いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

安倍首相の真珠湾。 premier abe visits to pearl harbor

2016-12-06 19:25:55 | 日記
 (1)安倍首相が年末のハワイでのオバマ大統領との同任期最後となる首脳会談に合わせて真珠湾を訪れて、戦争犠牲者を慰霊することになった。
 第2次世界大戦の惨禍を弔(とむら)う「行為」はどの国であっても早い方が良い。

 オバマ大統領が今年5月にG7伊勢志摩サミット出席に合わせて広島平和公園を訪れて原爆犠牲者を慰霊した時には、その外交上のお返しとなる安倍首相の真珠湾訪問は政府サイドからはあまり肯定的な意見、実現性の雰囲気はなかった。

 (2)広島、長崎への米軍による原爆投下は結果として第2次世界大戦を終わりに導いたが、日本軍による真珠湾攻撃では第2次世界大戦を始まりに導いたものだ。
 オバマ大統領が米国世論の慎重論も根強い中で広島平和公園訪問により原爆犠牲者慰霊をしたのだから、安倍首相としては真珠湾を訪れて戦争犠牲者を慰霊するのは外交上の儀礼でもある。

 (3)安倍首相の真珠湾訪問に国内で異議を唱えるものなど余程の限られた思想層以外にはない国内事情(あとで記す)の中では、オバマ大統領の広島訪問よりは実現に障害はなくその環境は整っている。

 その国内事情とは、日本の戦争責任は戦後の連合国側による東京裁判で裁かれて一定の決着をみているのだから、事実上開戦に導いた真珠湾攻撃に歴史的意味、こだわり、理由などこだわる必要もない、問題もない歴史経過がある。

 (4)今回、オバマ大統領の任期終了真近(来年1月)の同出身地でのハワイ首脳会談に合わせて外交返礼の意味合いも考えられる。
 早い機会に第2次世界大戦を戦った日米双方がそれぞれの終戦、開戦に影響しかかわった地を慰霊訪問して、古い歴史、戦争の惨禍に一定のけじめをつけることは重要で必要な外交行為であり、これはできるだけ早い方が良い。

 (5)それは核兵器のない世界、戦争のない世界実現に向けて日米双方が認識し、協力し、協調し推進する役割、責任を分担する誓いにならなければ、意味も意義もない。
 
 しかしその安倍首相は、平和憲法の趣旨を解釈変更して安保法制により、戦争をなくするために海外の紛争地域に赴(おもむ)いて日米同盟の「力」で抑えようという理念、信条である。

 (6)これは第2次世界大戦の敵対関係国同士が、今度は協力、共同して同盟関係を強化してアジア、世界に睨(にら)みを利かせようというあべこべのかっての同じ間違いをくり返す方向性にあるから、この流れの中で安倍首相が形ばかりに真珠湾を慰霊訪問してみせても意味、意義はいかばかりかは疑問の安倍政治、外交ではある。

 (7)安倍政治、外交、歴史観にいつもつきまとう不合理性(unreasonableness)、懐疑心(doubt)である。

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