私のなべ四器(規矩準縄)

今、自分の周りで起きていること。ご近所のトマソンもそんなに、気にしてない。深めにかぶった帽子で、年内不定休営業中。

しのだ

2009-02-20 20:35:16 | ご飯ですね
おでん種の「しのだ」をご存じだろうか。
我が家では。小ぶりの「さつま揚げ」の事をそう呼んでいた。これは、地方によって呼び方が違うのだろうと納得していたのだけれど、どうも、そうじゃないようだ。

父は東北の田舎出身で、寿司と言う物をよく知らない人だった。父にとってお寿司とは、海苔巻きとお稲荷さんで、今で言う助六寿司の事の様だった。
初めて清水に来た時に、握り寿司を見て「これは寿司じゃない」と言ったそうだ。今となれば、笑い話なのだけれど、今と昔では情報の伝わり方が全然違う事を感じる。当時、父の田舎に生魚を持って行く事は、贅沢品だったかも知れない。

地方によっては、同じ物が違う名前で流通していても、言葉の違いで変化しても、不思議では無いと思う。
だから、さつま揚げを「しのだ」と呼んでいても、特に違和感もなかったし、そう言うものだと思っていた。だから、近所のスーパーでこれを見た時に違和感を感じた。「何でしょう?」と思い、思わず買ってしまったのだった。



「しのだ」って何?こんな疑問はすぐに湧いてくる。
ネット検索していると「信太(しのだ)妻物語」が引っ掛かって来た。

信太妻物語

『昔、清少納言の枕草子に「杜は信太森」とうたわれた深い森が熊野街道沿いにありました。
その森に聖神社・信太明神があり、ある日そこへ参拝に来た安倍保名(やすな)は、おりから狐狩りにあって森から逃げ出して来た一匹の狐を助けます。

のちにこの狐は一人の美少女となって保名のもとに現れ、保名はこの少女と結婚します。その間に一子が生まれ、安倍童子と名づけて寵愛します。

すぐに7年たって、ある秋の日、童子の母が乱菊に見とれているうちに、つい狐の正体を現わし、それを我が子に見とがめられ、夫に知れることをはかなみ、かくなった事情を細々としたためたのち、寝ている子に別れを惜しみながら、障子に“恋しくば たづね来て見よ 和泉なる 信太の森の うらみ葛の葉”の歌を書き残して立ち去ります。

保名親子は跡をしとうて家を出ますが、母狐は信太の森深くへ溶け込んで、姿を消してしまいます。』(後年、成人した安倍童子は安倍晴明として平安朝の舞台で活躍することになります。)

この話はのちに、古浄瑠璃・説経節として語り継がれ、ついには歌舞伎としても上演され、有名になりました。
(盛田嘉徳「中世賎民と雑芸能の研究」)


厚揚げの様に焼いて見た

「しのだ」は信太山の狐から由来しているようで、狐と言えば油揚げなのだ。
更に、しのだ寿司と言われる物も出て来た。

しのだ寿司

しのだ寿司とは、いなり寿司の別名。特に近畿地方の年配者が用いる呼称。信太鮨。信田鮨。信田寿司。
(語源由来辞典より)

しのだ寿司の「しのだ」は、信太の森の伝説(「屑の葉」や「信太妻」とも)に掛けたものである。
この伝説は、信太の森(現在の大阪府和泉市信太山にある森で、葛の葉稲荷信神社となっているところ)に住む女狐が、安倍保名と結婚して…(以下省略)

いなり寿司は、狐の好物といわれる油揚げを使う事から、この伝説に結び付けて「信太寿司」と言うようになった。
「信太」は「信田」とも表記されため、「信田寿司」と表記されることもある。



信太巻きと言う料理もある。
これは、油揚げで具材を巻いて煮付けたものだ。今までに、信太巻きとして食べた覚えが無い。

要するに、油揚げを使った料理を「しのだ○○」と言う事は分かった。で、改めて「しのだ」とは何だろうか。

子供の頃、駄菓子屋のおでんに「しのだ」と言われていたものがあったと思う。うろ覚えなのは、いつも「はんべ」(はんぺんの事)やジャガイモ、コンニャクを食べていて、練り製品はあまり食べなかったからだ。

モヤモヤした気分で、近所の魚屋に行くと、四角いさつま揚げの様な物があった。
ご主人に、「これは、さつま揚げって言うの」と質問をぶつけて見た。
「さつまあげたぁ~言わねえなあ。しのだ揚げかなあ」と言うではないか。
そうなのだ、清水の町ではこれが信太なのだ。
ああ、よかった。自分の知っている信太がこの世に存在していて。
見せてもらうだけで、信太を買うのを忘れてしまった。(笑)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春近し

2009-02-13 21:49:07 | ひとり独り言
仕事の帰り道。静岡市葵区の巴川沿いを走る。
土手に菜の花が咲いていたので、急いで写したけれど、まっ黄色には映らなかった。春は、此処にもいた。

そんなに早く春が来ると、出来ても居ない成果品の請求が来そうなので、ほどほどにしておく。天気予報では、明日は初夏並みの気温(25度)になるそうだ。ほんとかしら。

追記:本当に25度を超えてしまった。(静岡市内25.1度)清水では26度を超えたらしい。何でもチョコレートが解けるらしい。(笑)


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

道近し

2009-02-13 21:43:42 | ぶらり仕事旅
二日続けて同じ現場に出向き、新東名をまた見る。
住宅のすぐ上を高速道路が通る事は、都心の首都高速の様で、地方も数十年遅れで開発されている事を感じる。

山に居た生き物が、どんどん里に下りて来て、里の人間が山に入り込む。境界線がクロスしていて、猪に拿捕されそうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新東名

2009-02-13 06:46:16 | ぶらり仕事旅
静岡市葵区北を通る新東名。(工事中)
新東名が高い所を通る事は知っていた。清水の一般公開日に本線を歩き、その橋脚の高さにビックリしたのだった。



静岡市藍区下(しも)。鯨が池付近の橋脚
この先にインターチェンジが出来るので、本線から側道が出来ているのが分かる。
そうなると、この先の県道27号線がアクセス道路としては狭すぎるのだ。



新東名が開通するまでに、アクセス道路の拡幅が急がれる。
新東名が無ければ、道路の拡幅はありえないほど、
のんびりした町が、急速に開発されて行く。
この変化に、人間が追いつけるのだろうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

曇り空

2009-02-11 06:31:02 | ひとり独り言
夕方にわか雨が降って来た。(2/10)
空気が乾燥しているので、ちょっとしたお湿りには丁度良い。「洗車しますか」とサービスフロントで聞かれた時に、ほとんど即答的に遠慮した。点検の時に洗ってもらった事が無い。やっぱり今日は、雨が降るんだと、日頃の不精を正当化する。(洗車をすると雨が降るジンクス)

雨だけならば、そんなに気が騒ぐ事もないのだけれど、日が差して来たのだ。直感的にカメラを持って部屋を飛び出した。虹が何処かにあるはず。(仕事忙しいのに良いのかい)



近所のスーパーの屋上駐車場に行ってみた。雲間から青空が見えて、虹は空振りだった。
落ち着いて考えれば、雨が降っている所を遠くから見れば「虹」が見える訳で、
何処かで雨が降っていなければならなかった。
雨雲は、太陽のある方向だった。
美濃輪のお稲荷さんの楠の向こうに観覧車が見えた。(写真では黒い塊の左側)

観覧車に乗ったら此処が見える訳で、目印を探した。楠と工場の狭間から探すのは、ちょっと辛そうだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする