」「傷」「痛み」も含めてこの作品が好きですね。
観ていて「大丈夫か?」って思ってしまうもこっちの言動を生暖かく見守るのが癖になるアニメです。










先週の話もかなり出来良かったと思う
なんというか・・・何も出来ないまま無作為に過ぎていってしまう日々の空しさ、恐怖を形に出来てた。
そこそこ悪くて、そこそこ良い人で、そこそこの日常を過ごし、そこそこで終わっていく。
そんな満たされない日々の中でのほんのちょっとの喜びの表現が好きです。