いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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男の中の男、斎藤祐樹。(シンキング・ベースボール) the man of men

2012-04-21 19:58:56 | 日記
 (1)プロ野球「日本ハムの斎藤祐樹」というのはユニフォーム姿からもどうもいまだにジャストフィット(just fit)しないけれど、やはり容姿端麗が白にエンジのユニフォームがピッタリしていた。

 高校野球時代は野球人としては小柄な投手ながらスタミナ十分で、糸を引くストレートで今や日本を代表する楽天の田中将大投手を決勝再試合で倒して夏の全国選手権で優勝した。後ろポケットから取り出す「ハンカチ」で一世を風靡(ふうび)した。
 大学に進学してからは、変化球主体のピッチングに変化して相手打者はタイミングを外された空振り、打ち損じが目立って、エースとして勝利数は4年間で30勝と記録的で大学日本一にもなったが、才能からして物足りないものがあった。

 見るからにクレバー(clever 器用で才気)な感じから、年代、環境に見合ったジャストフィットした野球に対応していた印象が強い。
 高校、大学とここぞという時に才能を発揮する活躍に「持っている男」と自然に呼ばれるようになっていた。

 (2)大学からいよいよプロ野球に入る時には、野球人としては小柄な体躯で「かわす」ピッチングに変化していたこともあり、一部評論家からはプロ野球レベルではない、通用しないとの評価もあった。
 プロ野球1年目の昨年は、やはり「かわす」変化球主体のピッチングでヨロヨロしながら味方の援護でなんとか6勝は記録したが、打者が投球に慣れてくるイニング後半には打ち込まれることが多く目に付いた。

 「持っている男」斎藤祐樹さんがプロ野球の1年の経験を通しての修正、対応、適応能力に注目していた。

 (3)かってのプロ野球投手スタイルとしては体躯からも巨人の桑田真澄さんタイプといえる。コントロール抜群で要所では力強いストレートで真っ向勝負、物怖(ものお)じしない勝負度胸抜群の小気味いい投球術を見せるのが両者に共通するところで、桑田さんは身体の「芯」の強さ、筋力の強さが感じられたポジティブ(positive)ベースボールなのに比較して、斎藤さんは沈着冷静に相手を読み切る「芯」の強い目のシンキング(thinking)ベースボールであるところがわずかに表現の違いというところだ。

 (4)斎藤祐樹投手の2年目は同チームのエースのダルビッシュさんが米大リーグに移籍して、他にも実績のある投手がいる中、今年は開幕投手に指名された。まだ前年度の投球スタイルが残る中、しかし三振を取る投球も増えて成長も確実にみせて味方の援護もあって勝利投手となった。

 投手にとっては味方の援護があるというのは大事な素質、魅力であって、チームにとってのそれだけの存在感(identity)があるという証明でもある。やはり「持っている男」だ。

 (5)そして昨日、今年5回目の登板でプロ野球「初完封」を記録した。要所では糸を引くストレートを低めにズバッと決めていた。
 容姿端麗な澄んだ芯の強い目から発せられる勝負度胸、修正能力、環境適応力の斎藤祐樹さんのシンキング・ベースボールの集約だった。
 相手は打線好調で3ゲーム差の中に4チームがひしめく上位のその中のオリックス、何よりプロ野球で「完封」勝利をあげる結果を示したのだ。

 プロ野球入団にあたっては一部評論家からプロ野球のレベルでないと評価を受けた男が、描いた階段を自ら上がるかのようにプロ野球、風評を「完封」した斎藤祐樹、「男の中の男(the man of men)」であった。

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