いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

72年から「50年」。 `50 years' from 1972

2022-01-11 20:22:58 | 日記
 (1)今年は「50年」の節目を迎える出来事が目につく。50年前の1972年は日本にとっては沖縄返還の年であり、日中国交正常化が調印され、そうした政治情勢の流れの先に危機を見たか70年に三島由紀夫が市ヶ谷自衛隊に赴きクーデター決起を促したが受け入れられずに、自決した2年後の激動の時代だ。

 (2)国際的にみれば、今や世界各国が気候変動対策で2050年などにカーボンニュートラル実現を表明して環境問題が大きく進展して注目を集めているが、50年前の1972年に初めて本格的、国際的な「国連人間環境会議」(ストックホルム会議)が開催されて今年で50年を迎える。

 (3)しかしこの50年世界がどう変わったのか、進化したのかは、この「50年」の歩みからは見えてこない。沖縄には駐留米軍基地の70%以上が集中して、沖縄県民の安全、生活、権利を脅かし、不平等な日米地位協定による治外法権化は変わらずに普天間飛行場の移設先は沖縄県民の反対の中で日米両政府の合意で県内の辺野古沖に決定し、沖縄県、県民の抗議活動の中で工事は進められている。

 (4)沖縄返還の高揚感はなく、日本政府の主権が及ばない沖縄米軍基地の入国米軍人のコロナ、オミクロン株感染者の増加、外出行動が県民のコロナ感染者の急増に影響していることが指摘されている。沖縄の「50年」は苦節の時代だ。

 (5)日中国交正常化は調印されたとはいえ、その後中国は軍事力強化、巨大市場を背景にした経済成長をとげて海洋進出に向かい、尖閣領有権問題を巡り日本と歴史対立を続けている。日中国交正常化は経済協力関係、発展には寄与したとはいえるが、政治的には信頼関係は深まらずに中国の人権抑圧、1国2制度の香港、台湾への政治、軍事強圧介入で関係が悪化しており、一昨年予定されていた習近平主席の国賓待遇の訪日はコロナで延期されたまま実現には向かわない。日中国交正常化の意味、効果はみえない。

 (6)気候変動、地球温暖化は経済発展優先時代の中で深刻化して世界的な異常気象、影響が続き、ようやく50年後に脱炭素、EV化社会実現への表明がなされて世界的な取り組みが始まってきたが、気候変動、地球温暖化の波は大きくなってきており早急な抜本的対策実施が必要なところにきている。

 (7)時代は情報化、IT、新産業革命と変化してきているが、この「50年」時代に世界、日本は進化、発展、成長してきたといえるのか、今コロナ・パンデミックで世界、日本の政治、経済、社会の構造が揺らいでいる。「50年」後に何を伝えるのだろうか。
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