全身入れ墨を施した青年の実話。SKIN/スキン - Wikipedia
彼は幼いころ親から虐待を受けて捨てられ、白人至上主義の男に拾われる。男は、「バイキング」と名乗る集団のリーダー。彼ら夫婦のもとで、筋金入りの白人至上主義者として育てられ、黒人、移民、異教徒に対する憎悪に燃える青年になる。全身の入れ墨は、彼の憎しみを象徴しているかのよう。暴力的な集会にも積極的に参加し、テロ行為も辞さない。
しかし、三人の娘を持つシングルマザーと恋仲になり、しだいに人間的な感情が芽生え始めます。その彼を更生に導くのが、偏見で凝り固まった人たちに公平な目を持たせるべく地道な努力を重ねているプロジェクトの黒人男性。当然ながらもとの団体から危険な目に何度もあわされます。
何とか逃れた後、彼は全身の入れ墨を除去。そしてやっと生まれ変わります。
白人至上主義者たちはどんな主張をしているのか、「バイキング」とは何のつもりなのか、彼らはどこから金を得て生活できているのか、といった疑問が残り、描き足りないなと思われるところもあるのですが、アメリカのプアホワイトの現状を多少なりとも知ることができました。
狂気に思えるこの集団のリーダーが、うろついている少年に声をかけ、自宅に連れていきます。少年はそこで、彼らの主張を吹き込まれ、髪を丸坊主にされ、忠誠を誓わせられます。集団に疑問を持ち始めた主人公が、この少年に「なんでついてきたんだ」と聞いたときの答えに驚きました。少年の答えはこうです。
「腹が減っていたから」
アメリカは大変なことになっているなと再認識。そして、これは、子どもの7人に一人が貧困だという日本も、他人ごとではありません。
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