旅限無(りょげむ)

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小沢劇場は毎日開演中 其の伍

2010-01-11 10:30:55 | 政治
公明党の山口那津男代表は10日、NHKの番組で、夏の参院選の対応について……公認候補を擁立しない選挙区では、民主党の候補を支援していく可能性があることを明らかにした。参院選後の民主党との連携も排除しない考えを示した。一方、資金管理団体「陸山会」の不明朗な資金操作疑惑が持たれている民主党の小沢一郎幹事長に対して「自身が捜査に協力し、説明責任を果たすべきだ。それができないならば通常国会で対応を検討していきたい」と述べた。偽装献金問題で元秘書が在宅起訴された鳩山由紀夫首相にも「首相の信頼が失われている。自ら政治責任を決断すべきだ、と強く訴えたい」と改めて辞任を求めた。
2010年1月10日 産経ニュース

■対小沢は「説明責任」で済むけれど、対鳩山となりますと一変して「政治責任」を取れ!と怒って見せる芸の細かさは、もう鳩山は終わりだよ、と誰かさんに耳打ちされているからなのでしょうか?既に選挙協力の相談もまとまっているようですし……。


民主党の渡部恒三元衆院副議長は10日、テレビ朝日番組に出演し……「去年、私は小沢君に党首の座は休んでほしいと言った。藤井君も同じ考えを言ったためちょっと恨まれた」と述べ、西松建設の献金事件に絡み党代表辞任を求めた渡部氏と藤井裕久前財務相に対して、小沢氏が怒っているとの見方を示した。そのうえで「だんだん忘れてほしいなあ。日本のために、民主党のために頑張ろうということでは共通しているから。もう去年のことは、小沢さん、忘れましょう!」と呼びかけた。渡部氏は「今、日本一の実力政治家になって小沢君が評価されているのは、あのとき党首の座を休んでくれたからだ。だから小沢君に私は感謝されていいと思ってる」とも述べた。辞意を示していた藤井氏から「心身ともに疲れてしまった」と電話で伝えられたことも明らかにした。
2010年1月10日 産経ニュース

■特例天皇会見の問題で党内で唯一人「陛下に申し訳ない」と言えた渡部副議長が、テレビ画面を通じて許しを乞うとは、いよいよ小沢裸の王様現象は深刻な状態になって行きそうな気配が濃厚であります。誰のノーと言わないばかりか、自重や反省を求める声も上げないようでは、お決まりの雲隠れと突然の変心が起こって民主党が一夜にして空中分解するような騒ぎになるかも?何より恐ろしいのは「日本一の実力政治家」が何を考えているか、さっぱり分からないことでありましょう。選挙のこと以外に何を考える必要があるんだ!と御本人に怒られてしまうかも知れませんが……。でも、選挙のための選挙に持ち込んだら、柳の下に集まった浮動票は散り散りになって何処かに流れて行ってしまうでしょうなあ。


日本が朝鮮半島を併合して百年(併合条約調印は8月22日)となる今年、2010年は、韓国の民族感情がいや応なくセンシティブになりそうだ。ところがこの機微な時期を前に、民主党の小沢一郎幹事長は訪韓の折などに天皇陛下の訪韓問題や永住外国人の地方参政権問題で独断的な発言を繰り返した。こうした小沢氏の「歴史観」は、両国がこれまで腐心し調整してきた歴史問題の均衡を崩しかねない。あるいは民主党政権が日本の一方的な「謝罪外交」を復活させる可能性を示唆しているのか。

■元旦に産経ニュースのネット上に久保田るり子が書いた論考を下敷きにして、少しでも「日本一の実力政治家」が考えている事を推測してみましょう。


……韓国政府は20年来、盧泰愚政権(1988~93年)時代から日本の天皇陛下の訪韓を招請しているが、日本は環境が整っていないとの判断から先送りしてきた。「環境」とは、両国間にくすぶる歴史認識問題や対日感情への配慮である小沢氏は小渕政権下の約9年前、野党自由党の党首として訪韓した際、韓国紙のインタビューにこの問題について……『金大中大統領に韓国民を代表して天皇を招待していただいた。実務作業を別にしても純粋に積極的に対処しなければならない。いったい日本は何を心配しているのだ。政界が決断できずにいる。決断をし責任をとればよい話。ところがいまだに主管の外務省に責任を負わせようとしているために問題が進まずにいる』(2000年2月13日付、朝鮮日報)。小沢氏の言葉に、歴史的観点から熟慮した跡は感じられない。

■先の特例天皇会見の折に垣間見えた小沢流の憲法解釈では宮内庁は内閣に対して絶対服従を強いられることになっていましたが、同時に進行していた大訪中団の動きからは外務省を単なる道具にして政治主導の外交を好き勝手に進めようという猛々しい決意が見られました。その後の予算編成では財務官僚の言いなりになっている!と藤井老大臣一人を睨みつけて吠え立てていたそうですから、たとて支離滅裂な内容であっても与党は自党のマニフェストに従って国家予算を自由に組めるのだ!というお手盛り政治の手法が垣間見えたりもしましたなあ。

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