翌朝 ロビーには昨日の女性(すみれさん)が来ていた。
話を聞けば 日系2世で日本とボリビアの国籍を持っている(2世までは20歳までに申請すれば
日本の国籍がもらえる)そして 今 彼女の両親は日本へ出稼ぎに行っている・・・とか
祖父母は日本の国に騙されてこの地に来たと言っていた・・・とか 短い時間であったが話してくれた。
彼女の言葉から 彼女の祖父母、両親がどれほどの苦労をしてきたか
また 今もしているかが容易に想像でき 日本人としてとても胸が痛んだ。
国はそんな人達に何故保障しないのか・・・等と空港のベンチで夫と話をしていると
隣に座っている中年紳士が分かりやすい日本語で話しかけてきた。
彼は17年前家族で群馬と静岡の大学で6年間を過ごした・・・と話してくれた。
よほど日本が懐かしかったらしくあれこれ話に花が咲いた。
手持ちの日本のせんべい、あめ、お菓子を差し出すと 彼は 息子に懐かしい日本の味を
食べさせたい・・・と大切にカバンにしまった。
国内線スクレへの出発時間になり 名刺を交換して写真はインターネットで送るから・・・と別れたが
日本から地球の裏側へ、裏側からも日本へ来ている・・・その意味合いの違いに複雑な気持ちであった。
(写真はすみれさん)