JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

道は続く  Suite Elegiaque / NEWTOPIA PROJECT

2008-03-16 20:27:58 | 聞いてますCDいいと思う


JAZZ批評140号「私のこだわりJAZZ」に“その道は正しいか”という文章を書きました。
アルバムジャケットが、道に関係するとそのアルバムが欲しくなります。
特に一本道なんかが写っていると、ミュージシャンの思い入れの強い、気合の入ったアルバムじゃないかと推測して書きました。
あながち間違っていないと思うのですが、それを書いてしまったら、見つけたら買う状態からはかなり開放されました。
2006年のこのアルバム、昨年パリから届いたYaron Hermanがピアノを弾いているのと、ジャケが道なので拾いました。
他のメンバーはまるで知りませんが、“NEWTOPIA PROJECT”と名づけたグループで、リーダーはRahael Imbertのサックス、もう一人Zim Ngqawanaのサックスを加えてその他にSteephan CAracciのvibrahone,ドラムスとベースを加えた6人です。
強烈のところと、静かの雰囲気が、印象としては強烈なところが7割の凄いアルバムです。
時に優しく、静かな部分もありますが、変化にとんだそして時には凶暴なアルバムです。
2人のサックス奏者が持ち替えで演奏するので、奏者の個別の個性はわかりづらいところがありますが、as,tsとの組み合わせが1曲目で
2曲目はフルートとテナー
ドラムスソロの後は連続した曲でテーマの後はCaracciのちょっと揺らぐようなバイブを主体にした演奏、ZimNrqawanaのアルトが凄い勢いでで吼えまくる演奏、その後のYaron Hermanのソロはドライヴが聴いた感じで急にジャジーな雰囲気への変化があります。ピアノは渦を巻くようで凄い演奏になっていきます。
ベースソロのあと8曲目にあたる“Eternite douce/Amere"がこのアルバムではメインの存在です。
とても綺麗なピアノのメロディから始りアルトとテナーのユニゾンは静謐な雰囲気です。とても思索的なピアノソロがあり、その後アルトテナーの演奏は、段々とスピリチュアルな雰囲気をもりあげていきます。アルトはソプラノの音域を越えて、昔馴染んだどくどくとしたjazz雰囲気になっていきます。静かな美しい部分もあり良い演奏です。
何度か聴いていて、曲の途中から聴くとアルバート・アイラーを思いだしました。最後の曲はユーモラスにブルースを演奏しますが、O・コールマンが思い浮かびます。
肉声に近いアコーステック演奏は、「悲しみ組曲」と名付けられたように、吠え、嘆き、慰めるような、もしくはJAZZの道を振返るような強い固まりのようです。
久しぶりに吠えまくるサックスを聴きましたが、フリーキーではなく、時代を通り越してきた大変モダンな演奏で、そこに加わるヤーロンのピアノの美しさなどどちらも良さが増している好感のもてるアルバムでした。

  Suite Elegiaque / NEWTOPIA PROJECT

Raphaël Imbert(sax)
Zim Nqawana(sax,fl)
Yaron Herman(p)
Stephan Carrici(vib)
Simon Tailleu(b)
Cedrick Bec(ds)

1 Ouverture
2 Les Ancetres
3 Solo Cedrick Bec
4 Regard Face A La Lumiere Et Solo Stephan Caracc
5 Regard Face A La Lumiere Et Solo Zim Ngqawana
6 Regard Face A La Lumiere Et Solo Yaron Herman
7 Solo Simon Tailleu
8 Eternite Douce/amere
9 Migrant Workers



コメント
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