「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

むささびの昼を飛びたつ八幡宮 庄子紀子

2019-12-18 03:13:44 | 日記
 何と貴重な場面に遭遇したことか。八幡宮を背景に映像のしっかりした句。「むささび」は冬の季語だが、なぜ冬の季語なのか歳時記の解説を読んでもさっぱり分からない。知識として夜行性であることは知っていたので、昼の目撃に作者と同じように驚いている。少し調べて見ると、冬はムササビの繁殖期で、まだ明るいうちからメスの巣穴の周辺にオスたちが集まるそうで、恋に狂ったムササビは、観察している人間のライトも、カメラのストロボも、ほとんど気にしないそうです。目撃率が高いので冬の季語なのでしょうか。八幡宮は宇佐新宮を総本社とし、全国に約44,000社あるそうですから、読み手それぞれに思い描く八幡宮に親しみがあり良いですね。(博子)

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