いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

出口論。 exit theory

2023-01-21 20:26:51 | 日記
 (1)日銀の金融緩和策も政府のコロナ対策も出口論(exit theory)が大事だ。国内の新型コロナウイルス感染発生から3年を過ぎようとして今また感染死亡者が増えている中で、岸田首相は春から新型コロナをこれまでの感染症法上の特例の2類から季節性の5類に移行する方針を表明した。

 (2)風邪インフルエンザと同等の扱いとして、国民の健康管理自己責任を中心とする方針だ。中国でのコロナ感染急拡大にともない日本の中国からの入国者への空港での検査、待機の水際対策を実施している中での春からとはいえ日本のコロナ5類移行の表明は、中国からの入国者への水際対策に抗議している中国にとってはますます不満が募る日本の方針だ。

 (3)日本の国内事情、中国事情を考えれば不安のあるコロナ5類方針で、マスク着用を要請しているのは主要国では日本だけという国際事情も考慮したものだが、コロナ(変異株変遷)に振り回されてきた3年で世界が「ウィズ・コロナ」に向かう中でこれからは政府がコロナを主導していつまでも恐れずに立ち向かおうというまずは気概を示したというところだ。

 (4)日本国民はコロナ前からも風邪インフルエンザ対策としてマスク着用の習慣性もあり、今後も国民の感染症対策に期待できる要素もあることは強みだ。感染症対策は科学的、医学的な分野のものではあるが、それだけに未知の得体の知れない脅威でもなく、3年間の経験をもとに健康自己管理の中でコロナと向き合っていく日常社会活動、生活を取り戻す機会としようというものだ。恐れてばかりはいられない、3年間を過ぎて日常活動、生活を取り戻すコロナ克服への闘い、出口論だ。

 (5)4月に任期終了となる日銀黒田総裁はダボス会議に出席し、討論会で「2%の物価上昇目標は継続的かつ安定的に達成されなかった」(報道)ことが唯一の心残りだとして、「日銀の緩和的な金融政策は日本の経済構造~を変えることに成功した」と自負、総括した。

 (6)日銀の大胆な金融緩和策は大企業、富裕層には有利に働いたが、欧米との金利差による円安、物価高を招いて国民生活に負担増を強いて影響が拡大している。日銀が大量の国債を買い取り政府の借金財政を後押しして国家財政累積赤字が1200兆円規模となり、防衛費増額の財源の増税か国債かの政府と自民対立論争になっている。

 (7)日銀の低金利策は企業がカネを借りるのには有利でも、国民の預金資産は増えずに、岸田首相も新しい資本主義の資産所得倍増プラン、投資を打ち出して転機にきている。企業利益主体、物価高で賃上げが追いつかない日銀の大胆な金融緩和策の見直し、検証、出口倫が必要な時だ。
 

 
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 増税か国債か議論。 debate o... | トップ | 後見選挙権。 guardianship s... »

日記」カテゴリの最新記事