超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

週刊少年チャンピオン 2013年38号 感想(泳げ!ひなのちゃん21話 ほか)

2013-08-22 21:49:48 | 漫画(雑誌感想)














今日から(一応)更新再開。














◆あまねあたためる

う~んやっぱりここでの「終わり」は勿体ないな、と
折角弟のキャラが立ち始めてつららのキャラクター性もはっきりし始めて来たこのタイミング、
毎回安定したクオリティで仕上げてくる凡打の少なさから言っても個人的にはまだまだ読みたかった
このあまね弟verを使ってもう何本か話作れそうな気もするしね・・・
ただまあ序盤からET状態になってたのでバレる/バレないに関して言えば考える事自体がアレな気もする(笑

つららの按馬で絶頂!とかいかにもチャンピオンらしいネタだと思ったし
ナチュラルボーンチャンピオン作家である佐渡川準の存在の本当の素晴らしさを改めて実感した。
冒頭のやりとりも微笑ましくて好きだなあ。



◆泳げ!ひなのちゃん

位置は一向に回復の兆しさえないけど、
内容に関して言えば主人公の成長がはっきりと伝わる流れになっていて
このまま切り捨てるには私的には惜しいと思う
初期の楽観的なムードがなくなってどんどん真剣味が増してるのが実に良い
前回の大会は普通にスポ根として秀逸に感じたので館山大会も良い具合に描いて欲しいですね
そしてコミックスが無事発売されますように!遅いけどアンケ出し始めました。

自分だけ蚊帳の外に置かれている状況に対して悔しさを感じるひなの
これもまた甘ちゃんだった頃のひなのからすれば精神的な成長と考えてもいいでしょう
和田さんは思った以上の速さだったみたいだけど、このまま一方的にならずに健闘してくれれば。
多分結果としては勝てないと思うから何かしらを掴む描写があればいいですね。

にしても冒頭のひなのが弾けてていいな(笑
和田さんも内心はちょっと子離れみたいな感じで寂しいんでしょうね。恐らくは。



◆名探偵マーニー

白黒付かない問題ですね。
復讐って言ったって別に逆恨みでもなんでもなく
平気で何人もの命を無作為に奪ってる訳ですから奪われても文句は言えない
だけど、彼自身最悪の人間ではないって描写が入ってるのがまたニクいですね
これで安易な勧善懲悪とは一線を画す事に成功しています
こういう「何とも言えない話」を少年誌で描いてくれるのは個人的には良い事だと思ってます。
それにしてもマーニーは表情豊かで可愛いキャラクターですね。



◆実は私は

ハンバーガーごときでこれだけ必死になるみんなの光景が一番シュールだ。
まだ下着のが分かる気もするけど、でも日本人は「限定」って言葉に弱いからな。
冒頭のやりとりがほのぼのしてて良かったけど、それ以上に最後の煽りが秀逸でした。
一歩間違えたらボークになるチャレンジングな煽りだなあ(笑



◆いきいきごんぼZ

インタビューの必要の有無はともかく感情移入はある程度必要だとは思う
無理矢理系のやつでも結局は「かわいそう」っていう気持ちと背徳感が鬩ぎあってカタルシスになってる訳だし。



◆侵略!イカ娘

なるほど、確かにシャキンと比べたらへニョへニョはしょぼく思えてたけど
普通に考えたらへニョへニョのが安全だし便利は便利なんだよな
でも子供の時はとにかくへニョへニョだとテンション下がってたしシャキンに夢中になる心境は分かる。
あれって何度やっても意外と飽きないし格好良くないのに何故か格好良い感覚に襲われるしね。
そういう「懐かしい」感情を引き出すのが実に上手い作品だなあ、と改めて。
その辺は師匠にはない安部さんならではの武器なんでしょうね。

「攻撃力」って解釈もあながち間違いとも言えない気がする(笑
巻尺でややドヤ顔気味な早苗の表情もプリティでした。



◆ラブゲーム/服部治朗

新人の読切・・・なんですが異様にサンデー臭かったです
ぶっちゃけ読んでる間ずっとサンデーを読んでるかのような感覚に襲われてた
特に後半の決めゴマの辺りは。絵柄はねじまきカギューの影響とか受けてそう。

王道は王道なんですけど、
ちょっと偽善的すぎると感じてしまうのは私が大人だからなのかなあ。
取り合えず愛にも色々な形があるんじゃないのか、っていうのが素直な感想ですかね。



◆3LDKの花子さん

テーブルの上に胸を乗せてる描写がちょくちょく出てくるのが秀逸でした(笑
フェチ心分かってるなあ。













次週で「あまねあたためる」が事実上の最終回・・・。
訃報のお知らせも載ってましたが、本当に現実感がなくて困りますね。
せめて「無敵看板娘」にハマってた学生時代の頃のように「あまね」を、
そして週チャンを楽しみ切りたいと思っています。

内容が良いだけに、本当に惜しい。二度目の巻頭も飾った有力株だったのになあ。
読めば安心する類の作家さんでした。