(1)安倍首相の通算(2期)在任日数が24日で戦後最長(longest political power after the war)となる。前首相のこれまでの記録を抜くたびに、安倍首相も長くやっていればいいというものではないと語っていたが、その通りだろう。
厚労省が21日には2018年の雇用動向調査にもとづきあらたに仕事に就いた人の割合を示す「入職率」が辞めた人の「離職率」を上回り(報道)、6年連続で入職率が上回った。昨年国会で問題となった厚労省の統計不正を思い出すが、こちらの方はどうなんだろうか。
(2)安倍首相が長期政権を維持しているのはアベノミクス、大胆な金融緩和策で国内経済が順調に安定していることがあげられて、その反動も憂慮されているが、株価も2万円台で安定して大企業、富裕層に向けた経済政策が順調で結果としての国内経済の好調ぶりだ。
一方で生活保護者、世帯はこちらも記録的な増加を示して、格差社会を増長させている。
(3)安倍首相は最近言わなくなったがまず大企業が成長してその利益を国民、中小企業に還元していくトリクルダウン(trickle down)を主張していたが、そうはならずに社会の二極化、格差は拡大している。
国内経済の好調で安倍内閣の支持率も40%台で比較安定しており、冒頭のような戦後最長の在任日数となる見込みだ。
(4)国会運営は数の力を頼りの強引な姿勢で、特定秘密保護法、安保法制、共謀罪と保守思想の強い政策を実現させてきた。安保法制では憲法の独自の拡大解釈で多くの憲法学者が違憲と語る集団的自衛権の行使容認に踏み切り、自衛隊の海外派遣に歯止めがきかない事態を招いている。
憲法改正にも執着して第9条に自衛隊を明記する改正を20年までになしとげる意向も示している。
(5)国内経済の好調を維持して国民の支持を受けて、その国民の過半数が反対する自らが目指す保守思想の強い政策を推進しようとしている。国民も安倍政権の重要課題、政策にはことごとく過半数が反対しながら国内経済の好調さから安倍内閣を支持するというパラドックスな(paradox)政治現象が続いている不思議だ。
(6)冒頭、長期政権にあたって長くやっていればいいというものではない(安倍談話)と書いたが、そのとおりで北方領土問題も当初はロシア・プーチン大統領との個人的なつながり(首脳会談としては異常な多さ)から返還に期待を持たせて、途中2島返還論に言及して今年中の歩み寄りを示しながら最近のロシア側の態度は北方領土問題は時間をかけて交渉あるいは返還を認めない強硬姿勢に出ており、これまでの安倍首相の解決への見通しは見通せないでいる。
拉致問題も安倍政権での解決をくり返しながらこれまで北朝鮮側から拒否、無視されている状況で、手がかりもない事態だ。
(7)戦後日本の総決算をうたいながら外交問題ではほとんど見るべきものがない、成果を示せないでおり、念願の憲法改正も先の参院選で改憲勢力の3分の2を確保できずに20年改正の展望は見えない。
政治というのは安倍首相も言うように長くやっていればいいというものではなく、国民の声、思い、考えと表裏一体となった信頼、相乗効果のダイナミズム(dynamism)が基本だ。
厚労省が21日には2018年の雇用動向調査にもとづきあらたに仕事に就いた人の割合を示す「入職率」が辞めた人の「離職率」を上回り(報道)、6年連続で入職率が上回った。昨年国会で問題となった厚労省の統計不正を思い出すが、こちらの方はどうなんだろうか。
(2)安倍首相が長期政権を維持しているのはアベノミクス、大胆な金融緩和策で国内経済が順調に安定していることがあげられて、その反動も憂慮されているが、株価も2万円台で安定して大企業、富裕層に向けた経済政策が順調で結果としての国内経済の好調ぶりだ。
一方で生活保護者、世帯はこちらも記録的な増加を示して、格差社会を増長させている。
(3)安倍首相は最近言わなくなったがまず大企業が成長してその利益を国民、中小企業に還元していくトリクルダウン(trickle down)を主張していたが、そうはならずに社会の二極化、格差は拡大している。
国内経済の好調で安倍内閣の支持率も40%台で比較安定しており、冒頭のような戦後最長の在任日数となる見込みだ。
(4)国会運営は数の力を頼りの強引な姿勢で、特定秘密保護法、安保法制、共謀罪と保守思想の強い政策を実現させてきた。安保法制では憲法の独自の拡大解釈で多くの憲法学者が違憲と語る集団的自衛権の行使容認に踏み切り、自衛隊の海外派遣に歯止めがきかない事態を招いている。
憲法改正にも執着して第9条に自衛隊を明記する改正を20年までになしとげる意向も示している。
(5)国内経済の好調を維持して国民の支持を受けて、その国民の過半数が反対する自らが目指す保守思想の強い政策を推進しようとしている。国民も安倍政権の重要課題、政策にはことごとく過半数が反対しながら国内経済の好調さから安倍内閣を支持するというパラドックスな(paradox)政治現象が続いている不思議だ。
(6)冒頭、長期政権にあたって長くやっていればいいというものではない(安倍談話)と書いたが、そのとおりで北方領土問題も当初はロシア・プーチン大統領との個人的なつながり(首脳会談としては異常な多さ)から返還に期待を持たせて、途中2島返還論に言及して今年中の歩み寄りを示しながら最近のロシア側の態度は北方領土問題は時間をかけて交渉あるいは返還を認めない強硬姿勢に出ており、これまでの安倍首相の解決への見通しは見通せないでいる。
拉致問題も安倍政権での解決をくり返しながらこれまで北朝鮮側から拒否、無視されている状況で、手がかりもない事態だ。
(7)戦後日本の総決算をうたいながら外交問題ではほとんど見るべきものがない、成果を示せないでおり、念願の憲法改正も先の参院選で改憲勢力の3分の2を確保できずに20年改正の展望は見えない。
政治というのは安倍首相も言うように長くやっていればいいというものではなく、国民の声、思い、考えと表裏一体となった信頼、相乗効果のダイナミズム(dynamism)が基本だ。