いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

香港デモの口実。 pretext of hong kong demonstration

2019-10-11 20:09:31 | 日記
 (1)香港デモがあらたな段階に入ってきた。香港政府が逃亡犯引き渡し条例改正案を完全撤廃しながら、中国かいらい政府に抗議する市民デモがおさまらずに、中国建国70年遂行に向けて香港警察がデモ隊に実弾を向けて2人の少年が大けがを負い抗議デモが再燃している。

 デモ隊はほとんどがマスク、覆面で顔を覆い隠しており、これに対して香港政府はデモでの覆面使用を禁止する緊急法を発令したが、デモ隊はこれに抗議してあえてマスク、覆面をつけて抗議デモを拡散している。香港政府の思惑が火に油を注いで裏目とでている。

 (2)香港政府の覆面禁止法の発令はデモ隊にさらにデモ加熱の口実、勢いをつけるだけのもので、逆効果の緊急法発令だった。香港警察の発砲、負傷で香港政府への抗議を拡散している市民に対して、香港政府がデモに顔を隠すなと言ってもさらに抗議を炎上させるもので、香港政府の措置に抗議の意思を示す格好の動機、口実を与えたものだ。

 ノーベル賞発表週間が始まってノーベル平和賞に香港の雨傘デモ推進グループの名前もあがっており(授賞はならず)、仮に平和賞授賞となれば中国は不当な内政干渉として受け入れずに一方市民デモ側にとっては追い風となるものだ。

 (3)香港逃亡犯条例改正問題は、中国政府の意向を反映して香港政府が国際法基準に反して逃亡犯条例改正案成立を強行しようとした。香港政府が反対市民デモに火をつけて、結局中国建国70年を控えて問題を深刻化させたくない中国の意向も考えられて香港政府が同条例案を完全撤廃するとしながら市民抗議デモはおさまらずに、警官隊によるデモ隊への発砲負傷という事態を引き起こして、今度はデモ隊へのマスク、覆面禁止緊急法発令で火に油を注いで一連の対応のまずさが際立つものだ。

 (4)1国2制度の中国政府の顔色、意向をうかがっての香港政府の対応ということもあり、香港市民の抗議デモに反発、反感を増幅させるだけの対応となり抗議デモに格好の口実、勢いを与えるだけのものとなった。

 一時はデモ騒ぎに香港を離れて台湾などに逃れる香港市民の動静も伝えられていたが、中国も建国70年式典を終えてこれからどういう介入をしてくるのか目が離せない。香港政府としては逃亡犯条例改正案の完全撤廃をした段階で問題沈静化の対応の仕方はあったと思うが、デモ覆面禁止法が火に油を注いだ。

 (5)香港経済は駅、空港、道路などインフラのデモ隊占拠で経済活動、日常生活に影響被害を与えており、市民生活、経済活動を守る立場からの対策、対応の正しさを訴える、示すこともあった。

 警官隊によるデモ鎮圧の強行姿勢はできるだけ控えて、逃亡犯条例案完全撤廃の判断に戻ることが必要だ。

 

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