旅限無(りょげむ)

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民主党の化けの皮と馬脚 其の壱拾

2010-03-22 17:42:27 | 政治
■3月14日の小沢王国・岩手県久慈市長選で現職の山内隆文氏(58)が当選という大ニュース!がありました。投票率70.61%というのは有権者の関心が高かったことを表わしておりましょうし、落選した元県職員の遠藤譲一候補(56)との得票差がたったの53票というのも熾烈な選挙戦が偲ばれる数値であります。当選した山内候補が10562票を得たのに対して、政権与党の民主・社民両党の県組織が推薦して民主党県連が総力を挙げての支援!それでも不安だったのか民主党員の達増拓也県知事も選挙期間中に2回も応援に来たそうですから、うっかり「圧勝」を確信してしまった人も多かったかも知れません。特にマスコミ報道関係の人たちは……。

■その他、日本各地で地方自治体の首長選挙が展開されましたが、何処からも「民主党推薦候補が圧勝!」という声が聞こえて来ませんでした。そして3連休の中日となった3月21日、日本各地で天の怒りか?地の恨みか?とも思われる強風が吹き荒れる中で埼玉県の戸田市で市長選挙の投開票がありました。無所属現職の神保国男氏(67)が圧勝!したものの、残念ながら民主党が推す候補ではなかったのでありました。民主党は昼寝をしていたわけではなく、民主・連合埼玉が一丸となって元市議の高橋秀樹氏(63)を必死に応援していました。それなのに当選者が獲得した票数の3分の1程度の得票しかありませんでした。

■戸田市の有権者数は9万1804人だそうですが、投票率はたったの38・58%だったそうです。関東平野のど真ん中ですから風が強くて外出を避ける人が多かったのかと思ったら、これでも8年前の市長選の31・38%を上回ったとのことですから、元々、「誰がなっても同じ」と思っている土地柄なのかも知れません。4選を果たした神保氏は「全国上位の財政健全化」を実現した実績を選挙戦中には誇示し、4期目の目標は「子育て支援」と「高齢者支援」に力を注ぐのだそうです。あれ?民主党政権とまったく同じことを言っていますぞ!でも、財務省のシナリオ通りに踊った単なる見世物でしかなった必殺!仕分け人の見掛け倒れの空振りとは違って「財政健全化」を実現した事が数少ない投票者の胸に響いたのでしょうか?

■次点に泣いた高橋候補は、民主党の全面的な支援を受けつつ「戸田市でも政権交代を」などと既に多くの国民が後悔の念に苛(さいな)まれつつある禁句に等しい「政権交代」を連呼してしまったのが敗因とか……。因みに当選した神保氏の得票は20619票で、対する高橋候補は1万にも達しない6839票。共産党市議たちの応援を受けた弁護士の大塚信雄氏(53)が6535票だったそうですから、民主党やら政権交代やらの賞味期限は切れてしまった感が濃厚でありますなあ。


民主党の輿石東参院議員会長は(3月)17日午前の党参院議員総会で「鳩山政権が誕生して6カ月。『民主党、しっかりしてくれ』という声も多いが、もうしばらく国民、有権者の皆さんに我慢をしていただいて、必ずや国民の期待に応えていく。心を一つに政権公約実現に向けて頑張りたい」と述べた。鳩山由紀夫首相や小沢一郎幹事長の政治とカネをめぐる問題で内閣支持率や民主党の政党支持率が低下していることに加え、輿石氏も農地違法転用問題が発覚。夏の参院選に向け国民の忍耐力に期待したものとみられる。
2010年3月17日 産経ニュース

■確かに「民主党、しっかりしてくれ」という怒りのこもった声は残っているでしょうが、「日教組も頑張ってくれ」という声はほとんど聞こえなくなってしまったのではないでしょうかな?輿石会長の地元、山梨県では今でもそんな声が響いているのかも知れませんが、夏の参院選に向けて、首相・幹事長・参院議員会長のトリオが揃って辞職するのが最善の選挙対策だ!という声はだんだん強くなりつつあるような気がしますぞ。

■だいたい、この半年間、鳩山サセテイタダク民主党政権は一体、何をしていたのでしょう?何かと言うと「時間が無かった」との弱音が聞こえますが、いやしくも「政権交代」を声高に叫び続けていたのですから、その目的が達成された時の準備をある程度は整えておくのが支持者・有権者に対する政治家の責任というものではないでしょうか?夏の参議院選挙でも「これから頑張ります!」などと寝ぼけた事を訴えて本気で過半数を抑えるような圧勝を信じているとしたら、よほどお目出度い政治家集団だと言われましょうなあ。

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2 コメント

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恨み辛み (笛吹働爺)
2010-03-23 07:28:56
麻生政権の残した補正予算を凍結したことにより経済はよりガタガタになった。これへの恨み辛みは大きい。私の弟は小さなソフト屋をやってるのでもろに大波をくらって大変みたいですよ。まったくいい加減にしてくれっと言いたいです。
笛吹働爺さんへ (旅限無)
2010-03-23 13:36:03
いらっしゃいませ。仰る通り、同じように怒っている国民はきっと多いことでしょう。特別会計にも手を突っ込んで徹底的に無駄遣いを排除すれば20兆や30兆の財源は出来る。それを繰り込んで抜本的に予算を組み替えれば日本は復活する!と自信たっぷりに語っていた藤井大臣があっさりと辞めてしまい。自民党政権時代の「児童手当」に負ぶさっただけの「子供手当て」に象徴されるように前政権との違いをアピールしようとして最悪の選択と決断をしてしまいましたなあ。こんな事を鳩山がサセテイタダクことなど誰も望んではいなかったし、許してもいなかったはずですよね。どこまで支持率が下がったら危機感を持つのでしょう?こればかりはお母ちゃんに頼んでも無理でしょうなあ。