スポーツグラフックナンバー

　サッカー専門誌の記事に関心は無くても、ナンバーの記事だったら読んでみたいと思っているサッカーファン、意外と多いのではないでしょうか。
　サッカーに限らずスポーツライターを志している人間にとって、自分の原稿がナンバーに掲載されることは大きな夢という話も聞いた事があります。
　僕もナンバーのサッカー記事は、駄作が無い読み応えのある記事が多いと思っています。

　ではどうしてナンバーの記事は読み応えがあるのでしょうか？

　僕はナンバーが僕達読み手に対して、いい意味で迎合していないからだと思います。
　ナンバーは専門誌にあるような布陣の解説をするわけではないし、移籍市場リストを掲載するわけではありません。ナンバーはスポーツ総合誌ですから、サッカー以外の企画をを随時取り入れなくてはいけませんから、そこまでの時間的余裕も無いのでしょう。
　でもその事が逆にナンバーのサッカー情報に彩りを与えています。

　ナンバーの執筆人は田村修一や後藤健生など、サッカーの単行本を幾つも発表している確かな目を持った方達が多い。それに使用されている写真も綺麗な上構図もはっきりしている。

　雑誌なのに写真集のような美しさと、ノンフィクションのような重厚な内容。これが６００円も出せばお釣りがくるのですから、ナンバーが身近にあって良かったと思っているファンは多いと思います。

　翻訳されている海外サッカーの記事も、サイモン・クーパーやジョナサン・ウイルソン、そしてアラン・トネッティなど、通ならニヤリとするようなライターの原稿がありますから、ファンとしてはますますナンバーの記事を読んでみたいと思うのでしょうね。

　来年のワールドカップに向けて、ナンバー編集部の皆さんは様々な企画を用意していると思います。僕達ファンは喜んでその記事にありつきたいと思います。