リンゴは脳機能を高める「知恵の実」だったことが判明

2021年04月08日 10時57分55秒 | Weblog
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2021.02.14 SUNDAY


リンゴには人間の頭を良くする成分が入っているようです。

2月11日に『STEM CELL REPORTS』に掲載された論文によれば、リンゴに含まれる化合物には神経細胞を増加させ、アルツハイマー病の症状を改善する効果があるとのこと。

リンゴには、いったいどんな秘密が隠されているのでしょうか?


リンゴの効果を確かめるにあたって研究者たちが着目したのは、抗酸化作用・抗炎症作用・抗動脈硬化作用・脳血管症予防・抗腫瘍作用、降圧作用、高い血管弛緩作用など、人に有益な効果を多く持つ健康物質「ケルセチン」でした。

リンゴにおいてはケルセチンは皮の部分に多く含まれていることが知られています。

今回研究者たちはまず、リンゴから抽出したケルセチンと、同じくリンゴから抽出されたDHBA(ジヒドロキシ安息香酸)を、げっ歯類の脳から取り出した幹細胞に加えてみました。

結果、ケルセチンとDHBAの両方に新しいニューロンの生成を促し、細胞死を防ぐ効果がみられました。

この結果は、リンゴに含まれる健康物質が神経発生と呼ばれるプロセスに有意にプラスの効果を与えていることを示します。

ただし、この結果は生きている動物の体で起きたわけではありません。

培養した細胞で起きたことが生きている動物でも必ず起こるとは限らないのです。

そこで次に研究者たちは、リンゴから高濃度のケルセチンとDHBAを抽出し、マウスの口に、それぞれの物質を流し込みました。

結果、マウスの脳では幹細胞が増加し、より多くのニューロンが生成されていることが示されたのです。

またニューロンの生成量を測定した結果、適切な運動を行った時と同程度の増加量であることも示されました。

〇有用な成分が植物に多いのは植物の進化の結果ではなく、動物側の適応の結果だった

今回の研究により、リンゴに含まれるケルセチンとDHBAに脳細胞を増やす効果があることが示されました。

しかしどうして植物に含まれる化合物が、私たちの脳にとって多くの有益な成分を含んでいるのでしょうか?

その答えを研究者たちは、私たちの先祖が植物を食べながら進化した過程にあると考えています。

この理論では、私たちの先祖は長年にわたり植物と共にあったために、植物からカロリーだけを吸収する単純な形態から、植物に含まれる他の物質も、自らの健康向上に利用できるように進化したとされています。

この説が正しい場合、ジャンクフードばかりで植物を食べない生活は、見えない部分で大きな不利をかかえることになりそうです。

もし体に不調を感じるならば、植物を食べるという選択肢が、解決策になるかもしれませんね。

子どもを「いじめっ子」にしてしまう親の教育が明らかに

2021年04月08日 10時57分55秒 | Weblog
https://nazology.net/archives/86422

「つい冗談で」、子どもをからかっていませんか?

アメリカ、カナダ、スウェーデンの共同研究では、親の嘲笑・敵対・拒絶的な教育によって子どもの感情コントロールが機能不全に陥り、いじめの加害者になるリスクが急増することが判明しています。

しかも、そうした子どもたちは、加害者だけでなく被害者になるリスクも同様に高まるとのこと。

研究は、2019年5月24日付けで『Journal of Youth and Adolescence』に掲載されたものです。



〇「嘲笑的な教育」で感情がコントロール不全に

研究チームは、思春期の少年少女1409人を対象に、七年生から九年生(13歳〜15歳)の3年間にわたって追跡調査を行いました。

その結果、いじめの加害者や、同級生との不和を起こす生徒のほとんどが、子どもを頻繁に「からかう」など、冷笑的・敵対的な態度で接する親をもつことが分かりました。

しかも、その親の多くは、子どもが反発的・挑発的な態度を取っていないにもかかわらず、心身ともに攻撃的な態度を取っていたのです。

日々、親から批判や皮肉の言葉を受け続けた子どもたちは、感情的な機能不全に陥り、怒りのコントロールができなくなっていました。

感情コントロールの障害は、思春期のメンタルヘルスにとって実に危険なもので、ネガティブな感情の悪循環を招いてしまいます。

これが深刻化すると周囲への敵意が増長し、次第に攻撃性な態度を示すようになって、人をいじめることでしか発散できなくなるのです。

〇いじめの加害者にも被害者にもなりうる

特筆すべきは、このような子どもたちがいじめの「被害者」にもなってしまうことです。

調査結果によると、嘲笑的な親をもつ子どもの多くは、誰かをいじめていると同時にいじめられている状況にありました。

研究主任のブレット・ローゼン氏は「不適切な対人関係は親から子へと伝染し、学校内でのトラブルにつながります。いじめに関わる子どもたちの家庭に根ざす病理を特定することで、深刻な結果に陥るのを予防できるかもしれません」と指摘しました。

また同氏は「嘲笑的な教育は、一時的に無害に見えても、長期的に蓄積してしまうと、子どもの感情コントロール不全を引き起こす危険性があると理解してほしい」と話しています。


「つい冗談で」「笑わせようと思って」――。

人をからかうことは常に相手を傷つける危険性をはらんでいます。

特に子どもは感受性がとても強いです。

人を傷つける負のループに子どもたちを巻き込まないよう、大人は注意を払うべきでしょう。

この記事は、2019年7月10日の記事をリライトしたものです。