なぜか機嫌がいい人がしている「なるほど」な工夫 不機嫌な人は残念ながら幸せにはなりにくい

2021年09月02日 09時11分09秒 | Weblog
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有川 真由美,Jam 2021/09/01 19:00
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「腹が立って、相手の意見に従えない」「イライラして、なにも手につかない」。ネガティブな感情に振り回されることは、だれでもあるもの。しかし、人生がうまくいくか、いかないかは「感情次第」といっても、過言ではありません。

人生をうまく進めていく人の共通点は、こうした自分の感情と現実との折り合いをつけるのがうまいこと。本気で「自分の目標を叶えたい」「いい人生を送りたい」と考えたときに、自分のネガティブな感情を整理していくことは、どうしても不可欠なのです。では、どうすれば、感情の整理ができるのでしょうか?『まんがでわかる 感情の整理ができる人は、うまくいく』 を書いた作家の有川真由美さんと漫画家のJamさんが解説します。

不機嫌な人は誰からも愛されない
 以前の職場で、いつも不機嫌な女性がいました。朝、「おはよう!」と言っても、無表情にあいさつするだけ。頼みごとをしても「私も忙しいんですけど」としぶしぶ。だれかがミスすると、「困るんですよね。ちゃんと責任とってください」と怒り出す。彼女がイライラし、ブツブツ言っていると、みんな「なにかあったかな?」「自分じゃないよね?」……と凍りつく状態でした。

 不機嫌な人は、不機嫌が許される状況だから、不機嫌でいられるのです。周りが、自分の機嫌の悪さを察してくれるだろうという甘えがあるのかもしれません。

 世の中の人間関係は、単純に「好き嫌い」の感情で動いています。私たちは理屈抜きに、明るくて機嫌のいい人が好き。不機嫌な人は好きになれない。他人は、すべてを受け入れてくれる人ばかりではありません。多くは、不機嫌な人を「できるだけ避けたい」と思います。それが人間の感情というもの。

 それに不機嫌な人は、どんなに仕事ができたとしても、幼稚に見えてしまいます。嫌なことをすぐに顔に出したり、少しのことで騒いだり、人のミスを非難したりする姿は、精神的な学習をしてこなかったのかとさえ思われるでしょう。「愛されたい」との思いで不機嫌な態度をとっていても、不機嫌な人は愛されず、信頼もされないのです。

 Jさんは、アパレル関係の会社を自分で立ち上げ、5人のスタッフと忙しい毎日を送っていました。業績も順調に伸び、いよいよこれから新しい事業展開をしようという矢先、大変なことが起こりました。スタッフが全員、会社に来なくなったのです。

 「今日は大事な日なんだから、来てくれないと困るでしょう」と1人ひとりに電話しても、「もう、嫌です」と切られ、ついには着信拒否。

 「どうしてこんなことになったのか」と考えると、その理由は明らかでした。「なぜ、こんなこともできないの!」「会社が忙しいんだから、休日出勤するのは当然でしょう」と、自分の都合ばかりを押しつけ、自分の夢にスタッフを付き合わせていたのです。会社の業務は立ちゆかなくなり、Jさんは会社を閉めることになりました。

「感謝の気持ち」を伝えるようになると
 数年後、また会社をおこしたJさんは、まったく怒ることはなくなりました。代わりに始めたのは、感謝の気持ちを伝えること。自分の周りにいるスタッフの夢をかなえようとすることです。夢と能力をもっている人に会社に入ってもらい、自分の夢を手伝ってもらう代わりに、スタッフの夢を会社のなかでサポートしていこうと決めたのでした。

 Jさんの新しい会社のスタッフは、設立以来5年近く、ほとんど辞めていないそうです。積極的に働き、心からJさんを慕っています。「自分1人ではなにもできない。人から助けられている」と感謝すれば、それほどイライラすることはないはずです。

 待つことを、イライラした時間にしないための1つの方法は、待たないことです。つまり、「相手を待つ時間」ではなく、積極的に「自分の時間」にしてしまうこと。

 たとえば、私の待ち合わせの場所は、大抵、本屋さん。これで1時間ぐらいまでは待たされてもOK。「申し訳ない。遅くなる」と電話があっても、「気にしないで。どうぞ、ごゆっくり」、相手が来たら「えー、もう来たの? 私もちょうどいい本を見つけたところ」などと言える。これで、相手の罪悪感もとり除いてあげられます。

 イライラしないためには、「ちょうどよかった!」とつぶやいてみるといいでしょう。でも「ちょうどよかったとは思えない」ということもありますよね。

恋人から連絡が3日来なくても…
 たとえば、「恋人から連絡がもう3日来ない」というとき。1日に何度もスマホをチェックしては、がっくりと肩を落とし、時間が経つにしたがって、さらにイライラ。「なにかあったのかな」「嫌いになったってことはないよね」という不安が、だんだん腹立たしさに変わっていきます。そんなときも、「ちょうどよかった」はあるのです。

 「これを機に、連絡のマメさで愛情を測るような幼い付き合いから脱皮しよう」「それだけ私に甘えてくれてるってことね。次に会うときは相当うれしいだろうな」。待つのは忍耐力を要します。イライラが大きくなると、恨みがましい物言いになるので、できるだけ楽観的に。

 仕事では、いろいろなことを期待されます。「いい部下」「いい後輩」「いい先輩」「いい社員」……そんないろいろな期待にすべて応えようとがんばると、疲れてしまうはずです。

 私も、初めて上司の役職が与えられたときは、部下から尊敬され、慕われる上司、会社からも認められる管理職になろうと必死にがんばり、毎日クタクタ。部下は思い通りに動いてくれず、自分も理想の上司になれないことで、イライラは慢性化していきました。

 いま思うと「いい人でありたい」「嫌われたくない」という気持ちが強かったのです。裏を返せば、そのままの自分がどう思われるか、自信がなかったのだと思います。でも、未熟な部分を見せてもいい、むしろ見せたほうが周りから助けてもらえるということも、いまだからよくわかります。

 役割や仕事を与えられたとき、「人の期待に応える」ということは大事です。相手の期待を1%でも超えることで相手は喜び、信頼してくれるようになります。ただ、すべての期待に応えるのではなく、「ここだけは期待に応えよう」というポイントを押さえればいいのです。

 できない部分は、素直に「ちょっと難しい」「助けて」と言っても大丈夫。成長しようとすることは大事ですが、できるだけ素の自分でいられる人間関係を目指しましょう。

「お茶碗を洗うタイミング」でケンカに
 以前、友人のAさん、Bさんが共同生活をすることになりました。気持ちよく共同生活を送るために「掃除は当番制」「必要のない電気は切る」など、細かくルールをつくって壁に貼り、楽しくやっているように見えていたのですが、この生活は半年ももちませんでした。

 原因は茶碗洗いです。Aさんは食事をしたあと、すぐにお茶碗を洗うタイプ。一方、Bさんはしばらく水につけておくタイプで、そのまま朝まで放置することも。Aさんは当初、目をつぶっていたのですが、ある日「ねぇ、すぐに洗おうよ」と注意したところ、口ゲンカになり、そのまま険悪な状態に突入。数日後、「もう、一緒に住むのはやめましょう」という結論に。

 いえ、茶碗洗いはきっかけにすぎず、日ごろからたまっていた鬱憤があったのです。人間は自分に甘く他人には厳しいものです。自分基準で相手を見て、イライラします。でもイライラするポイントは人それぞれ。待たされること、礼儀がなっていないこと、食べ方が汚いこと……。相手にどの程度、好意をもっているかも関係してくるでしょう。

 相手はなにを大事にしている人か、なににイライラするかのポイントを知って対処することで、人間関係もスムーズにいくようになります。「私、こういうところでイラつくのね」と自分の性質を知っておくと同時に、「自分にも至らないところがある」と謙虚になることも大事かもしれません。