ウォーターゲート事件の数年前に、実際に起きた事件を元にした映画。ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書 - Wikipedia
1970年代初頭、長引くベトナム戦争に対して、国民の間で反戦機運が高まっていたころ、国の最高レベルの機密文書作成にかかわった人物は、政府が国民に流している戦況報告に嘘があることを知ります。その彼が機密文書を持ち出して、ニューヨーク・タイムズがスクープ。その機密文書の名前が「ペンタゴン・ペーパーズ」。
当時大きくなりかけていたワシントン・ポストの編集主幹(トム・ハンクス)は、この事件を追うことを決意。しかし、偶然手に入った秘密文書の残りも、ニューヨーク・タイムズに先取りされてしまう。だが、政府はタイムズ紙に記事の差し止めを要請。窮地に立たされたタイムズ紙にかわって、ポスト紙の編集主幹はさらなる文書の入手を試み、スクープを狙う。法律違反となるとポスト紙の将来が危うい。危惧する、ポスト紙の発行人(メリル・ストリープ)と彼との丁々発止のやり取りが見もの。
最終的に、ポスト紙は記事の掲載を成し遂げますが、それを法律違反とする政府との間で裁判となります。そしてその裁判で・・・・
政府の嘘を、自社の存亡をかけて暴こうとするジャーナリストたち。彼らに対し、当然のことながら筆頭株主?は反対しますが、発行人は最後にジャーナリストの矜持に組します。迫力ありました。
いつも思うのですが、日本ではこういう映画はほぼつくられない。それどころか、政府に関わる事件が何か起こっても、大手メディアが追求し続けることはとても少ない。大いに不満です。