いずれの我が身の姿

2010年08月06日 | 家族
93才になる母は、認知症と言われる世界に入っている。90歳を迎えても縫い物を、自分の中で「お仕事」としていたから、周囲はこのままボケないでいくのかなと思っていた。

 しかし昨年の正月「もうばからしいから止める」と言い出した時から、ガタガタと進行していった。お決まりのように大腿骨骨折、そうなると車イスの世界になって・・・。

 リハビリをして、自立を目指したが「歩くのは足でなく頭」とリハビリの療養士さんにお聞きしたとき「まったく納得だわ」と思った。

 結局在宅では無理となり、施設のお世話になっている。朝は社長かみゆきさんが、夕はけい子さんと私が食事の介助に通う。食べ方を忘れてしまうから、昼は来ないでくださいと言われている、介助が残された能力を失わせているのも事実かもしれない。
 しかし介助なしだと、充分な食事をしているとは思えないから、通い続けてしまう。

 けい子さんやみゆきさんを他の人と間違うことは無いのに、実の娘の私をは、自分の妹と思うらしい。まあそれは彼女がその日自分が幾つの年代に戻っているかにもよるらしいが。

 先日美容院で、う~んと短くした。生まれて始めてのショートだ。鏡に映った姿を見て母が見まがうのが、根拠のないことでないのが納得できた。母の妹の娘にそっくりだったからである。従姉妹似だったのだと・・・今更知った。

 昨日どうしても、夕食時に間に合わなかった。食事が終わって横になっていた彼女と話をする。入れ歯を外しての話は何を話しているのかよくわからない。「いいわねえ、おばあちゃんは悩みのない世界にいて」と話しかけた。何をいわんとしているのと、よくよく聞いてみたら「がんばりなー」ですって。今日はすごく正常じゃん。今日はなんか反対に励まされてしまったわ。

 いずれの我が身の姿なんだろうな。

 依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


【 中島木材のホームページは こちら


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