私のなべ四器(規矩準縄)

今、自分の周りで起きていること。ご近所のトマソンもそんなに、気にしてない。深めにかぶった帽子で、年内不定休営業中。

萬世橋の袂

2010-11-10 07:44:36 | 気儘に散策
静岡市清水区上、萬世橋の西。
昔ながらの駄菓子屋の様な店がある。様なと言うのには理由があって、駄菓子屋の問屋なので子供相手の商売ではないって事なのだ。

そうとは知らず店内に入ると、店番が居ない。大きな声を掛けても全く返事が無い。出直そうかと思っていたら奥の方から御婦人が現れ、やれやれと思ったのも束の間で買いたい物が見つからない。



駄菓子屋相手なので、商品は箱単位で売ってくれるのだけど、一人で食べるには間違いなく多い量だ。駄菓子のばら売りは無いのだった。
どの様な物をお探しですかと聞かれても、どの様な物が売られているのか分からないのだからしょうがない。一つずつ箱を見ていると、子供の頃よく有った当りくじ付きのお菓子が並んでいたりする。

どなたが食べるのですかと聞かれても、自分で食べるのだから最初から場違いの所に来てしまったらしい。それでも何かを買おうと思って棚を見まわす。



歩いて来られたので多分近所の御婦人方が来店。
何でも週末に行われる地元の祭りで、子供向けのくじ引きをやるらしい。その仕入れに来たそうで、その話に聞き耳を立てて見る。

A「あ~。これこれ。去年もこれだったね」
B「今の子供は、こんなの(屋外で遊ぶ玩具)で遊ぶのかね?」
店「こんなのもあります」(女子向けのくじ引きを出す)
A「これ良いね」
店「こんな物もあります」(TVキャラクターのくじ引きを出す)
ABC「へ~」

御婦人方には人気キャラクターを知らない様で反応が薄かった。
ただ、はっきり分かった事はどうやったら子供達が喜ぶかを真剣に考えている事だった。
お祭りが上手く事を願いつつ、そっとその場を離れた。



昔から有る様な駄菓子を出してくれと頼んだらこれが出て来た。
「棒きなこ」と聞いてもピンと来なかったので、どんな味かと尋ねるのだが要領を得ない。じゃあ買うしかないかと思って買う。

家人に一本勧めると、げんこつ飴の味だねと胸のつかえを取ってくれた。よかった。
一本10円で売ると100円利益が出る計算なのだが、儲かりそうもない。



もう一つプリンチョコを買う。
駄菓子屋では1個20円で売るそうなので、愚息に20円払えと言ったら本人は意外と喜んで小遣いからお金を出していた。当たりが出たらもう一個は、魅力的らしい。
遊びに来た愚息の友達も同じようにお金を払っていたので、市販されているお菓子と違って駄菓子には別の魅力があるのかも知れない。

全部売れても250円の利益しか出来ない事を考えると、駄菓子屋は金持ちの道楽としか思えない。今やっと気がついた。



はずれ。
コメント
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