「臼起し」は<正月2日ごろの仕事始めの行事。年末に伏せておいた臼を起こして餅 をついて供える。あるいは餅つきのまねだけをして、別に準備しておいた餅を供える>と、季語解説に書いてあったが私には馴染みがない。<正月の餅は12月28日に搗く>というのはまだ守っている方がいるが餅つき機で撞く。「臼」自体を見なくなった。「土間」が古い家の造りを思わせる。竈があって、白い割烹着のお婆さんとお母さんが居て、ねじり八巻のお爺さんとお父さんが居て、子供達がワイワイ賑やかな行事として何となく想像は付く。父の実家がそんな土間のある茅葺屋根の大きな家だった。オート三輪で妹とよく連れて行ってもらった。この句もそんな昔を思って詠まれたのかもしれない。餅はスーパーで買うものになった今、家族総出で作った餅の味が懐かしく思われた。(博子)
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