小島慶子が徴兵制について語っているが・・・。
しかし、以前と比べると「若者を自衛隊で鍛えるべき」などという声は、聞かれなくなったのではないか。
自衛官の不祥事は、少なくない。徴兵制になると、人数が増える分だけさらに増えるだろう。機密事項をSNSで曝すバカも出てくるに違いない。もはや、自衛隊についての「幻想」は、崩壊している。「自衛隊に入れば立派な人間になれる」という仮説は、「いい大学を出ればいい人生を送れる」というのと同様、空疎なたわごとに過ぎない。どこまで行っても人間には、「それぞれの人生」があるだけなのだ。また・・・。
韓国は、大日本帝国譲りの徴兵制を維持しているが、それほど立派な国でもない。「節度」というものをまったく弁えていないではないか。
徴兵制は、教育と分けて考えるべきだ。何が国防のために有効なのかが重要だ。
たとえば「プルターク英雄伝」によると、古代ギリシアのアテナイでは、市民の兵役期間は20歳から55歳までだった(ちなみにスパルタは20歳から60歳まで)。武器は、各人が自費で用意する。金持ちになるほど、負担が重くなる。悲劇作家のエウリピデスは、三段櫂船を用意したという。
このやり方は、貧富の差が拡大しつつある今、大いに参考になるのではないか。何も、実際に軍務に就く必要はない。そのかわり、金持ちの個人や内部留保を貯め込んでいる企業に、F35一機分の寄付をしてもらう。このような「徴兵制」を、検討してみてはどうか。