いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

被害者個人情報リストの提供。 produce of personal information list

2012-04-26 19:25:45 | 日記
 (1)近年の警察力の劣化は人材能力不足(deficiency of talented ability)による使命感の欠如、シロウト化だ。
 凶悪犯罪現場の家屋内で犯人と疑われる者を目の前にしながら、最初に現場に駆け付けた署員が現場を離れて外で電話をして現場に戻った時には疑わしき者の姿はなかったという(報道)、まるでドラマのような象徴的な事件がある。不可解な凶悪事件でありながら、ミスミス機会を失して現在も未解決のままだ。

 現場ではまず現状把握、確保(移動禁止)、凍結が大原則なのに、一旦その現場を離れたあきれたシロウト対応の典型だった。警察業務の教育の質、精度の問題以上に、最早「人材能力」に問題があるのはあきらかだ。

 (2)23日早朝に無免許の未成年者が運転する車が一晩中ドライブしたあげくに児童ほかの列に突っ込み死傷者を出した交通事故で、こちらは管轄警察署員が事件翌日に容疑者の父親の要請に応えて被害者の住所、ケイタイほかの個人情報をリストにして手渡していた。

 「被害者に謝罪したい」との同父親の意向で、その後直接同父親から電話を受けた被害(遺族)関係者から警察署に苦情と抗議があってあきらかになった。
 同父親がまず謝罪すべきは、世間を騒がせた「社会」全般を通しての未成年者、保護者の監督責任、育成責任、被害者(関係者)への謝罪であって、被害者(関係者)の了解が仮にあったとしても直接個別に被害関係者と接触して謝罪するなどとは、事件捜査の公平性、公正性、立証能力に支障を及ぼす行為で、あってはならないことだ。
 当然ながら感情だけが支配してとても謝罪にはならずに、不自然にして問題を混乱させるだけだ。

 (3)まして、事件捜査当事者の警察署員が丁寧にも被害関係者の個人情報をリストにして容疑者の父親に手渡すなどとは、捜査の「基本」も理解できない、していないあきれた「お人好し」の判断能力だ。

 警察庁関係者が「基本中の基本」であり得ないことと話しているが、その管轄する警察能力は基本中の基本も理解していない「お人好し」だということ、それが実態だ。全国の警察組織を管轄する警察庁の責任、教育、指導力不在は大きい。
 不祥事のたびに記者会見で謝罪してはみせても、何も改革、改善しない、されていない「基本中の基本」もない警察力のシロウト化の実態を示すものだ。

 (4)こんな警察組織がやけに強権性を持つことはまたかえって社会正義の公平性、公正性に「へい害」となるばかりのやっかいなものだが、凶悪事件の解決力が30%台の警察力の劣化は社会正義、安全のパラダイム(paradigm)の後退を招いている。

 (5)警察力の劣化、シロウト化は、ひとえに「人材能力不足」で片付けられるが、情報化社会になって産業変革の中での労働観念の変化が危険業務を回避する傾向にあることと、捜査手法も科学的、情報処理に対応して(それはそれで画期的なことで成果もあるが)これに偏向して、人的捜査能力、現場主義が劣化したことも大きな要因だと言われている。

 情報化社会の技術力向上が捜査の「基本中の基本」を見失うことにつながり、警察組織、警察力が新しい時代の「捜査手法」理論を類型的、組織的、効果的に整備、構築できないでいる研究不足、力量不足だ。

 警察力のパラダイム確保には、危険負担も考慮した相当の国民投資(税)で優良な人材能力を確保することが必要だ。

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