旅限無(りょげむ)

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金賢姫訪日の裏? 其の四

2010-07-23 16:16:15 | 教育
■朝鮮学校からの「転入」に関する記事の続きです。

東京韓国学校の金明植校長(57)は、朝鮮学校からの転入生について、「同じ民族として歓迎すべきことだ。学校で他の生徒と区別することはないし、(朝鮮学校からの転入生は)韓国語ができるので、日本の学校から来るよりも適応しやすい」と話す。生徒自身は、教育内容や進路への不安を理由に挙げるケースが多い。朝鮮学校から転入した中等部の生徒は「語学など、ちゃんとした教育を受けるには韓国学校の方がいいと思った」。別の生徒は「朝鮮学校から韓国の大学へ行くのは難しいから」と打ち明ける。韓国学校の学費は朝鮮学校とほぼ同程度だが、高校になれば年間10万円以上の「授業料無償化の恩恵」も受けられる。

■ただでさえ在籍していても良い事が無かったところに、降って湧いたような無償化の話が飛び出して、朝鮮学校の特異性が韓国学校との比較によって浮かび上がってしまったようです。もしも、無償化政策が朝鮮学校を兵糧攻めにして衰退させる深謀遠慮の上に生まれたのだったら、日本の政治もなかなかのものなのですが……。


北朝鮮、朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)の支援を受ける朝鮮学校は、1970年代には全国で約160校(初、中、高級学校)、児童生徒数も4万人を超えていたが、金日成・金正日父子を賛美する偏向した教育内容に加えて、日本人拉致事件の発覚などにより、現在は73校、約8300人にまで激減した。……児童生徒離れは地方ほどひどく、「中級部(中学)全体で10人あまりしか生徒がいない学校もある。この状態では授業やクラブ活動は成り立ちにくい」という。ただ、朝鮮学校側にとって韓国学校への転出は日本の学校以上に容認しがたく、「(韓国学校は)悪いことばかりやっている」などと教師が強硬に引き留めるケースが多いという。
7月18日 産経新聞

■税金の無駄遣いだ!と悪い評判が立ち始めた金賢姫の来日でしたが、唯一の収穫はベトナム・ハノイの国際会議に出席している北朝鮮外務省のリ・ドンイル課長にFNNの取材陣がマイクを着き付けて得た発言だったという話があるようです。何でも課長さんは「祖国を裏切って親を捨てた女について、話をする価値はない!」と金賢姫は北朝鮮出身だと初めて公に認めてしまったわけですから、逮捕直後から「韓国の謀略だ!」と頭から偽者呼ばわりを続け、証拠写真が出れば「別人だ!」と本人を名乗る女性が現れたりもしましたからなあ。韓国の国内でも北朝鮮が叫び続けた韓国政府による自作自演説を信じている人が多いとも聞きますから、教育熱心な朝鮮学校の生徒達となれば純粋に韓国謀略説を信じ切っているものと想像されます。祖国のエリート外交官であるはずのリ・ドンイル課長の発言は、生徒達の「転入」を更に加速させる効果を生むかも知れませんなあ。

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