旅限無(りょげむ)

歴史・外交・政治・書評・日記・映画

言った、言わない、記憶に無い 其の伍

2009-03-15 18:04:03 | 政治
■検察によって一挙に政局が動き出したのは確かで、最も政局に敏感なクラッシャー小沢が怪人20面相のように日々豹変して周囲を驚かせ続けたのでした。

民主党の小沢代表は13日、衆院本会議を欠席し、都内のホテルや個人事務所にこもった。これまでは党本部で所属議員と面会を重ねていたが、検察を批判したとされる面会時の発言の釈明に後で追われるなどしたことで、面会は控えた方が得策と判断したようだ。……小沢氏が10~12日の3日間に面会した議員は約40人に上り、党内では「小沢詣で」と呼ばれた。しかし、その後、小沢氏周辺が「面会者リスト」を作ろうとしたことが伝わり、党内では「踏み絵のつもりか」と反発する声も出た。

■『週刊文春』3月19日号によると、岩手県議の一人は小沢さんを「カネに細かく人を信用しない」と評しているそうですが、政権奪取目前で検察に仕掛けられた喧嘩に勝つためには、田中角栄流の「政治は数、数は力、力は金」原理主義に立ち戻るしか方法が無かったのか?最初は「数」を確保しようと突如として愛想の好い多弁な政治家に変身!しかし、「面会リスト」を作るなどという露骨なことをして墓穴を掘るのは「人を信じない」性格が禍したのでしょうなあ。

■「政治とカネ」の問題を日本中が思い出してしまったからには、「力は金」の原理を振り回すのは最も愚かな選択ですから、盟友だった羽田元総理を見棄てた時と同じく何処かに雲隠れして「所在不明」になってしまう悪い癖が出はしないか?と民主党の幹部は心配で夜も眠れないかも知れません。雲隠れするなら、その前に代表を辞任して欲しいところですが、誰も小沢ネコの首に鈴を付けには行けないようです。


……面会者によって検察批判が小沢氏の言葉として広がったこともあり、小沢氏に近い党幹部が「小沢氏は今は検察の出方を見極め、進退の最終決断を下すまで、静かに蟄居すべき時だ」と若手議員らに面会を自粛するよう求めた。……小沢氏の元秘書で、東京地検特捜部の事情聴取を受けた石川知裕衆院議員も13日、報道各社の取材を受ける予定が、党の指示で急きょ中止になった。石川氏は衆院本会議も欠席した。鳩山幹事長はこの日の記者会見で、「メディアの餌食になってもいけない。(石川氏の地元選挙区での)相手は、財務相を辞め、もうろう記者会見をした中川昭一氏だ。『中川先生がピンチだ』という状況で、石川氏の聴取が漏れたこと自体、煙たいものを感じている」と語った。
2009年3月13日 読売新聞

■北海道第11区の有権者の皆さんは、もしも解散総選挙となったらアル中の前大臣か小沢の元秘書かのどちらかを選らばねばならなくなりそうです。石川議員は、前回の選挙で2万票差で中川前大臣に負けたのですが、上位当選者が北海道知事選挙に出馬したので比例名簿の繰り上げ当選したのだそうですから、中川バッカス前大臣の敵失で民主党人気の追い風が強まっていた矢先に、大学卒業のは2000年(平成12年)~2004年(平成16年)の間、すっかり有名になった「陸山会」の事務を担当していた前歴が大きなダメージとなってしまいましたなあ。

■3月14日の午後、札幌市での記者会見で「有権者、後援者には本当にご心配をお掛けしたことをおわびする」と謝罪しなければならなくなったのは可哀想な気もします。その姿を見て酔いが醒めたのか?バッカス中川前大臣が復活?!


自民党の中川昭一前財務相は14日朝の民放CS放送番組で……「もうろう会見」後に視察したバチカン博物館で、立ち入り禁止区域に入って警報機を鳴らすなどの失態をしたとの報道について「警報器も鳴っていないし、私に対する注意もなかった。同行した神父さんから、お酒のにおいはしていなかったと手紙をもらっている」と述べ、一部は誤りと主張した。

■鮮明な映像が残っているので「朦朧会見」の失態は、今更「言わなかった」ことには出来ますまいし、ましてや「記憶にない」などと言ったら泥酔を自白するようなものです。神父さんからの「手紙」まで用意しているのですから、議員辞職も政界引退もまったく考えてはいないようですなあ。やっぱり「ニッポンいち」の声に従うバッカス中川さんのようです。

最新の画像もっと見る