旅限無(りょげむ)

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ねんきん特別便 其の弐

2008-10-15 00:59:49 | 政治
■改竄されて無断で減額された年金から天引きされては生活が成り立たない!と悲痛な声が聞こえるのですから、いつまでも高齢者が大人しいと思っては行けませんぞ。本当は早く解散総選挙を実施して、与野党ともに社保庁への悪口雑言を競うパフォーマンスでガス抜きしておくべきではないでしょうか?舛添大臣を筆頭に厚労相経験者や歴代元総理は天に唾することになりますから、応援演説には参加できませんが……。

約144万件に該当するのは、社会保険庁のコンピューター記録がオンライン化された86年以降で、(1)標準報酬月額を引き下げた日か翌日に、加入者の脱退処理が行われた15万6000件(2)標準報酬月額が5等級(5万円)以上引き下げられた75万件(3)標準報酬月額が6カ月以上もさかのぼって引き下げられた53万3000件のいずれかの記録の持ち主。

■本当に「86年以降」だけなのか?脱退処理されなかった被害者は居ないのか?5等級より引き下げ幅が少ない処理はなかったのか?遡って引き下げられたのが6ヶ月未満の場合は?該当する犯罪が行われた期間が20年間!指示したり責任者だった者は悠々自適の高額年金生活をしているのでしょうなあ。それこそ「ねんきん特別者」でしょう。


……受給者には、来年後半から標準報酬月額を記載した通知に、現役の加入者には来年4月から標準報酬月額を載せて送る「ねんきん定期便」に、それぞれ注意書きを同封する。144万人中にどれだけ受給者が含まれているかは「不明」(社保庁)という。
10月14日 毎日新聞

■こういう場合の「不明」というのは実に無気味ですなあ。不正処理が行われた期間にはバブル崩壊と「失われた10年」が丸ごと含まれていますから、倒産したり吸収合併されて既に実体の無い会社は数え切れません。今度こそ20年前の給与明細を保存していなければアウト!になる可能性が高そうです。何かと言うと「過去の問題を掘り返すより、受給者のために善後処理を優先する」などという便利な逃げ口上が使われますが、正しいデータが完全に復元される望みが絶たれた後は、責任追及と原因解明が政治の最優先課題になるのではないでしょうか?政府と与党は一体なのだそうですから、結果責任でやはり長期政権を担った政党は野に下るか解体でしょうなあ。
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